遊美堂が紹介するこの一作 洋画・風景編
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春という季節の幸福感、自然の息吹きに反応する感性

遊美堂

『春光燦々』というタイトルの通り、明るい光を受けた木々の緑色で埋め尽くされた画面となっている。柔らかい春の日射しは、全ての色彩をも柔らかくしてゆく。色彩は光の反射から作られるものであり、季節によって色彩は徐々に変化してゆく。この作品は一面の春色を用いることで、春という季節の幸福感を表現したものであり、シンプルな主旨で強いメッセージを伝える力を持つものだ。透明感ある水面の描写が非常に美しい。水の温度も少しずつ緩み、魚や水中の生物が活動をしている印象を受けるものである。映り込む木々や空の描写も非常に爽やかで、この画面に活き活きとした潤いを与えている。何気ない風景の中には、季節の感情が潜み、常に変化を続けながら活動している。その息吹きに敏感に反応する豊田三郎氏がいて、我々にその喜びを伝えてくれるのだ。難しい理屈を言わずして、とても大切なことを伝える作品である。

豊田 三郎
とよだ さぶろう
Saburo Toyoda
春光燦々
カンヴァスに油彩
P20号
2001年制作
2003年Heart Art in PERTH~日豪芸術交流祭~出品作