大和悠河流 YUGA OPERA  CAHIER

               ー恋愛講座その4ー


【ニコニコYUGAオペラカイエ】
~大和悠河が5分で語るオペラの真髄~ 『売らいでか!』亭主売ります   から見る
  大和悠河流YUGAオペラ恋愛講座                          
「なんとも面白い !許せない !
 オペラにおける『男の浮気 』 について」 

                  2014  一月と二月の
       ニコニコ大和悠河チャンネルの
                    YUGAオペラでは
        オペラにおける男の浮気から
     オペラの真髄を熱く熱く語ります。
❤️毎回、皆様に大和悠河流 オペラの楽しさをお伝えしていくこのコーナー❤️
『売らいでか!』ー亭主売ります  ーに、ちなんで
《オペラの中の男の浮気を探してみと?》
を、テーマに、『売らいでか』公演中に
3回シリーズでお届けしちゃいます。 
      『売らいでか』の男の浮気から
ふと、オペラの世界ではどうだっただろう?と考えてみました。

今回はオペラで、いわゆる亭主、恋人の浮気に悲しむ女性にスポットをあててみました。

3回のニコニコに合わせ3作品というと、まず、この3人が思い浮かびました。 

ひとつめマスカーニ作曲の
『カヴァレリア・ルスティカーナ  の❤️サントゥッツァ』

ふたつめプッチーニ作曲の
『蝶々夫人  の❤️蝶々さん』

みっつめモーツアルト作曲の
『フィガロの結婚  の❤️伯爵夫人』

『売らいでか!』亭主売りますの2月までのニコニコ公開生放送で、この3つのオペラの3人の女性にスポットをあてて 、男の浮気をテーマに、私、大和悠河が熱く語ちゃいます。

カヴァレリア・ルスティカーナでは、その男は殺されてしまいます。

蝶々夫人では、その男との子を残して、切腹自殺で、蝶々夫人は死にます。

フィガロの結婚では、その男は許されます。

       
           
前回のニコニコ大和悠河チャンネルでは、カヴァレリア・ルスティカーナについてお話ししました。
そして明日のニコニコYUGAオペラカイエでは、蝶々夫人について、お話します。

前回のカヴァレリア・ルスティカーナの浮気男のトゥリッドゥーは、殺されてしまうのですが、今回の蝶々夫人では、浮気男のピンカートンは、うろたえるだけで、蝶々夫人とピンカートンの3歳の子供を引き取りにくるのは、ピンカートンの本妻で、蝶々夫人は、自殺するという。救われない話です。

一幕 『蝶々さんの愛のテーマ』 
ピンカートンは、蝶々夫人は結婚を本気に考えているから、よく謹んで考えるようにとの忠告を全く聞き入れもしないで「アメリカのさすらい者は行く先々で色んな物を味わうもので、日本では家も女も自由自在。アメリカ人の本妻となる女性に乾杯!」などと自分勝手な軽薄な論理を展開する。

(♪ 蝶々さんと友人達)

(蝶々さん)

さあ、もう一息で着くわよ。

って、ちょっと待ってよ。 

海と大地の上を春の風が楽しそうに吹いてるわ。

私は日本一、 いや世界一幸せな娘なのよ。

ねえみんな、私は愛に導かれてここへ来たのよ・・・

愛は生きる人や死んだ人の恵みをすべて迎え入れてくれるのよ。

(女友達)

わぁ、何て広い空! 広い海!

って、歩くの遅いわねぇ!

もうちょっとで頂上よ!

見てよ、見て、お花もいっぱい!

(シャープレス)

若い子が早口でぺちゃくちゃ喋っとるわ・・・

(女友達)

お幸せにね、愛しい蝶々さん、

でも、あなたを招いてるあの敷居を越える前に、どうか振り返って見て、これだけの愛おしいものを。

こんなにいっぱいのお花、広い空、広い海を!

第二幕第1場 『ある晴れた日に』 

そして、第二幕第1場の前半、帰米した蝶々さんの夫ピンカートンはもう戻ってこないといい張るスズキに対して、夫ピンカートンの帰りを信じて疑わない蝶々さんが歌う有名なアリア『ある晴れた日に』。
ここでは、空想の世界が現実に起こっているような感じで、蝶々さんが独りで歌いきる。

(♪ 蝶々さん)

ある日、海の彼方にまっすぐな煙が立ち上るのが見えるの。

そして、船が現れるの。後にその船が港にはいると、

(伴奏で大砲を模した大太鼓が鳴る) 入港の号砲が鳴り響くの。

見えるでしょ? 彼が来たのよ!

でも迎えには行かないのよ。行かないの。

丘の縁に居て待つの・・・待ち続けて・・・それがどんなに長くなっても私は平気よ。

そうしてると、一つの小さな点のような人が、町の群衆から抜けだし、丘を目指してくるの。

誰? 誰なんでしょう?

そして到着したら何て言うのかしら? 何て言うの?

遠くから「蝶々さん」と呼ぶのよ。

でも、私は答えることなく隠れたまま・・・

ちょっとした悪戯よ、

再会した途端に死んでしまわないように、

そしたら彼は心配する余り、

こう呼ぶの・・・ 呼ぶのだわ、

『バーベナ(下記参照)の香りのする可愛い妻』って・・・

この名前は彼が私に付けてくれたの。

(スズキに向かって)

これらの事は全部本当に起こるの、誓ってもいいわ。

あなたは心配していなさい・・・

でも、私は絶対に信じて待つわ!

歌詞の中で出てくる「バーベナ」とは、「美女桜(ビジョザクラ)」のことで、花言葉は「魅惑」。ピンカートンにとって蝶々夫人は“魅惑”の存在だった。

第二幕2場 アリエッタ『さらば愛の住処よ』

しかし、3年後に再来日したピンカートンは、蝶々さんの一途な愛を信じる心を知って、罪の意識から蝶々さんにまともに会えなくて、家の前を去る直前に、蝶々さんと「愛の住処」だった家への別れの歌『さらば愛の住処よ』を歌い、情けなくもその場から逃げ出す。こんな情けないピンカートンの歌が、唯一のピンカートンの聴かせどころのアリアなのです。

(♪ ピンカートン)

さらば、愛の家 花に満ちた隠れ家

その優しい面ざしを、激しい後悔とともに思い出すだろう

おまえの悲しげな様子に私は耐えられない

卑怯にも私はここから逃げ出すのだ

ああ、卑怯者の私を許してくれ!

第二幕2場 アリア『さようなら、坊や』 

全てを悟り、蝶々さんは、父の形見の短刀をとり、「名誉をもって生きられなければ、名誉をもって死ぬ」と刻まれた銘を読み自殺しようとする。するとそこへ三歳子供が走り込んでくる。蝶々さんは激しくドローレを抱きしめ、自分の母としての愛情をアリア『さようなら、坊や』に込めて歌い上げます。

(♪ 蝶々さん)

お前?お前?お前?

小さな神様、私の愛する子

百合の花、バラの花のように愛らしい子

お前の汚れない目に死んでゆく蝶々の姿が映らないようにね

なぜならお前はこれから海を越えて遠い国に行くのだから

大きくなって、母親に捨てられたなんて思わないように

お前は天から授かった大事な子

さあ、母の顔をよく見るのよ

決して忘れないように

さあ、よく見て!

さようなら、いとしい坊や、さようなら

お行き・・行ってお遊び・・ 

ドローレを下がらせた後、覚悟を決めた蝶々さんは一気に短刀を喉に突き立てる。遠くからピンカートンが蝶々さんを呼ぶ声が聞こえてくるが、いまわの際の彼女にそれは聞こえたのか? 
愛の日を過ごした小さな家の部屋の中で、蝶々さんは事切れる。


明日のニコニコYUGA OPERA CAHIERはこのなんとも、救われない蝶々夫人についてお話しします。じゃー明日のニコニコ  YUGA OPERA CAHIER楽しみにしててねね。
                  明日よろしく❗️

                    🌹ゆうが🌹
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