冬の匂い | 月兎は月でくるくるワルツ

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月兎の気紛れシェフブログへ、よぉこそ(≧▽≦)

声の表現者になるべく・・・奮闘?中☆

今は自分を知る事に夢中になっています。

まだまだ表現者として未熟者ですが、精一杯走り続けて生きますので、よろしくお願いします。


11月の終わり
バイト先の帰り道に、冬の匂いがした。
冬が来たんだなぁと思った。

ここ最近で一番寒いと感じた今日
あるから冬の匂いしないなぁと
黄色の葉っぱを疎らにつけた樹を見上げ
クンっとする。

道路脇に規則正しく並べられている
その黄色の葉っぱを疎らにつけた樹の一つに近づき
もう一度、クンっとする。

今日はもう
冬の匂いはしないのかなぁと
地下鉄の通路へ入る階段へ向かう。
階段降りる前に、ダメ元でクンっとする。

やっぱりしない。

階段を降りる途中で
登ってきたカップルとすれ違う。
するとカップルの女性が
「私、この冬の匂い好きなんだよね」
って言うのが聞こえたので
すぐさまクンっとしたが、冬の匂いはしなかった。

後ろから聞こえてくるカップルの会話は
男性「どの匂い?」
女性「今もしてるよ、この匂い」
だったので、私の認識の通り、
すぐに過ぎ去ってしまう匂いではないようだ。

では、なぜ私には匂いがしなかったのか…

もしかしたら、
冬の匂いは、人それぞれ、
違う匂いがするのかもしれない。

もし、そうだとして、その中で、
同じ冬の匂いを見つけられる人に出逢えたら
本当に素敵だなぁって思う。

もう一回、
月を見上げて、クンっとする。