洗濯のことを色々教えてくださった方の、偲ぶ会に参加するため、1年ぶりに尾道へ向かいました。

13日は午前中1件、弓削島で取材もあり、時間の都合で、4時過ぎに起床、440分には出発。

高松に車を置いて、535分発のマリンライナーに乗車です。

 

島に行く、時間も限られているから、緊張していました。バスにも、レンタサイクルにも乗る行程です。

うまくいくかなぁ。いかないと、偲ぶ会に遅れてしまうから。

 

快晴だったので、気持ちの良い空気のなか、尾道到着。

因島行のバスもスッとやって来ました。

 

乗車します。

 

4名ほどだったかな。

 

もう12年前くらいか、尾道から今治へ、しまなみ海道を自転車で走った旅をしたのは。

向島から因島に渡る橋を見て、当時のことを思い出しました。

 

海も島の風景も美しいです。

 

因島の高速上のバス停で、

運転手のおじちゃんが、ここで下車したお客さん(乗車時に運転手さんと会話していた)に言っていた言葉が面白かったのです。

(降りる場所が)わかっていたから止まったけどね、バスは降車ボタンを押さないと止まらないから」

「次のバスは1時間くらいしない来ないと思うけど、ここは因島じゃけ。はっさくが有名な島じゃけ。ゼリーにしたやつとか売店で売られているから…」などと尾道弁で一生懸命言っていたのが、なんだか愛らしかった。

 

目的地であった、終点・土生港に到着しました。領収証をもらおうとすると「印鑑だけ押すから適当に書いてね~」。

レンタサイクルの受付は目の前でした。

受付のおにーさん。

「うわー、今日はいい天気だなぁ」

と一言。

 

え? 昨日もいい天気だったのでは…

「昨日は家に引きこもってたから」と笑います。

 

さ、自転車を借りて、家老渡港を目指します。

歩いていけない距離ではなかったけれども、それだと帰りのバスに間に合わなくなる計算で、自転車を借りることにしていたのです。

920分発の船には間に合わないかなあと思いきや、

ちょうど港に着いたのが920分。

ん?乗れてしまった!!

乗った瞬間に船が動き始めました。

 

弓削島の、上弓削港へはわずか5分。

島の中心地からは外れている弓削島北部なので、実に静か。

静かに自転車をこぎながら。

10時からの取材となっていて、予定より早く着いたこともあり、

時間を持て余したので、海辺で新鮮な空気を味わっていました。

 

取材は、とても楽しく、

ステキなお話しと素敵な言霊集も頂いて、大満足でした。

 

時間通りの船で因島に戻り、少しだけお土産を買って向島に向かうバスへ。

スーパーのレジ袋、5円でビックリ!

はっさく大福、やっぱり美味しい!!

家で用意してきたおにぎりとおかずをお昼ご飯に。

文句なしに、美味しかった。

 

偲ぶ会の会場となっていた nomusに到着。

みなさま、初めましてです。

2時間半ほど、笑いも切なさもありました。

洗濯屋さんのことを語り合いました。

参加者はみんな魅力ある方々。

人としてのステキさ、力強さがありました。

向島という場所の力がありました。

 

ワタを使ったアクセサリーを作っているという方の車に一緒に乗せてもらい、宿泊させてもらうことになっていた京子さんと3人で尾道に戻ります。

渡船料は3人と車1台で330円。ひとり100円、車は30円。

 

そしてこのあと、

尾道で一晩を過ごせたこと

京子さんの自宅に宿泊させてもらったことが、とても良い“味わい”となって私の心に強く刻まれました。

まるで、旅をしているようでした。

 

偲ぶ会を終えた後、京子さんの自宅へ。急な上り坂を歩いて、神社にお参りをして。

千光寺、向島も望める、眺めの良い一軒家。

古民家、和の造りが落ち着かせてくれる。

たくさんの本。暮らし方、食べ物、自然、農業、インドなどアジアの本など多様な、気になる本たち。

流してくれているCDがまた素敵。

お茶を飲みながらおしゃべりして。

 

東京に行く前で、何もなくて…とシンプルなご飯でしたが、これがしみじみ美味しかったのです。

丁寧に用意してくれたから、だとも思います。

玄米ごはん、自家製梅干し、里芋とさやいんげんのお味噌汁、小松菜のショウガ炒め、大根ステーキ。

お味噌汁は、漆塗りの大きなお椀に。

漆は木曽のものだそうで、ホンモノだった。

口当たり、軽さ…。

 

食後には、チャイを頂きました。

お風呂にもゆっくり浸からせてもらい。

タオルも3枚用意してくれていました。

 

2階の一部屋を借りて。

気になっていた本を数冊読みながら。

静かなひととき。心地いいなぁ。

寝てしまうことが惜しいくらい。

 

緊張もしていたからか、本も読みたかった気持ちがあったからかな、

あまりよく眠ることができなかったのですが、朝の空気が新鮮です。

まだ薄暗い外。

けれど、

ホーホケキョ!ケキョ!

鳥のさえずりが響いてきます。

ポットに入れてくれていたあたたかいお茶も美味しい。

横になりながら、本を読んでいました。

 

急遽、午前中の取材が決まって、準備もあって、あっという間に7時が過ぎました。

顔を洗って身支度を整えて、京子さんのもとへ。

アーユルヴェーダ式に、ということでショウガ入りの白湯をまずは頂いてから。

ソーダブレッドを焼いてくれていました。

「飲み物は何がいい?」

珈琲、チャイ、インドのお茶など色んな選択肢。

もう一度チャイが飲みたかったのでチャイを頂くことに。

ソーダブレッドは、そば粉とライ麦と、ナッツとレーズン。

 

美味しかった。

 

本当に、心地良い時間を、

京子さんへ、ありがとうございました。

“丁寧に”いろいろして頂いたからだと思います。

はじめまして、だったのに。

宿泊させて頂いたこと、感謝です。

 

尾道の魅力、向島のステキな人達、場所のこと。

京子さんの触れてきたもの、出会ってきたもののお話しも聞くことができ、

得るものがとても多くありました。

 

2日目の尾道。

午前に入っていたアポイントがなくなり、もともとFBを通して連絡を試みた人とは返信がなかったし、

午前は気になっていたLOGという場所へ行こうと思っていたのですが、

夜、FBのメッセージに返信があったのです。

「会えるなら会いたいです」と。

すごいタイミングでした。

会える人とは会える。

そういう風になっているんですね。

 

ステキな方にお会いし、ステキな話を伺うことができました。

午後は市役所で取材でしたが、これまた良い取材でした。

 

3件の取材はいずれも充実。ありがとうございます。

 

14時、予定していたことはすべて終わりました。

尾道駅へ戻り、商店街をブラブラしながら、やっぱり行きたかった、本と音楽のお店「紙片」を目指すことに。

 

ここで流れている音楽と、お店の空間と、店主の雰囲気が良いのです。

2冊の本を買い求めて、やっぱりもう一度、はっさく大福を食べて、

向島に感謝と祈りを向けて帰路へ。

 

電車のなかでは、

充実過ぎて、色んな思いがこみ上げてきて、本を読んだりすることができませんでした。

マリンライナー、夕日の時間と重なって、

本当に美しい、まあるいオレンジ色の太陽でした。

海のうえにはたくさんの船が行き交っていました。

 

濃密な2日間。

合掌と深謝。

ありがとうございました。