私は今で言うネグレクト育ち。
片親母で
パチンコが終わる頃に
帰宅する日は良いほう。
夜の仕事のときは夜もいない。
彼氏もコロコロ変わり借金もあれば。
朝まで帰ってこないことも
よくあった。
昔は借金取りの取立ては酷く
いつも対応は私。
朝起きて独りでヤクルト飲んで
学校へ行く日も日常。
私はいつも独りぼっちだった。
彼氏と揉めれば死ぬといって
行方をくらます母親。
子どもの頃は淋しくて
泣いていたけれど
いつの間にか私は泣かない
人に対して冷めた人間に育った。
友達Aちゃんは
傍目には普通の家庭。
お金には不自由はなかったらしい。
しかし、父親は
母の再婚相手でDV。
お酒を呑むと人が変わる。
彼女と妹にとっては義理父。
年の離れた弟は
義理父と母親の間の子。
父親も弟だけにはDVしなかった。
常に暴力を受けるのは母親と
何故かAちゃん。
それでもAちゃんは
妹と弟を可愛がってた。
彼女は自分の気持ちを
口にすることが苦手な子に育った。
しかし
情が深くて、人を疑わない
明るい素敵な女性に成長した。
Aちゃんは自分の店を始めてからは
実家の近くに住み
今だに激しい夫婦喧嘩を繰り返す
両親とも付かず離れず上手く
バランスを取って生活してた。
彼女の器の大きさには敵わない。
私はいつもそう思っていた。
でも、
人に期待をしない。
子育ては親には絶対任せない。
そんなところが私達は似てた。
彼女が泣いたところも
一度も見たことがなかった。
私たちはただの友達から
互いの長い年月を経て
この人だけは窮地に陥っても
自分を捨てない。逃げない。
そんな絶対的なものを
互いに抱くようになった。
この自信があったから
私はあの窮地を
進むことが出来たんだと。
そして
今も進むことが出来てると。
そう思っている。