確か僕は友達の家で

『コブラ(寺沢武一著:集英社)』

を読んでいた。

たぶん22時頃だったと思う。

二日前に家のエアコンが壊れた為とりあえず

避暑地としてK兄宅を選んだ。

K兄宅には以前から読みたいと思っていた

コブラ全巻揃っていた。

僕は1巻から読み始め3巻の途中ぐらいから

突然睡魔に襲われた、、


前日に競輪用の自転車で遊びすぎて

だいぶ疲れていたためか、

それともxxxのやりすぎで

かなりの体力を消耗したためか、

そんな事を考えながら深い眠りについた、、、、

気がつくと僕とK兄は競輪用自転車で

幡ヶ谷にいた。

気持ちの良い夏の早朝の光が

僕たちを包んでいる。

50歳の男性が幡ヶ谷ゴールデンセンターの

スーパーマーケットで万引きに失敗し

逃走し、そのまま路上で自らの命を絶った

という話をK兄にすると

案の定、食いついてきた。

K兄という男、サブカル、オカルト、都市伝説、宗教、金儲け、、

といった類の話が何より好きと公言している。

幡ヶ谷について20分、やっと僕たちは目的地を見つけた。

大音量のダンスミュージックが細い路地に漏れている。

地下へ続く階段を下りるとまっっっ暗、

そして爆音のハウスがかかっていた。

100平米はあろうかというスペースが

大量のスモークで満たされているのはなんとなく分かった。

誰かが僕に飛びついてきた。

急に地下に潜った為、目が慣れず誰だか分からない。

声で分かった、ヤマちゃんだった。

ヤマちゃんが別の部屋に誘った。

この部屋はさっきのスペースと同じぐらいの大きさで

ちょっとだけ明るく、とても静かで、

コンクリート打ちっぱなしで雑然と椅子が置かれていた。


こういうとこでしか会わない友達がたくさんいた。

K兄をみんなに紹介したけど、みんながみんな

トロントロンだったからたぶん覚えてないだろう。

恐る恐るK兄はみんなと握手していた。

が、この部屋を出る頃には僕とK兄は最高の気分だった!!!

さっきのスペースに戻り

僕らは音が鳴り止むまで踊った。


優秀なDJのおかげか、何か他の力(魔力的な何か)なのか

僕らはハイネケンをどんどん消費した。


踊ってる途中、ドレッドのナイスな男がワインを振舞ってくれた。

どんどん焚かれるスモークとエスノなボーカルのテックハウスが

僕らを現実から引き離していった。

いや、その前に

どこからが現実なのかが、まず分からない。


ただ、最後の曲は

BRYAN FERRY/WINDSWEPT

だったのを覚えている。

普段からレコード屋で鍛えてる能力がここで発揮された。


ひたすら楽しかった。

帰り道、お馴染み水道道路は綺麗な夏の光。


二人で杉並の公園でコンビニのパスタを食べた。

パスタを食べながらK兄が、

このベンチにはいつもヤンキーがたまってて最近は花火に夢中なんだよ

と教えてくれて、僕は

へぇ~~

と相槌を打ったが

内心、ど~~でもいい、

と思った。

目が覚めると手にはコブラの4巻が挟まっていた。





正直どこまでが夢でどこまでが本当なのか分からない夏の始まり。


この日東京は36度を記録した。



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