‘一足先に幕上げちゃうわ’


とか、


‘まだ幕を上げてないんだよね’


とか。



隠語や創作語好きのボクですが、この新旧限らないノフ共通言語の如く『幕が上がる』にあやかった会話が未だに飛び交ってますねー

てな訳で、ボクもようやく幕上げをば。




試写会厨的には、人より先に作品に触れる愉悦こそ至上~…なんですが推しの作品に限って遅れをとりました、はぃ。


正直。


業界関係者さんやスタッフさんの絶賛ツイートばかりが流れてきてたせいか、試写会でファンが観る前から下手に胡散臭さばかりがイメージとして貼り付いていました。
先に観た仲間も‘自分達がファンだからこそ良く見えただけかもしれない…’と話していましたし。
そう、フィルターってどうしても拭えませんからね。


ただ。


ボク等は映画評論家でもなければ映画祭審査員でもないんで、佳かったトコやダメだししたいトコを自由に伝えていきたいかと。
穿った見方でしかありませんが、ボクなりの感想を残します。





いざ。





3月3日。

ももクロさんがKISS様の肩を借りて東京ドームに降り立つその日、ボクは職場からの帰り道に上映該当の映画館に向かいました。

定期圏内って最高。←

錦糸町オリナスには赤マルダッシュ☆のCD引き取りで訪れて以来でしたが、手前の公園がほんの僅かに桜の花を開いていて驚きました…早咲きなんでしょうが、木々すらも春待ちしてるんだな、とホッコリ。

前売券を受付に提示したら、好きな御席をどうぞの声と全席丸々の表示……だいーぶ予想通りでしたが、開映20分前にしてその回の第一号客でした(笑
開場してみたら家族ノフが三人いただけ、ギリギリまでに何人か入ってきても全部で15席埋まるに過ぎないガラガラ具合。前日に観た『マンゴーと赤い車椅子』ですら30人は客居たのに公開四日目でこれかよ、と笑ってみたり。

普段が試写会試写会でほぼ満席な状態で映画観てるせいか新鮮てゆーね。


とにもかくにも上映開始。


『シロメ』の時は皆が皆、口々にあと何回観ればいいんだよ?と愚痴ってたもんですが、今回事前舞台挨拶回ってる組からは‘視るトコたくさんあるから毎回違うメンバーの表情を気にするようにしてる’とかとか複数回観る楽しみをちゃんと抱いてるのが絶対的な違い。

ボクは一回だけの予定だったんで、表情や動きに関しては百田夏菜子と吉岡里帆をロックしていこうと決めてました。


始まり。
百田さんの声好きだけどモノローグの棒読み感キツイなー…とぼんやり最初のダメだし←

ファンだからこそニヤリとする小ネタが散りばめられてる~とは聞いていましたが、序盤にもうボクは映画館なの忘れて爆笑しそうになりましたね…

高橋家のシーン。

150303_223306.jpg

このカップな!!!!

ぃゃぁ…いったい何人の方があの場面に反応したんだろ?とも思うし、コレは仕込みじゃなくて単純な偶然なだけなのかもしれませんがー…アレ、少し前にも書きました‘週末ティータイム’でも使用していたカップなんですよ!
メンバーももしかしたら気付いてないかもですがコレは笑いました。

監督さんや脚本家さん(名前を観た後で確認して驚いたんだけど喜安さんて声優もやってて、ファフナーのキャラソンとか超好きな方!)が、原作を如何にメンバーに合わせてアレンジしてくれたかの努力が伺えるなかで、百田さんと高橋さんの共通点として描いてくださった一つはやっぱり‘漢字の苦手さ’だったんだろうな、と。
劇中で母親から幾つもノートの漢字間違いを指摘される場面は笑い堪えまくりでしたが、事前に公開されていたビジュアルでの‘暮が上がる’と誤字られた黒板や、○○派とするトコの「派」を「脈」と書き間違えたりとか、百田さんの素を利用した盛大な伏線的な仕込みなんじゃねーの?と勘ぐっちゃいますな(笑


物語は、そんな百田さん演じる高橋さんが三年に進級するにあたってなし崩し的に任される弱小演劇部の部長…自身の演技への想いに疑問を抱きながらも続ける活動の中で出逢う圧倒的経験者の教師や転校生に感化され、脚本演出として仲間を輝かせる道に開花し全国大会を狙って進んでいく!……という、なんともよくある学園青春ものである。

ただし、そーゆー所謂‘ワンパターン’や‘王道’ってのはひたすらに分かりやすく、幅広く大衆にウケるのは間違いない訳で。
まだ劇場公開中なのに失礼かもだが、地上波で放送された方が話題になるよなー…って、ふと思っちゃうくらい。


んで。

早過ぎずダラけ過ぎず心地よく流れる展開のなか、百田さんの演技を視てると得意な表情と普段見せないくらいの表情とでブレ幅があるなーって感じ。
まぁ、高橋さんて、頭のてっぺんから爪先までこれこそ百田夏菜子ー!みたいなキャラじゃねーし、キモチのブレーキの掛け方が安易な一言に終わっちゃいそうな分、百田さんも自分に寄せようとする中で苦労したんじゃねーかな、と。
ぃゃ、分かんないけど←

ぁ、途中で出てくるれにっきのジャージたすき掛け!
個人的によく自分でも上着でやっちゃうせいか変なトコで共感しちゃいましたねー
既視感ハンパなかったケーキの蝋燭ジェスチャー含めて、ガルルめっちゃ好きなボクです。


杏果ちゃん演じる中西さんを口説いて勧誘する流れへ。

てか、お父さんキャラ遊び過ぎだろ!って中でイチバン笑ったのは中西父な藤村Dな(笑)ボクも例外に漏れず‘どうでしょう’好きなせいか、あのまんまに見えてちょっと演技しちゃってる藤村さんはたまんなかった。

からの、比奈駅。

映画観た後であの撮影地巡礼してりゃ‘ココがあのシーンの!’って感動になるんだろうけど、記念切符購入で先にあの場所訪れてきた身からすると‘この前行ってきたあの駅じゃん!’と逆転の反応っていう…
てか、ちゃんと観た状態で比奈駅再会をボクがしてたら御母様にも弟くんにもガッツリ感想伝えられたのに!!的な今更の悔しさ(苦笑
個人的にイチバン好きなシーンかもしれないのは、母親役の清水さんと並んだ百田さんが盛大な音を立てて頭をゴツンコする場面…当たっちゃったのは偶然だったかもだけど、ボクにはあの後ろ姿が完全にカズミさんで脳内変換されてたさ、もう!←
弟役の子もちょっとホントの弟くんぽかったしね。


次いで、泣きの百田夏菜子について。

部員に対して創ってきたノートの想いを語る見せ場の1つでもあるあのシーン。
溢れる涙を堪えきれずに告白する百田さんはアレできっと一発オッケーをもらったんじゃないかな、予想。

でもね。

スジナシでも鶴瓶さんを唸らせた、この『泣き』。
一般的に役者さんが、天性の才能だったり年月をかけて錬磨した努力だったりで辿り着くステージに、何故か百田さんは演技力に秀でている訳でもないのに覚醒感情で次元上昇して肩を並べてしまうコトがありますよね…
ぃゃ、凄ぇよ?凄ぇのは間違いないんだけど、なんかその涙の魔力に甘えてる感がある気がしてならないんだけど、考えすぎかな、コレ。

なんでもかんでもダメだししてやろうしてやろう、で視すぎなのかも…
まぁ、ぃぃゃ。


ラストのシーンは最初にタイトル聞いた時に思い浮かべた感じのまんま。やっぱそう終わるよね!と、納得の限りでした。
「走れ!」の組み込み方は、嫌いじゃないけど狙い過ぎ(笑



今まで以上に本当に実際に活躍されてる役者さんとの共演になった『幕が上がる』。
現場での撮影中にどう響いていたかは分かりませんが、黒木華さんの御声には驚きました…12月に『繕い断つ人』の舞台挨拶で実際に拝見していましたがあんなに力強い印象ではなかったんですよ。ぃゃ、女性らしい役をそちら側では担っていたのもあってこの吉岡先生用に作り込んできたんでしょうがー…ぅん、驚いた。


そして!


そしてそしてそしてッ!!


役名すら分からない地味眼鏡っ子後輩を演じた吉岡里帆ー!

ぃゃぁ…出番はあるのに台詞全然無かったなぁ……(笑
モブ的なの抜けば一回?ホント喋らない子だった。
それでも、表情変化やちょっとした仕草は雄弁、まぁ…ボクはあえて視線固定していたからこそなんでしょうが。
前日に観た『マンゴーと赤い車椅子』が光の助演なら、『幕が上がる』では影の助演がしっかりどちらもこなせていたと思うー

エンディングロールであーりんと隣席に並んで笑顔で振り向く場面はメガネ外してましたな。
あーりん、ズルいよ!!←


黒木さんと同じく、また何かで百田さんとは絡みのある配役が廻ってきてほしいなとココロから。



長くなりましたが、そんなで幕下ろし。
二度目行くくらいならDVD買うわ、ってくらいきっとシーン事に見逃してた他の子の表情や、画面端に映る細かい演技がギッシリなんだろうな、と。

イベント無くても買うよ!←



*****



はぃ、どーも!

この二日と三日は完全に四日に繋がる伏線でした…と、言ってしまいそうです、ユエレンです。

物語は、運命の吉岡里帆祭り最終日へ!


続く。