25年以上前のフランス映画ですが、いまだに恋愛映画のナンバーワンに挙げる人も多い作品です。フランス映画らしい小粋な会話、おしゃれな音楽とインテリア、心に染みる風景・・・
日本語の「愛してる」や英語の「I Love You」はしらじらしく聞こえても、フランス語の「ジュテーム」にはつい心酔してしまいます。
でも、私にはこの映画の「良さ」はよくわからないです。
秀作だとは思いますが、繰り返して観たり、「マイベスト映画」に挙げるようなことは絶対に無いです。
公開当初も、久しぶりに観た今回も感想はあまり変わりません。
男の人は「思わせぶりに男を振り回し、ちょっとメンヘラで、時には自傷行為もして、儚くて、ひとりでは生きて行けそうもない美人」が好きなんだなぁ~
「痴人の愛」とか「ノルウェーの森」など、日本の小説では結構よくある女性像ですが、フランス男性もこういう女性が好きだということを知りました。
気に食わないことがあると窓から家の中の物を全部投げ捨てて、放火までしてしまうような女性を、一途とか情熱的などと褒め称えるのがよくわからないです。私が彼の立場なら、その時点で醒めて別れます。「だんだん壊れて行くベティ」といった解説も見かけますが、だんだんではなく、最初から壊れてますよね、この子。
パリに移ってからも、彼の小説を全部タイプしたところには健気さを感じましたが、あとはバイト先のレストランでは気に食わない客の腕にフォークを突き刺したり、彼の小説を酷評した編集者の家に殴り込みに行ったりと、傷害罪レベルのことを繰り返しています。純真、かわいい、で済ませられるレベルではなく、それでも彼女に愛を囁き続ける彼の気持ちには感情移入できませんでした。
若い女とセックスしたいだけでしょう、とすら思いました。
もっとふたりがきちんと向き合って愛を育むステキな恋愛映画は他にたくさんあると思いますが、なぜこの映画だけがこんなに人気があるのかはわからないです。
ラストも決してハッピーエンドとは言えない、フランス映画らしい終わり方。
きっとみんな、そんなフランス映画マジックにハメられているだけだよ。