5月7日

『卒業ということにしましょうか』

ということで5年無事に経過しました。

手術をした医大の最後の診察でのことです。

 

『1年に一回CTだけでもしましょうか?大きかったかので』と言われたけど、

自主的ということにさせて下さいということで、無罪放免ということになった。

 

やれやれ…

 

6ヵ月に1回の経過観察検査は、提携している民間の病院で行っていたので、医大での診察は定点観測的に年に一度。

今回が術後5年の最終ということに・・・

 

すでに2月に再発なしの検査結果がでていたので、何のストレスもなく受診できた。

 

それにしても5年は長く、ステージ2と聞いていたのが、リンパ節の最後に転移が見つかり、ステージが3Aになってからは、結構ストイックに食事療法に取り組んだ。

少なくとも3年経過するまでは飲酒、肉類は完璧に絶ち、3年経過してからも必要最小限にして体質改善に取り組んだ。

 

小学生だった息子も高校生になり、

がんが発覚した頃は真剣に父親がいない子にしてしまうかもしれないという悲しい思いに囚われていたことを思い出す。

 

幼かった子供が何を感じていたのか、いなかったのか定かではないが…

 

『もう大丈夫なんやろ?』とこの間外食中にふいに出た息子の言葉には流石に戸惑いを禁じえなかった。

きちんと話をしたこともなかったし、5年間彼から何の素振りも見られなかったので。

 

この5年の間に中学受験も経験して少し辛い思いもさせてしまったり、

彼にもいろいろあったと思うけど、たくましく成長してくれたことは、何事にも代えがたいものがある。

 

かかさずにニンジンジュースを作り続けてくれた奥さんには感謝してもし尽せない。

ということでこの連休は新婚旅行以来の海外旅行にニュージーランドに行ってきた。

 

この家族と一緒に生きているという実感を嚙み締める旅行になった。

長期の海外旅行にいくことなど想像も出来なかったので。

 

2月の検査結果後は、

目玉焼きを食べた。

商店街でコロッケを買って歩きながら食べた。

 

解放されたんだ。

5月の緑と青い空が目に染みる。