こんにちは!ゆうひです。
今日も単独通貨、スワップ運用のための買い時について徹底的に
検証していきたいと思います。
スワップ運用は利益をコツコツ長期間かけて積み上げる投資法です。
短期売買とは根本的に戦略手段が違うことをご注意ください。
それを踏まえた上で今日も南アフリカランド/円が「買い時」かどうかを統計学と金融工学を
用いて検証していきたいと思います。
資金は10万円、単独通貨で運用することを想定して記述していきたいと思います。
(計算、試算作業に多量の時間を割くため、文章の一部が過去記事
と重複している点をご了承ください。
また、結論だけ知りたい方は記事一番下に数値データをまとめて載せています。)
目次
・南アフリカランドの特徴
・南アフリカのデータ
・買い時を調べる
・レバレッジを計算する
・ロスカットレートを計算する
・金利を調べる
・年利を調べる
・為替変動率(HV)を調べる
・まとめ
・数値データまとめ
「南アフリカランドの特徴」
南アフリカランドは南アフリカ共和国の通貨です。
南アフリカの主要な産業が金、ダイアモンド、プラチナ、
プラムの算出量が世界一位ということもあって
南アフリカランドは金価格が為替レートに影響しやすい特徴があります。
スワップ運用の際は投資候補上位にくる初心者にもオススメの通貨ですが
為替変動率が高いので事前の計算と余裕を持った投資が
大事になってきます。
<南アフリカランドの政策金利>
南アフリカランドの政策金利は現在6.75%です。
日本の政策金利は現在0.10%なので
受け取れるスワップ金利は6.65%になります。
(スワップ金利は二国間の政策金利の差)
「南アフリカのデータ」
(情報参照元:IMF)
<名目GDP(国内総生産)>
2012年:3963億ドル
2013年:3668億ドル
2014年:3511億ドル
2015年:3175億ドル
2016年:2949億ドル
2017年:3440億ドル
<実質GDP(国内総生産)>
2012年:3253億ドル
2013年:3539億ドル
2014年:3807億ドル
2015年:4049億ドル
2016年:4338億ドル
2017年:4610億ドル
<実質GDP(%)>
2012年:2.21%
2013年:2.48%
2014年:1.7%
2015年:1.29%
2016年:0.27%
2017年:0.69%
<1人あたりのGDP>
2012年:5544ドル
2013年:5598ドル
2014年:5608ドル
2015年:5594ドル
2016年:5522ドル
2017年:5473ドル
GDPとは国内総生産とも言いますが、
国内で生み出された生産物の価値を数値化したものです。
GDPはその国が成長しているのかどうかを示しています。
GDPが拡大すれば経済の成長率はプラスとなり
GDPが縮小すれば経済成長率はマイナスとなります。
経済成長率が上昇しているということは物の価値が上がり
インフレしていることを示します。
また、実質GDPとは名目GDPから物価の変動による影響を差し引いたものです。
(名目GDP÷実質GDPを計算することでその国が
どれくらい成長しているかがわかります。
名目GDP÷実質GDPの値が1以上となっていれば、基準年と比べて物価が上昇 (インフレ) していることを示します。
1未満となっていれば、物価が下落 (デフレ) していることを意味します)
<人口の推移>
南アフリカの人口の推移を見ていきます。
2012年:5232万人
2013年:5310万人
2014年:5391万人
2015年:5475万人
2016年:5562万人
2017年:5650万人
南アフリカの人口は緩やかに増加しているのがわかります。
<インフレ率(%)>
2012年:5.62%
2013年:5.76%
2014年:6.09%
2015年:4.57%
2016年:6.34%
2017年:5.42%
インフレ率は前年と比べた時の物の価値の上昇値を表しています。
経済はインフレ率が高いと金利も上昇しやすくなり
インフレ率が低いと金利が下降しやすいという特徴があります。
またインフレになるということは貨幣の価値が下がることに繋がります。
南アフリカの場合はここ5年平均で5.63%の割合で
インフレになっています。
「南アフリカランドの買い時を調べる」
スワップ運用は買い時が全てと言っても過言ではありません。
買う時に底値付近で買うことができると、常にスワップ益+含み益という
お宝ポジションを手に入れることができます。
スワップ運用の場合、基本的に初心者は運用する期間に合わせて
過去のレートの中央値を調べ、
それよりも低ければ買ってOKと判断します。
逆に色々考えすぎると機会損失につながりますので
できるだけシンプルに考えることをオススメします。
このブログでも統計学や金融工学の知識を使って分析しますが
基本的には初心者の方は、まずは単独通貨で、小資金での運用をオススメします。
また、このブログでは長期的な投資、つまり一度購入したら半永久的に
運用することを想定していますので「過去5年間のレート」を基準に調べます。
<南アフリカランド/円の5年間の価格推移>
ここ5年間の高値:11.08円
ここ5年間の底値:6.90円
<買い時の考え方>
単独通貨でスワップ運用の場合、「買い時」となるポイントは以下の5つです。
1、過去5年のレートよりも現在の値が低いのか?
2、レバレッジは適正か?
3、ロスカットレートは適正か?
4、金利、年利は良いか?
5、為替変動率(HV)からリスク管理が保たれているのか?
まずは過去5年の南アフリカランドの平均レートを求めたいと思います。
表計算ソフトを使って計算してみると
南アフリカランド/円は
ここ5年間の平均レートは9.08円でした。
現在のレートが8.23円です。
過去の中央値よりも低ければスワップ運用の場合は
「買い」だと判別できます。
基本的に初心者はこれだけシンプルに判断しても
利益を判別できますがもっと詳しくみていきたいと思います。
「レバレッジを計算する」
ではレバレッジを計算していきます。
証拠金10万円で2万ランド買うことを想定すると
現在のレートが8.23円なので
16万4600円運用することになります。
するとレバレッジは
16万3000÷10万円=1.64倍
となります。
「ロスカットレートを計算する」
続いてロスカットレート(強制決済)を求めていきます。
証拠金10万円で2万ランド買うと
1万ランド買うのに必要な証拠金を1万円でロスカットを30%と想定した場合ですと
2万ランドなので口座残高が6000円になった時点で強制決済されます。
これを計算すると
9万4000÷2万ランド=4.7
となり1ランドあたり4.7円までの値下がりまで耐えることがわかります。
現在のレートから強制決済の値を割り出すと
8.23-4.7=3.53円
となりロスカットレートは3.53円になります。
なので3.53円までレートが下がったら業者によって
強制決済されてしまうというわけです。
(注意:ロスカットレートは業者によって値が変わります。
また、同じ業者で複数通貨を運用するとロスカットレートが
わからなくなってしまう可能性があります。)
「金利を計算する」
次にどれくらい利益が上がるのかといった金利について求めていきます。
1万ランドを1日保有したときに150円のスワップ金利がつく業者を想定
すると今回は2万ランド保有することを想定しているので
300円×365日=10万9500円となります。
次に年利を求めます。
1年間で10万9500円の金利を受け取ることができるので
これを投資した額で割ることによって年利が算出されます。
10万9500円÷10万円=109.5%
「為替変動率(HV)を計算する」
続いて変動率を計算して証拠金を10万円を1年間保有すると
どれくらいの確率でロスカットにならずに利益になるのかを計算します。
STDEVP関数を使って標準偏差を求めます。
今日計算すると南アフリカランド/円の1年間の為替変動率は28.05%と出ました。
これを統計学的に考えると次の結論がでます。
・年間±28.05%の範囲内に68.3%の確率で収まる
・年間±56.1%の範囲内に95.4%の確率で収まる
と言えます。
具体的に今の南アフリカランド/円で例にすると
ランド円の為替レートが8.15円なので
8.23円×28.05%=2.30円となり、
ランド円が1年後に5.93円~10.53円の間である確率が
68.3%ということになります。
さらにこの変動率(HV)を2倍にした値、4.6円で同じように計算すると
1年後の為替レートが3.63円~12.83円である確率が95.4%ということになります
<まとめ>
10万円運用、2万通貨の場合ですとロスカットレートが3.53円なので
1年後には95.4%の確率で10万9500円のスワップ益が溜まっていることになります。
<数値まとめ>
買い時の有無:○
現在のレート:8.23円
ここ5年間の平均レート:9.08円
ここ5年間の高値:11.08円
ここ5年間の底値:6.90円
レバレッジ:1.64倍(証拠金10万円で1万リラ買うことを想定)
ロスカットレート:3.53円(1万ランド買うのに必要な証拠金を1万円でロスカットを30%の業者を想定)
1年間の金利:10万9500円(1万ランドを一日保有した場合に、150円のスワップ益がつく業者を想定)
1年間の年利:109.5%(1万ランドを一日保有した場合に、150円のスワップ益がつく業者を想定)
1年間の為替変動率(HV):28.05%
<注意点>
この数値は統計学と金融工学に基づいて計算していますが
必ずしもその値になる保証はありません。
テロや自然災害など今までの歴史に起こらなかったことが起こる場合ですと
統計学的にもほとんど起こりえない確率の変動幅になることがあります。
また、スワップ益や最低保証金は業者によって値が変わる点にご注意ください。
ランド円の業者別スワップポイント一覧は
専用サイト「FXのスワップポイント比較まとめ」からどうぞ!
(フランス、グレノ島の浜辺にて撮影)
最後まで読んでいただきありがとうございました!
また会いましょう!さようならヽ(゜▽、゜)ノ