日本での版権が切れるということで、最終上映に行ってきました!

 

10代の頃から香港映画が好きで、レスリー・チャンの映画も見ていたんですが、レスリーが亡くなったニュースがやっぱりショックで、ずっと何となく見ることができず。それ以来初のレスリー・チャンの映画をちゃんと見たことになります。長かったなぁ。

 

約三時間の映画ですが、ものすごくテンポよく進んでいくので、見終わった後、もう終わったの!?という感じでした。

 

なんというか、まず映像そのものの美しさに驚きました。これは映画館で見る醍醐味かもしれませんが、こんなに映像の色彩がきれいな映画だったんだと再認識しました。京劇のシーンは衣装などもきれいですが、全体的に暗めのシーンでも全然見づらい事はなく、とても映像的に見やすいなという印象。(最近の映画ってたまに暗くて見づらいのありません?!)

 

京劇の独特の音楽と演者の発声。初めて見るとびっくりしちゃうかもしれませんが、私は全然嫌な感じはせず、むしろ気分が上がります。何となく、日本の石見神楽を思い起こすのは私だけでしょうか?

 

また、中国の歴史背景とともに描かれるストーリー。歴史背景自体は出来事のみの描写なので私自身はその背景が理解できない部分もありますが、そこまで盛り込んじゃうと、いったいこの映画は何時間かかるんだ(笑)中国での革命系の話を見るとどうも『孫文の義士団』が思い起こされますが、よく考えると時代が違うな。。。でもなんか描かれる空気感は近かった気がします。しかし、権力者が変わると自国の文化でありながらも徹底的に糾弾するのはさすが中国だなって感じがしますよね。

 

そしてレスリー・チャン!いや、この人なんでこんなに美しいんだろう。というか、虞美人姿の美しさは言うまでもないが、そうじゃないシーンでの美しさとあの色気。そしてその色あせなさ。本当にいまでもその姿のまま生きていそうな感覚に陥りました。何とも言えない表情がすごく魅力的なんですよね。キョトンとした表情や無表情に言葉にできない魅力がある。その点は本当に唯一無二の役者さんだったなと思います。

 

そして、とても聞き取りやすく美しい北京語。全部は聞き取れませんが、中国語字幕でも見てみたいなと思いつつ。

 

こんなに素敵な作品が版権が切れてしまうなんて。もったいない。

本当に、いつまでも色あせない名作。最後に劇場で見れてよかった。

 

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監督:陳凱歌

出演:張國榮、張豊毅、鞏俐 他
1993年/中国

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