崔洋一監督の映画のセックスシーンはとてもエロいです。映画的に観客に媚びて魅せようとしている感じがまったく無く、リアルでな生々しいのです。だからエロい。 役者さんも崔監督にかかると、他の監督作品では感じることのないエロさやセクシーな魅力が引き出されているので不思議です。
もうひとつ、リアルで生々しいのがバイオレンスシーン。血まみれの遺体や、一方的に殴りつけるようなシーンが、「もうやめて!」と叫びたくなるほど延々と映し出されるシーンが多いのも特徴です。
「マークスの山」は高村薫の人気小説を映画化したものですが、小説に書き込まれている登場人物の生い立ちや半生、人間関係などがある程度頭に入っていないと、よく意味がわからない映画に思えてしまうかもしれません。崔監督の映画には親切な説明台詞は無いので、察して観ないといけないのです。
私も予備知識無しで映画を観たので、わかりにくい部分がけっこうありました。後でwikiなどで人物像をチェックして納得したところがいくつかあります。
原作を読んでから映画を観れば、もっと感情移入できたのかもしれません。
それでも、警察、犯人、(殺人の過去を背負った)被害者という三者の、視点と感情が絡み合った骨太な濃い印象的な映画でした。