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父から荷物が届く。


父の字でかかれた伝票をみて、改めて母はもう居ないのだと思った。中身は畑で取れた玉ねぎやじゃが芋。それにお母さんへのお供え物としていただいたゼリー類。もうお母さんの文字はみられないし、母の手作りの野菜を食べることはできない。そんな風にまた寂しい気持ちになる。 


 母からは学生時代から今まで何度となく荷物が送られてきた。時期の野菜やお菓子、日用品。いつも隙間なく詰められてパンパンだった。


母は「きっちり詰めて、荷物を受け取る人が喜んでくれたらと考えるんよ」と言っていた。時には広告のうらに手紙をかいてくれた。それは今も手元にある。読み返すと、とりとめのないことだけれど、私のことを心配してくれていたんだなぁ、自分のことのように喜んだり、悲しんだりしてくれていたんだなぁ、と涙がでる。


母からの手紙は私の宝物になった。

今までもらってきた愛情がどんなに深いものだったか、子供を産み、育てながら少しずつ分かってきたのに、ありがとうという気持ちをもっと返したかったのに。


ごめんね、と

ありがとう、の

繰り返しになる。