———————……
 
 
「……赤莉ー!!」
 
チリンっと玄関の音がして入ってきた少女、ひかり。
 
 
「………。」
 
「おやおや、いつの間にお友達が出来たんだい?
名前までつけてもらってるなんて。」
ワイングラスを片手に持って壁に寄りかかっている魔女。
クスクス笑いながらこっちをみていた。
 
「…さぁ、友達になった覚えはないけど。」
 
赤頭巾わチラッとひかりを見たがすぐに読んでいた本に目を戻した。
 
 
「…ここわ魔女の館。誰もがここを怖がるはずの場所。用もなしに入ってくる場所じゃないんだがね?」
 
「……。」
 
「…しかも女の子一人でねぇ。」
 
 
魔女の言葉に2、3秒本を読んでいる目が止まった赤頭巾。
ふぅ…とため息をついて本を閉じる。
 
「ひかり…何の用?」
 
 
 
「ふふっ…あのね、南の丘にきれいなお店があるの。一緒に行かない?」
 
…………魔女に視線をおくると行っておいでとニヤニヤしながら言っている。
 
 
 
…この魔女、私で遊んでるわね。
2年も一緒にいると魔女が思ってる事なんてまるわかりなのよ。
私が人と関わったとこを見たことがないからなのか、こちらをガン見だわ。笑
 
 
「…いいわよ。ひかり、行きましょうか。」
 
「本当に!?
やったぁ♪赤莉はあまり行きたがらないと思ってたから…
 
嬉しい!!
ありがとね!」
 
「…まぁここまで来たご褒美ってところかしら…。」
 
ボソッと呟いて羽織るものを手にとり準備をする。
 
「?…今何か言った?」
 
「いえ、何も?……じゃぁ行ってくるわね。」
 
 
「あぁ、気をつけていってらっしゃい。」
 
赤莉とひかりは玄関にかかっている鈴をチリンと鳴らして家を出たのだった。
それを魔女は悲しいような、難しい表情をしながら2人の背を見送ったのだった。 
 
 
…あらすじ…
 
狼に復讐しようと心に決めた赤頭巾わ東の街の魔女を訪ねる。
 
魔女から赤頭巾の運命は絶望の道と言われたにもかかわらず赤頭巾は狼を復讐するためだけに生きてきた。
 
それも時を経て2年…
 
狼の居場所を突き止めるまで魔女の家に世話になっている。
 
…街に出て買い出しに行った途中に2年前に尋ねた少女にあって………
 
 
‥∴°∵‡‡∵°∴‥
 
「また会えるなんてうれしぃ!!」
 
彼女は本当に嬉しそうな顔をした。
 
ぶつかった後、彼女は赤頭巾の手を引いて小さな喫茶店に連れてこんだ。
赤頭巾はいきなりの展開についていけず……
 
ベラベラと喋りつづける彼女。
 
 
ピタっとその会話が終わればジッと見てきた。
 
「…そおいえば私あなたの名前まだ聞いてないわ。
 
私はひかりっていうの。
あなたは?」
 
 
今更…だと思った。
普通そういうの会った時に聞くもの。
何となくだがひかりという少女はマイペースな性格だということがわかった。
 
 
「………赤頭巾。」
 
 
「……赤頭巾?
 
それニックネームみたいなものかしら?
名前はないの?」
 
 
「………名前なんて忘れたわ。」
 
 
赤頭巾と呼ばれ始めたのはいつだったかしら。
もぅとっくの昔に名前などに愛着わない。
使われない、呼ばれなかった名前を覚えているわけがないしね。
 
 
「…そぉなんだ。
 
 
 
あっじゃぁ赤頭巾って何か呼びにくいし私が名前つけてあげる!!」
 
 
「………」
 
 
名案だっというように両手でパンっと叩いてみせた。
 
まさか、だと思った。
普通気まずい雰囲気になってあんま関わりたくないと思うもんなんじゃないかしら。
 
………不思議な子。
 
 
「…あ!赤莉(あかり)わ!?
 
赤頭巾と呼ばれるから赤でしょ?
んでもって私とお揃いでひかりの'り'!
 
ねぇどお!!??」
 
パァと笑いキラキラした目で見る彼女わ名前のように光で私の凍った心を冷やしてくれるようだった。
 
 
 
 
 
…あれから2年
 
未だに狼の居場所は突き止められず魔女の家に世話になっている。
 
この2年で色々変わったと思う。
魔女に特注品として作ってもらった私専用の鎌。
それを使い近くの森での修行。
魔女にわ急所の狙い方や稽古の相手になってもらったりした。
 
だいぶ力わついただろう。
後は狼の場所を突き止めるだけだ。
 
 
 
 
 
 
 
「赤頭巾、すまないが小麦粉を買ってきてはくれないかい?」
 
今日までは持つと思ったんだがねぇ…と呟きながら小麦粉の空の袋をみせた。
 
「…確かすぐそこよね。
 
いいわ、行ってくる。」
 
本を読んでいた赤頭巾わパタンと本をしめ、イスを降り財布と小刀を持って玄関に向かう。
そしてチリンっと玄関にかかっている鈴をならし家を出た。
家を出てすぐの曲がり角を曲がろとした時だ。
 
ドンッ
 
「……っ!」
「……きゃぁ!」
 
 
大きな荷物を両手いっぱいに抱えた子とぶつかってしまった。
 
彼女が持っていた袋は当たった衝撃で手から離れ、袋に入っていたりんごや大根などわ地面に散乱していた。
 
「……いたたた。」
 
 
「…ごめんなさい。不注意だったわ。」
 
あまりにもビックリしたらしいのか尻餅をついた彼女。
そのせいか起き上がれずにいた彼女に赤頭巾は手を差し伸べた。
 
「…ありが……っ!
 
あっあなたあの時の!!生きてたのね?
……あぁよかった。2年前のあの時魔女の家を訪ねられた時ヒヤリとしたの。
あれから姿も見えなかったしどうしよぅってずっとあなたの事考えてたの。
 
ホントよかったぁ。」
 
ガバッと起きて赤頭巾の手をギュッと握る彼女は微かだが涙目になっていた。
 
 
…ふたつ結びで毛先にパーマがかかっている女の子。
 
「あぁ。あの時の子…
 
 
あの時はありがと。感謝してるわ。
まさか心配してくれてたとわね。
ホントありがとぅ。」
 
久しぶりに赤頭巾は心から柔らかい笑みを浮かべたのだ。
 
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久々ですパンドラの箱~Scary story~-0035.gif
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