今週は体調ど不良のため、自宅業務ばかりだった
ゆっきーお嬢です
今日はかろうじて出社・・
あぁ、でもexcelの数字を見ていても 「・・・」 に見えてくるのは
なぜ???
さて 少しお休みしてしまったので、今日はちょいと重い話題、
内部統制 - その1 -
の続きをお送りしますねっ
内部統制は、経営者にとって、刑事責任を負うほどの
重大問題、ということはお分かり戴けたと思います
ところで、日本版SOX法(J-SOX法)などとよく言いますが、
この"SOX”って、何の略かご存知でした??
これは、2002年7月30日にアメリカで制定された
"Sarbanes Oxley Act of 2002” [or Sarbox]
(サーベインズ・オクスリー)
「米国企業改革法」の略なんですね
要は、またまた外国の会計基準を踏襲・・・
・・こほん、では本題です
投資家に対して、どのようなかたちで、
内部統制の整備状況をお伝えしていけばよいのでしょうか?
いわゆる 「3点セット」 の登場ですねっ
この3点セットを作成し、監査法人が監査した結果とともに、
発行会社が開示すれば足りる、とされています。
今日はこの「3点セット」についてお話しますね
3点セットってなーに?
1.業務フローチャート
2.業務記述書
3.リスクコントロールマトリックス(RCM)
なにそれ なにそれ??
こやつら、上場企業の経営陣を悩ませる、なかなかの
ツワモノです
はい、「この3つ、それぞれ何を作ればいいのぉ??」
って聞こえてきましたよっ
実は、ひとつひとつ見ていけば、そんなに複雑ではないの
です
そして、会社のことをこよなく愛し、もっとよく知ろうとしている
そこの あ・な・た
であれば、作れてしまうのですよ~ うふ
ではではお待ちかね、1番から順番に概要をご説明しますね
業務フローチャートってなーに?
その名のとおり、業務のフロー(流れ)をチャート(図)にした
ものですねっ (別名、「流れ図」ともいいます)
このフローチャートには、視覚的に業務の流れが把握できる
ように、ルールに従って、決められた図形を用い、決められた
「→」やいろんな記号を用いて、業務の流れを説明します。
極めて数学的
きまった記号を用いる点では、計算式と同じです
決まった符合を業務の流れのとおり、順番にお絵かきする、
ただそれだけなんです。
このきまった符合というのは、
「産能大工程分析記号 (産能大式 - さんのうだいしき -)」
といいます
IPOでも、「上場申請のための有価証券報告書IIの部」では
必ず要求される業務フローの記載方式ですので、
知っていて絶対に損はないですっ
また、IIの部の不要な市場へのIPOであっても、必ず
業務フローの提出は求められますので、上場企業だけで
なく、IPOを目指す企業のご担当者は当然知っている必要が
ありますね
ついでですが、業務フローは、Microsoftのvisioという
ソフトを使って作成するのが一般的なのでは。
→こちらからシェイプをダウンロードできます ご参考までに、、
テクニック的な業務フローチャート作成のポイントは、
その業務の流れの中で、
「どこにリスクがあるのかを明記する」
この1点につきます
業務フローのどこにリスクが潜んでいるのか??
つまり、
ミスを見逃してしまうリスク
不正が素通りしてしまうリスク
などなど、
企業運営上のリスクを発見し、是正するチェック機能が
内部統制の大きな役割になります。
これは日本の企業の場合は大体同じなのですが、
それでも個々の企業個別の特徴 (たとえば、社長が
すべて決裁する、管理部門の人員が極端に少ない、
稟議の承認者が多すぎる、etc・・) によって、
どこにリスクがあるのか? 異なるのは当然ですね
だから、内部統制の担当者は、ご自分の企業をよぉぉぉぉく
知る必要があり、どこにリスクがあるのかを見極めなければ
お話になりません
そして、会社をこよなく愛するがゆえに、
リスクをヘッジして健全に運営したいっ、どううすればよいか?
ここを熟考し、追求するわけですねっ
リスクをヘッジするために、このタイミングで誰がこの証憑を
チェックして・・ここでデータのバックアップをとって・・
などなど、ポイントを決めていきます。
これを、業務フローに落とし込めば完成ですよっ
ね?
業務ひとつひとつについて作成しなければならないので、
膨大な労力がかかることは間違いありません
それでも、まず業務フローの詳細、そしてリスクの所在と回避
の方法をポイントとして作成すれば、難しく考える必要は
ないです
業務フローチャートについては、だいたいお分かり戴け
ましたでしょうか?
それではっ、次に行きましょ
業務記述書ってなーに?
これは、ずばり一言でいうと
業務フローチャートを文書にしたものです
業務フローチャートが計算式・数学だったら、
業務記述書は作文・国語ですねっ
日本版J-SOX法の場合は、財務報告にかかる業務以外の
記述書は対象外で不要、とされていますので、
財務報告の業務フローを文書化すれば足ります
これは、その会社、財務報告のフローをまったく知らない
第三者が読んでも理解できる、ということが求められるので
ちょっと古いですが5W1Hを網羅して説明していきます
ほんとに、説明するんです
電話で受注する業態の場合は、以下のような感じ
1. 営業部アシスタントが電話で受注し、受注メモを作成します
2. 販売管理システムの受注入力は、得意先マスタに登録
されている得意先の注文のみ入力することができます
3. 受注入力後、販売管理システムから出荷指示書・注文請書
が出力され、受注メモ・注文書と照合します
4. 販売責任者の承認が行われます
5. 出荷指示書は受注メモ・注文書を添付し、出荷部門へ
回付します
(5W1Hが網羅されているかは微妙??)
これは、wordで文書で作成しても、excelで表形式で作成しても
どちらでも、分かれば なんです
そう、
監査に耐えうる資料であれば、形式は問わないのです
業務記述書についてはお分かりいただけましたでしょうか
ではでは、ついにきましたね~っ
リスクコントロールマトリックスってなーに?
どうしてこれだけそれっぽく英語なのかは不明ですが、
要は、リスクをコントロールする統制の対応表です
業務フローチャートと、業務記述書の合体版
集大成ですねっ
でも、ただの合体ではないところがミソ(らーめん?)
これ、マトリックスなんで、excelで表にしていきますよっ
見積~受注~開発~出荷~納品~検収~計上
このフローの中で、通常はチェックポイントをおいています
誰のサインがいる、誰が承認しないと動かせない、
PCのパスワードを入力する担当・・などなど。
だれが起票して、仕分きって、チェックして、この科目は
誰が計上担当、証憑承認とキャッシュイン・アウトの
手続チェック・・などなど、
どこにリスクがあり、そのリスクを軽減するための
統制をどう存在させるのか、がポイントです
決算を組むにあたっての一連の業務とその担当者、
チェック機能を文書化して、誰が担当しますよー
って、excelの表に○印をつけていけば完成ですっ
どうです どうです??
簡単に説明したので、専門家の方からみれば
「あまーーーーーーいっ」
って感じだと思いますが、実際に携わってるゆっきーお嬢が
言っているのだから、優秀なみなさまなら、ぜーーーっったいに
大丈夫ですよっ
ちょっと気が楽になったりしません??
どうかな??
内部統制は、日本の上場企業、ひいてはIPOを目指す
企業にとって、大変大きな課題であり、でもそれは
投資家が本来求めるべきもの、この義務を果たしていく
ことこそが、上場する所以だとゆっきーお嬢はおもって
います。
投資家にとっては、上場企業は一投資案件にすぎず、
投資家は、投資案件からの正確な情報を求めています
日本の内部統制は、財務諸表報告のための作業のみに
焦点を絞りこんでよいのですが、それって、
つまり会社運営全部だよね?
って気づいたあなた、なかなかやりますねっ
そう、財務諸表こそが、会社運営を表す、
世界共通の成績表なのです。
企業は、もともと、統制というものをもっています。
しかし、不正が発生しない、ミスが発生しない、つまり
会社運営を正確に数値化することができますよ、という
投資家に対する報告が、内部統制の本当の意味なんですよっ
ってゆっきーお嬢は思っています
内部統制その3も、近いうちにお送りしますねっ