今回は小説篇。
男女別にご紹介。
【男性作家】
第1位 青木淳悟『私のいない高校』(講談社)
第2位 福永信『一一一一一』(河出書房新社)
第3位 円城塔『これはペンです』(新潮社)
第4位 佐々木中『しあわせだったころしたように』(河出書房新社)
第5位 吉田修一『平成猿蟹合戦図』(朝日新聞出版)
第6位 戌井昭人『俳優・亀岡拓次』(フォイル)
第7位 中村文則『王国』(河出書房新社)
第8位 樋口毅宏『テロルのすべて』(徳間書店)
第9位 大森兄弟『まことの人々』(河出書房新社)
第10位 羽田圭介『ワタクシハ』(講談社)
次点 西村賢太『苦役列車』(新潮社)
書評家の豊崎由美さんが『一一一一一』を読んで「分からないことイコールつまらないではない」と書いていたけど、上位の3作品は正にそんな感じの印象だった。“?”だらけで読み進めていたのに、読み終わってみると何故かニヤリとしてしまう。円城塔が芥川賞を獲っちゃった今、次は青木&福永の番だな。
【女性作家】
第1位 絲山秋子『末裔』(講談社)
第2位 川上未映子『すべて真夜中の恋人たち』(講談社)
第3位 金原ひとみ『マザーズ』(新潮社)
第4位 間宮緑『塔の中の女』(講談社)
第5位 原田ひ香『東京ロンダリング』(集英社)
第6位 村田沙耶香『ハコブネ』(集英社)
第7位 安藤モモ子『0.5ミリ』(幻冬舎)
第8位 朝吹真理子『きことわ』(新潮社)
第9位 綿矢りさ『かわいそうだね?』(文藝春秋)
第10位 椰月美智子『純愛モラトリアム』(祥伝社)
次点 今村夏子『こちらあみ子』(筑摩書房)
大好きなのでついついハードルの上がっちゃう絲山作品なんですが、今回もそれを軽く飛び越えちゃう傑作だった。川上、金原は新境地と言える作品で新たな魅力を発見。そして2011年最高の掘り出し物が間宮緑。彼女は1年後トンでもない作家になっているかもしれない。そんな期待を抱かせてくれる逸材でしょう。
以上、次点含めて22作。全然参考にならなかったと思いますが…本好きには堪らない作品ばかりなので、この冬はコタツの中でぬくぬく過ごしたいという人はそのお供にぜひどうぞ。
