チーズケーキ
2016年。大学2年、二十歳目前の秋。
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バイトに明け暮れた毎日を過ごしていた。奨学金とアルバイトで得たお金で大学に通っていた私は、後期50万円の学費が無事に引き落とされたことに安心し、早速、来年4月に引き落とされる学費分の貯金に取り掛かっていた。もちろん貧乏学生にはサークルに入る時間なんてない。大学が終わったら急いでアルバイトへ向かう。終わったら家に帰って食事もせずに風呂に入り眠りにつく。朝5時に起きて2時間半かけて大学に行く。毎日規則正しくこの生活だ。入学してからずっと。疲労で私の目はいつもくすんで死んでいた。目に生気のない、こんな生活をしている学生は少なくとも私の周りにはいなかった。私の通う大学は、そこそこお金のある裕福な家の淑女が多かったのだ。
常に時間に追われている私と、暇つぶし、お小遣い稼ぎでアルバイトをし、ファッション雑誌を読み洒落た格好でヒールの音を立てながら歩く彼女たち。一緒に授業を受けるような、友達と呼べる存在はそこそこいたけど、わかり会える友達はいなかった。会えば楽しいのに一人になると突然虚無感を感じてしまうのはなぜだろう。