江戸時代のアイドル(里見八犬伝は滝沢馬琴が江戸時代に書いた小説です)、八犬士くんたちの登場です。この本が出版された当時は、ブロマイドならぬ、八犬士のイラスト(浮世絵)が飛ぶように売れたとか。現世で言うとまさにジャニーズですな。それぞれお気に入りの犬士がいて、キャイキャイ言いながら買っていったらしいですよ。
紹介がおくれましたが、私が読んだ「南総里見八犬伝」は、浜たかやさんの編著によるもので、全4巻です。原作は難解な上にやたらと長いので、子供達は読みやすく書き直されたものを読むのがいいのではないでしょうか。その点ではこの本はちょうどいい長さで、ルビも振ってあるのでとても読みやすいです。小学校高学年から読めると思いますよ。
それにね、イラストがとってもいいのですよ。八犬士がそれぞれとても素敵に描かれているので、「アイドルきゃおうっ!」ってミーハーな気分になれます。
上の赤い着物の女性、もとい男性は犬坂毛野胤智さんです。美しいのだ~!
さて、本題。
2.八犬士
犬塚信乃戍孝(いぬづかしのもりたか) 孝の珠
信乃の父番作は元は関東公方、足利持氏の家臣であった。持氏は野心家で、今日の将軍を討ち取って天下を取ろうと考えたが、失敗。番作は父と共に持氏の子供、春王、安王を守って下総の国結城城に立てこもる(結城合戦)。いよいよ終わりかという時に番作は父から、2人の若君を連れて脱出するよう命じられる。その際に与えられたのが名刀村雨丸。人を斬ると水が吹き出て血を洗い流してくれるという妖刀。
しかし、2人の若君はつかまり、首をはねられる。さらし首になるのを防ぐために、番作は首を盗み出し、山中へ埋める。その後、将軍に刃向かった罪を許され、持氏にいまひとりいた息子成氏(しげうじ)が関東公方をつぐことになる。故郷大塚にもどってきた番作の家は、腹違いの姉亀篠(かめざさ)の夫、蟇六(ひきろく)に奪われていた。
それでも番作は嫁をもらい幸せに暮らしていたが、子供に恵まれなかった。伏姫が死んだ次の年のこと、弁天さまに子供が授かるようにお参りに行くと、どこからともなく子犬が現れた。子犬を抱き上げようとした時、急に紫の雲が立ちこめ、雲の上に犬の背にのった姫君がいた。手に持った8つの珠を1つ選り分けて信乃の母になる人に投げた。その珠はころがりどこへ行ったのか分からなかったかが、この子犬(のちヨシロウ)が飲み込んだらしい。その後、すぐに身ごもり信乃が生まれた。
蟇六夫婦は何かと信乃一家を目の敵にするのですな。兄の番作が持っている村雨丸が欲しいのだ。あの手この手で嫌がらせをしてきます。この時色々と助けてくれるのが、蟇六の下人の額蔵(がくぞう)と、糠助(ぬかすけ)、そして、蟇六の養女の浜路(はまじ)。
しかし蟇六の罠にはめられて、父番作は自害を決意。村雨丸で父の介錯をすることになる信乃。父亡き後、犬のヨシロウと2人だけで生きていく希望を失った信乃はヨシロウと共に自害することにするが、犬のヨシロウの首をはねるとなんとヨシロウの体から「孝」の珠が出てくる。病弱の母の助けになるかもと必死で探した珠が今頃手元に来ても何の意味があるのかと珠を投げつけて割ろうとするが一向に割れないばかりか、信乃の左腕に大きな牡丹のあざが浮かび上がる。なおも死のうとする信乃をとめたのは、額蔵であった。額蔵は懐から「義」の珠をとりだし、背中のあざを見せる。強く生きていく決意をする信乃。
番作亡き後、信乃は、浜路の許嫁として蟇六夫婦のもとで暮らすようになる。
↑信乃さん。女の人と見まごうほどの美形らしい。
犬川荘助義任(いぬかわそうすけよしとう) 義の珠
父は犬川則任(いぬかわのりとう)といって、伊豆の国の武士だったが、暗愚な主君を諫めてうるさがられ、殺されてしまった。6歳の額蔵を連れた母は、持っていた金を全て盗賊に奪われ、食べ物も買うことが出来ない。そのうち吹雪になり、やっと辿りついた大きなお屋敷に宿の願いを入れたが、無下に断られ、軒下で野宿したが、母は凍死した。額蔵はそのお屋敷の下人として住み着くようになった。その家こそ蟇六の家だった。
ひどい仕打ちにも耐え、暇を盗んで武芸の稽古にもはげみ、字は浜路に教えて貰いながら勉学に励んだそうな。
額蔵の志を知った浜路が色々と力になり助けてくれたおかげで今日があると言っても過言ではない。
↑額蔵あらため、犬川荘助。
この後、蟇六夫婦は出世や金に目がくらんで、浜路を代官に嫁がせようとするのだ。だけど、信乃という許嫁がいる浜路は絶対にうんと言わない。そこで、また罠にかけるのだ。信乃と額蔵を村雨丸を足利家に返す旅に出すのだ。
村雨丸も欲しい蟇六は信乃をだまして、浜路に恋心を寄せる悪党を使って、村雨丸をにせものと入れ替えるという小細工まで使ってね。自分と結婚させると言っておきながら、信乃が留守の間に浜路を代官に嫁がせようとしたのに怒った悪党は、浜路をだまして連れて逃げるのだ。蟇六に渡すと見せて、実は自分が隠し持っていた村雨丸も持ってね。だけど、途中でうそがばれて、浜路ともみ合いになるのだ。浜路はそこで致命傷を負うのだけど、悪党を始末したのは、なんと浜路の腹違いの兄であった。
一方、信乃を途中まで送り届けて、浜路を心配して戻ってきた額蔵は、浜路が連れ去られたと知り、浜路の行方を捜す。だが、たどり着いてみれば、いまわの際の浜路とその兄、犬山道節。村雨丸を持って行こうとする道節に「村雨丸を返せ!」と決闘を挑む。はげしい戦いで額蔵は道節の肩に斬りつける。実は道節は肩のこぶに「信」の珠が入っていたのだね、暗闇での戦いだったため、飛び出てきた珠に気付かない2人は、落ちた珠を拾ったときに、珠が入れ替わったことに気付かないのだ。
そして、蟇六夫婦はといえば、浜路もいなければ、村雨丸もないという大失態に代官が腹を立てて斬り殺されちゃったのですね。
そして、浜路が死ぬと同時に里見家には娘が誕生、何の因果か浜路と名付けられる。しかし幼少のおりに鷲にさらわれて行方不明になる。
疲れました。
続きはまた。