街角の暗がりで、僕は晴美に口づけし
た。晴美は何の抵抗もしなかった。そして、そのまま晴美をホテルに連れて行った。
晴美を抱いた。晴美の身体は昔より少し太ったようだった。まるで昔に戻ろうとするように晴美は懸命だった。僕はそんな晴美の肌を優しく撫で何度も口づけた。二人は何時間も抱き合い、そして最後にもう一度口づけした。
「あなた、何だか変わったみたい。」
「そうかい・・・・・?」
「昔は、こんな抱き方じゃなかったわ。」
僕は何も答えなかった。
「私、あれからずっと、あなたのことが好きだったのよ。でも、あなたには他にも彼女がいたから諦めようと思って電話しなかったの・・・・・。ねぇ、今、誰か好きな人いるの?」
「えっ?誰もいないよ。」
「嘘っ!」
「本当だってば。この間ふられたばかりだ。」
「ふうん・・・・・。」
「晴美は誰か好きな人できそうなのかい?君みたいに可愛い女の子こと、他の男がほっとかないだろ。」
「私って好きになると、
どうしようもないくらい、その人しか見えなくなっちゃうの。あなたの時もそうだったの。一生懸命尽くしたのに、あなたったら、他の女の子と平気でデートしてるんだもん。悲しかったのよ・・・・・・・。バカッ!!」
「そんなに好きなら、なんでもっと積極的に追いかけてこなかったんだい?」
「あぁ~・・・あなたって勝手ね。あなたに振り回されてる間、どれくらいあたしが悩んだのか、わからないでしょ?だからね、友達に相談したの。あなたって、すぐに約束をすっぽかすじゃない?それも他の女の子とデートして・・・・・。」
「えっ?そうだったっけ?」