久しぶりに映画を見る時間が取れました。何かにつけ「自由とチャンスの国」をアピールするアメリカですが、本当は「差別と偏見」が蔓延している国だからこそのアピールなんですよね。
今でこそ、ゲイはおおっぴらに差別されることは少なくなっていると思いますが、この映画の舞台1979年のアメリカには、ゲイに対する露骨な差別がありました。
この映画は、決して人に迷惑をかけているわけではない、むしろ人より真摯に生きているゲイのカップルが、周囲からの差別、というよりイジメに合い、その結果、ひとりの少年の命が失われてしまう、という、やり切れない思いが残る映画です。
でも、とても爽やかな映像で、ゲイカップルのベッドシーンも自然に受け入れられるし、ダウン症の少年の笑顔に癒されます。
映画の中のワンシーンを思い出そうとすると、微笑ましかったり、癒されたりするようなシーンばかりが思い浮かぶのに、ストーリー全体を振り返ると、主演のアラン・カミングの振り絞るような切ない歌声とともに、やり切れない思いがふつふつと沸いてくる、という、不思議な魅力のある映画です。