米国株初心者
 
 

 金利上昇の影響もあって、最近投資成績が良くないわ。
 テーパリング議論が開始されれば、更に悪化するかも


 そういえば、前回の投稿記事で、

Sell in May, and go away. Don’t come back until St Leger day. 5月に売って立ち去れ、セント・レジャー・デイ(9月第2土曜日)まで戻ってくるなっていうアノマリー紹介したけど、

もっと論理的に次の買い場を紹介してくれない?

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サーチ本記事のテーマ

テーパリングによる米国株式市場の行方

 

 テーパリングによる米国株式市場の行方と次の買い場について解説します。

 

本記事の内容 1. はじめに;結論
2. テーパリングの行方
3. 株式市場シナリオ予測、次の買い場は?
4. おわりに;総合評価

  

 

1.はじめに;結論

 

 テーパリングによる米国株式市場の行方を見通す限り、次の買い場は2021年10月~11月頃の公算が大きいです。

 

 ということで、一時的な回復があっても、「今は買うな!下がるのをじっと待て!」と私は今回の記事で言いたい。

 

2.テーパリングの行方

 

 米国株初心者にとって、テーパリングとはなじみがないのではないでしょうか。
そもそもテーパリングとは、量的緩和の段階的縮小という意味で、量的緩和というのは金融政策の一つです。

 昨年来、コロナ禍によって貨幣の流通速度(ベロシティ)が急激に低下しました。


 ベロシティーが低下しているということは世の中でお金が出回っていないことを意味します。


これはよく人の体で説明されることがありますが、人の場合、血流が止まっている状態を
放置すれば間違いなく死に至ります。同様に米国の場合は経済が崩壊することを意味します。

 そこで FRB(米国連邦準備理事会) は、ベロシティを上昇させるために、つまり世の中にお金が出回るように量的緩和に踏み切りました。

 具体的に言えば 、FRBは毎月800億ドルの米国債と400億ドルの MBS(住宅ローン担保証券) を買い入れることで民間経済に大量のドルを供給しました。

 これによって、市場でのドル不足が解消されたほか、ジャブジャブにあふれたマネーの一部が株式市場に流入したことによって、株式市場は昨年来大暴騰しました。

 しかし、最近ではワクチンが普及して経済が正常化に向かいつつある今、緊急措置としての量的緩和はもう必要なくなりつつあり、FRB(米国連邦準備理事会)の金融政策は出口に向かわざるを得ない状況です。

 すなわち、テーパリングが始まるということになります。

 ところが、前回2013年のテーパリングを振り返ると、当時のベン・バーナンキ スFRB議長が近い将来のテーパリングについて言及すると、株式市場は急落しました。
 

 そのため、投資家たちは今回もテーパリングによって株式市場は急落するのではと身構えている状況です。

 まず、米国株式市場は5月以降、テーパリングへの懸念から不安定な相場展開になっています。グロース株中心に取引されている方は、大きな打撃を受け実感している方も多いかと思います。

 投資家がテーパリングを懸念するようになったのは、5月12日に発表された米 CPI(消費者物価指数)が前年同月比でプラス4.2%と予想のプラス3.6%大幅に上回ったことがきっかけです。

 インフレが加速している主な要因はコロナワクチンの普及とサプライチェーンの混乱が挙げられます。米国では新型コロナワクチンを1回以上摂取した人の割合49.7%とおよそ半数に達しました。また、6月末までには、なんと70%に達して集団免疫を獲得すると言われています。

 したがって、経済の正常化は今後一段と加速して、商品やサービスに対する需要は益々拡大することが予想されています。

 その一方で、サプライチェーンの混乱は長期化して、半導体や木材の供給不足はしばらく続くことが予想されています。

 つまり、需要の拡大と供給不足によって部材価格が上昇し、その結果インフレが加速することになります。

 そして FRB(米国連邦準備理事会)は、これまでインフレの伸びが大きくなっているのは昨年のコロナ危機の反動によるもので、一時的なものとしてテーパリングに対して急いでいない姿勢を示してきました。

 ところが、今は経済の正常化にともなって需要が持続的に拡大する一方で、サプライチェーンの混乱の長期化によって供給不足が解消しないなど、構造的な問題に発展してしまっていることから、インフレの加速は一時的なものではなくて、持続的なものになってしまうリスクが高まっていると懸念されています。

 そのため、 FOMC(米国連邦公開市場委員会;​アメリカの金融政策を決定する会合) メンバーの中には、テーパリングだけは早く始めたいと考えている人たちが増えてきているとのことです。

 実際5月19日に発表された4月の FOMC 議事(要旨)よれば、「経済の急回復が続けば今後の会合のどこかでテーパリングの議論を始めるのが適切だと多くの委員が指摘した」との記述があります。

 また、5月26日には米シンクタンク・ブルッキングス研究所のイベントで、FRBのクオールズ副議長は「今後数カ月の経済成長、雇用、インフレに関して私の予想が裏切られとりわけ上振れた場合FOMC(米国連邦公開市場委員会)は今後の会合でテーパリングのための議論を始めることが重要になる。」と説明しています。

 インフレの加速が一過性ではなく持続的である可能性を考慮すると5月と6月の雇用統計で米労働市場が一段と回復していることが確認できれば、7月の FOMC(米国連邦公開市場委員会 )か、あるいは8月のジャクソンホール会議でテーパリング議論開始が発表される公算が大きいです。

 

【ジャクソンホール会議とは】
カンザスシティ連邦準備銀行が米国ワイオミング州のジャクソンホールで毎年8月に開催する経済政策シンポジウムのこと。世界各国から中央銀行総裁や政治家、学者などが参加し、世界経済や金融政策について議論を交わす。

 

 追加情報です。今週最大の注目といってもいいかもしれませんが、6月4日(金)に5月雇用統計結果が発表されました。私自身は、発表される前からどうせ雇用は回復しているに決まっていると推測していましたが、そうはなりませんでした。失業率は0.1%ほど市場予想を超え5.8%でしたが、非農業分野の雇用者数は55.9万人と市場予想65.0万人を大きく下回りました。

 

 その理由には、諸説あります。が、私自身は、米国の失業給付金が手厚すぎるのではないかと見ています。日本円にして月額約28万円を最大9月まで受給できるのです。これだけあれば、十分に生活できると思います。これでは勤労意欲が高まることはないでしょう。

 

 結果、フルタイムの仕事に新たに就きたいと職を求める人もそれほど多くはならない、雇用が改善されないということになっているのではないかと見ています。

 

(出典:日経新聞・後藤達也氏によるTwitter記事)

 

3.株式市場シナリオ予測、次の買い場は?

 

 とにかく、ワクチン接種は順調ですから、このまま経済が回復すれば、いつかは労働市場は回復するでしょう。 

 

 テーパリング自体は来年の1-3月期までに始めることが予想されます。

 これからの株式市場のシナリオを予想すると、仮に労働市場の一段の回復が確認できて7月か8月の会合でテーパリングの議論の開始表明されれば、そこから10月から11月にかけて米国市場は調整局面を迎えるものと見積もられます。

 この見積根拠は、過去を振り返ると金融緩和から金融引き締めに転じる最初の局面では投資家の不安心理が先行して1ヶ月半から3カ月程度株価が調整する傾向にあるからです。

 そのため、6月・7月までの相場は高いかもしれませんが夏以降株価は調整局面を迎える公算が大きいと思います。
 

 そして、テーパリングによる株式市場の混乱のことをテーパータントラムと言いますが、前回のテーパータントラムは2013年5月で、そこから8月にかけて株式市場は調整局面を迎え、また下落率は最大で-7.5%だったことを考えるとと今回もマイナス10%全部の調整局面は覚悟したほうがいいと思います。

 ただし、投資家はペーパータントラムを過度に悲観する必要はありません。
 

 これはなぜかというと、そもそも FRBがテーパリングに舵を切るということは米景気の回復に自信を深めている証拠だからです。
そのため、短期的に見れば調整局面を迎えますが、長期的に見れば強気相場が続くことを意味します。

 したがって、2021年10月~11月に大きく下落する時期に投資を再開すれば、資産の最大化を図ることが期待できると考えています。

 

4.おわりに;総合評価

 

 前回のテーパリングがあった2013年には、最大で-7.5%の下落はあったものの、 S & P 500指数の年間騰落率はプラス29.6%で終了しています。


 結局のところ、1年を通してみれば、まさに大暴騰した1年だったので、個人投資家は短期的な調整局面を忍耐強く我慢して長期で保有し続けるだけで大丈夫ではないかと思います。。

株式市場の調整局面は、将来の資産を最大化させる絶好のチャンスになります。

本日も閲覧して頂き、ありがとうございました。

 

というわけで以上です。

 

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