油を変えれば、アレルギー体質などの改善に繋がるのは分かったけど、じゃあ何の油を使えばいいの??

情報が多すぎて、迷走してしまいますよね。

アレルギーを促進するリノール酸もアレルギーを抑制するαリノレン酸もどちらも人間の体では作り出せない必須脂肪酸になるので、毛嫌いせずにバランス良く摂取する必要はあります。


ただし、アレルギーを促進するリノール酸は、隠れ油を含め現代人は知らないうちに過剰摂取しているので、極力控える必要があります。


それを踏まえた上で、どのような油を普段使いしたらよいかオススメのオイルをピックアップしてみました。用途に合わせてお使いいただくといいと思います。


【加熱用オイル】

●オリーブ油
脂質組成(オレイン酸75%・リノール酸9.5%)
オレイン酸を高含有し、リノール酸が少ないオイル。
便秘解消、悪玉コレステロール値を下げる、抗酸化作用があり美容と健康に最適のオイルです。
ただし、独特の風味が苦手な方やお料理の邪魔になる場合があります。



●サチャインチオイル  
脂質組成(αリノレン酸50%・リノール酸30%)
アレルギー抑制効果のあるαリノレン酸を高含有しておきながら、加熱調理が出来る珍しいオイル。
ただしリノール酸も30%含まれているため、摂りすぎはNG。
まだ人気が出始めたばかりで、スーパーなどで気軽に購入出来ないのが難点。
ナッツの風味がありますが、炒め物などに使用するとさほど気にならないレベルです。



●米油
脂質組成(オレイン酸41.4%・リノール酸37.5%)
リノール酸が比較的少なく、クセが全くないため料理を選ばず使用できる。また油酔いの原因になる物質が少ないため、高温調理にも向いている。
通常のビタミンの50倍の抗酸化力のあるスーパービタミンEを含有しているため老化防止オイルと呼ばれている。更年期緩和にも効果があるため、年齢を気にする女性にオススメ。



●ココナッツオイル
脂質組成(ラウリン酸48%・ミリスチン酸16%他)
200度まで成分が壊れないため高温調理が可能で、酸化しにくいことが特徴です。
独特の香りと甘みがあるため、好みが分かれますが、お菓子作りやパンに塗ったり風味を生かしたお料理にオススメ。


●バター(出来ればグラスフェッドバター)
動物性脂肪を敬遠する人は多いですが、溶剤抽出をしている植物油脂に比べれば、はるかに安全性や栄養効果は高く、免疫力を高める作用があると言われています。特に牧草だけで育った牛からとれるグラスフェッドバターは、牧草由来の栄養分を摂取出来るので高い健康効果があり、オススメ。



【ドレッシング用オイル】
●えごま油
脂質組成(αリノレン酸62.4%・リノール酸15.8%)
アレルギー抑制効果のあるαリノレン酸を60%以上も高含有するため大変酸化しやすく冷蔵庫管理は必須で、加熱調理は出来ません。

ドレッシングとしてサラダなどにかけて使用してください。
ポリフェノールの一種であるロズマリン、ルテオリンを含有し、この成分がアレルギーを抑制するためαリノレン酸とダブル効果でアレルギーを撃退する、まさにアレルギーのエキスパートオイルです。
荏胡麻を生のまま圧搾しているオイルは生臭くクセがありますが、荏胡麻をローストして圧搾したオイルは香ばしくごま油のようです。



 ●亜麻仁油
脂質組成(αリノレン酸56.1%・リノール酸15.2%)
荏胡麻油に次いで、αリノレン酸を豊富に含むオイルのため、冷蔵庫管理、加熱不可です。
ポリフェノールの一種である亜麻仁リグナンを含み、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをするためホルモンバランスを整え更年期特有の症状を和らげます。
こちらも荏胡麻同様多少癖があるため好き嫌いは分かれますが、荏胡麻油よりは食べやすい味だと思います。



加熱用オイルとして、オリーブオイルと米油を持っているとお料理に合わせて分けられるので、便利だと思います。
またαリノレン酸を荏胡麻油や亜麻仁油から摂取するのが難しい方は、米油の代わりにサチャインチオイルを使用してもいいと思います。

加熱出来ない荏胡麻油も亜麻仁油もどちらもαリノレン酸を豊富に含んでいるので、効果や味などでお好きな方をどちらか持っているといいでしょう。

最後にパンに塗るのはマーガリンではなく、バターをオススメします。