6/23
父から荷物が届く。
父の字でかかれた伝票をみて、改めて母はもう居ないのだと思った。中身は畑で取れた玉ねぎやじゃが芋。それにお母さんへのお供え物としていただいたゼリー類。もうお母さんの文字はみられないし、母の手作りの野菜を食べることはできない。そんな風にまた寂しい気持ちになる。
母からは学生時代から今まで何度となく荷物が送られてきた。時期の野菜やお菓子、日用品。いつも隙間なく詰められてパンパンだった。
母は「きっちり詰めて、荷物を受け取る人が喜んでくれたらと考えるんよ」と言っていた。時には広告のうらに手紙をかいてくれた。それは今も手元にある。読み返すと、とりとめのないことだけれど、私のことを心配してくれていたんだなぁ、自分のことのように喜んだり、悲しんだりしてくれていたんだなぁ、と涙がでる。
母からの手紙は私の宝物になった。
今までもらってきた愛情がどんなに深いものだったか、子供を産み、育てながら少しずつ分かってきたのに、ありがとうという気持ちをもっと返したかったのに。
ごめんね、と
ありがとう、の
繰り返しになる。