私は、会社を経営してる家に
お嫁に来た。
サラリーマンだった実家とは
違う事が沢山あった。
その中のひとつが
元旦の新年会だった。
それまでは、元旦と言えば
大晦日に紅白歌合戦を見て
除夜の鐘を聞いて
夜更かししてるから
朝はゆっくり起きて
家族で新年の挨拶をして
のんびりお節料理とお雑煮を食べて
過ごしていた。
それが、嫁いで来てからは
一年で1番忙しい日が
元旦だったのだ。
社員や職人さん
夫の友達
義父の知り合いのホステスさん達。
そういう色んな人が
一斉にやって来るのだ。
1番多い時で
1度に30人くらいいた時は
義母と私はフル回転で
まるで女中って感じで働いてた。
それも、来る時間が決まってないから
朝から晩まで
誰かが来る。
職人さんは早起きだから
元旦も9:00前には来てしまう。
元旦の9:00前って言うと
昨夜遅くまで起きてて
夜中に
新年の挨拶のライン交換したりするし
頑張って7:00に起きて
料理の支度してる間に
もうピンポーンって鳴ってしまう時間。
（料理が苦手で手際が悪い
)
私は、まだスッピンだし
家族の新年の挨拶も当然してないし
朝食も澄んでない。
そこからスタートして
その職人さんが帰る頃になると
もうお昼近くなるから
どんどん人が集まって来る。
そして、午後は
凄い人数になってワイワイガヤガヤ。
夕方になって
段々帰る人が出て来て
やっとみんないなくなったと思うと
夜型の、夜の飲食業の方々が
ピンポーンとやって来る。
そして、0:00頃まで飲んでいる。
その頃になると
夫もベロンベロンだから
片付けを手伝える訳もなく
バタンキュー。
みんなが帰ってから
夜中まで片付けてるのは私。
という感じで
元旦は、とにかく忙しかった。
完全に女中だと思って過ごしてた。
義父母が亡くなってからは
義父母関係の訪問者がまず減ったし
夫自身も歳を取って来たから
友達も来なくなった。
職人さんと、社員が
少し来る程度になった。
それでも
元旦の朝から
きちんと支度してないとならないし
気が抜けなかった。
そんな時に
コロナ禍に突入。
運良く、新年会ができなくなった。
夢のような元旦が過ごせた
ゆっくりできる正月なんて
約35年ぶりだった。
それを機に
もう新年会はやめて貰った。
自分も63歳だし
いつまでも女中やってられる体力ないし。
35年も、良く頑張ったよ。
半分は義母のお手伝いだったけど。
義母と2人、よく頑張った
と思っていたら
最近夫が、知り合いを
近所の寿司屋や中華屋に呼ぶという
ブームが始まった。
その寿司屋が
家から歩いて200歩という距離。
だから、初めての時
もしかしたら
二次会で家に来るかもと思い
一応、綺麗に片付けて寿司屋に出掛けた。
すると予想通り
二次会は我家で開催された。
片付けておいて良かった
二次会だから
乾き物みたいな物を出して終わりだけど
それでも
グラスやお皿などの洗い物は
多少出る。
でも、夫は
二次会が終わったら
必ずバタンキューで寝てしまうから
片付けに参加しない。
翌朝、乾いてから食器を片付けるのも
やっぱり私の仕事だ。
1度、二次会を我家でやったら
それから
二次会を我家でやる事が定番になってしまった。
先週日曜日に
会社関係のリクレーションがあった。
貸切バスで出掛けて
参加者120名の前で
開始の挨拶もしてから
BBQするという
大掛かりなイベントだった。
移動もしたし
結構疲れて帰って来たのに
夫が
夜は近所の寿司屋に行くと言い出した。
私は疲れたからパスしたけど
娘達は夫と行っていた。
そこから帰って来たら
寿司屋で会った人が
二次会で家に来るって言うんだよ
そもそも
疲れてるから寿司屋もパスしたのに
そんな時間から二次会？
いや、三次会だよな。
ま、夫が寿司屋行った時点で
三次会あるかもと思い
一応、家は片付けていたけど
疲れてるけど
家が片付いてなくて
だらしないって思われたくないから
力を振り絞って片付けるのよ
私は、もう飲みたくないのに
一応付き合って座ってた。
私が飲んでたのはお茶。
それなのに
ちっとも三次会は終わらなくて
ダラダラと飲んでて
終わってからも
いつも通り、夫はバタンキュー。
酒なんて飲んでなかった私が
三次会の片付け。
もうさ
若くないんだから
夜遅くまでこき使うの
やめて欲しい
これ
いつまで続くの？
