Paul McCartney | 武祐伝

武祐伝

でんでんででんでん。


武祐伝

11年ぶりにポールのライブへ行ってきました。



私は中学生の時、
初めて「Hey Jude」を聞いて衝撃を受けた。

ビートルズなんて名前のバンドも
洋楽すらもあまり聞いたことなかった当時の私には
全身に電流が流れるような出会いだった。


そこから私のビートルズフリーク度が急激に加速した。


おこづかいはすべてビートルズ関係に流れ込んだ。
毎月1枚ずつアルバムをレンタルしてはカセットに録音し、
それをウォークマンに入れて本屋へ行き、
歌の中身を知るために、曲を聴きながら詩集を立ち読みする毎日。
(私の手垢でいっぱいになったこの詩集はのちに買い取ることになる)

おかげさまで英語が得意になった。


図書館に行っては伝記を読みあさり、
楽器など全く弾けないしコードなど全くちんぷんかんぷんだけど
解説つきの譜面を買ってみたり、
友達にベースの弾き方を教えてもらった。でもまったく弾けなかった。
かわりに指紋が溶けた。


楽曲を聞くときは、
1回目は全体的に曲を聴き、
2回目はポールのベースの音だけに集中して聴き、
3回目はコーラスだけを注意深く聴く。

より集中するため、当然聴くときは必ずヘッドフォン着用である。


ポスターも買った。
かつらは買わなかった。


そんなわけで バスケの部活とビートルズが
一日を締める超多忙なスーパー中学生だった。
どうでもいいが、ちなみにこの頃はじめてコーヒーの味も覚えた。


ビデオを買って何度も何度も観た。
途中で止めたり再生したり、
ビデオデッキ本体すらも壊れるんじゃないかというくらい観た。

そしてインターネットが普及するまでは、
ライブ映像なんてほぼ見たことなかったのだ。


それが。


ポールがI saw her~を弾く様子を、
ヘフナーを弾く手元を、生で観れるなんて。

だいぶ陽気な楽曲なのに、
思わず感動で涙してしまった。

個人的にはそんなオタクなバックグラウンドから
今回のライブは、本当にグッと思いが込みあがってしまい
久しぶりにものすごく感動した人生の一日だった。