時刻は午後3時。おっちゃんとは観光が落ち着いたら携帯電話に連絡する約束をして、再び私は街を散策することに。
今日の目的の二つ目はミヒャエル教会。



感想文提出します。-ルー様の棺
棺の扱いが別格です、ルー様!



ここにはバイエルンを統治していたヴィッテルスバッハ家の棺が安置されている。棺が所狭しと並び、中でもやはりというべきか、ルー様の棺は別格のような扱いとなっていた。世界中から愛されてるんだなぁ。狂王とか呼ばれたけど。
ルー様に想いを馳せつつ、その後次の目的地、レジデンツへ。



感想文提出します。-レジデンツ1
レジデンツ内。豪華~!




感想文提出します。-レジデンツ2
ベルサイユを思い出す。宮殿ってどこもおんなじつくりなのかしら。



こちらはヴィッテルスバッハ家の居城だった宮殿。もう圧巻です、ここの中。来てホントによかった。ずっといても飽きないわ。
宝物館のほうもすんごい。王冠や剣など、溜息が出ます。
ちなみにこちらの閉館は午後6時で、私は閉館30分前くらいに見終わりました。そんで、出る前にトイレを済ませればよかったものをうっかり忘れて外へ。
すぐさま思い出してエントランスへ入ろうと思ったのだが、職員に怒られた・・・。
多分6時に閉めるから、この時間からの入場は何人たりとも受け付けぬ、ということなんだろうなぁ。うぅー、一度利用してるんだからトイレくらい使わせてくれたっていいじゃないかー。

まぁでも、日本がいかに客に甘いかってのが、よくわかる。

日本だと融通が利きそうな光景だが、そうだよね、施設内から出た以上はお客さんではないもんな。理にかなった行動だと思う。



仕方ないので近くのマックへ入ってコーヒーをオーダーしつつトイレへ。
足休めという意味でもちょうどよかった。考えてみれば今日一日殆ど立ちっぱなし歩きっぱなしだったのだ。
アイスコーヒーを頼んだら頼み方を失敗したのか、仕様なのか、すでにミルクが混入されており驚く。更にコーヒーブレイクのためのお菓子まで付いてくる親切ぶり。なるほど、これがドイツ仕様なのか。
さて、トイレに入るとトイレおねーちゃんがいた。
トイレおねーちゃん、またはおばちゃんは、トイレの清掃をしてくれている人たちだ。その人たちに対するチップを払いたい人は払うというシステムがドイツにはある。
別に絶対払わなきゃダメってわけでもないんだが、払う仕様になってるならどうしても払う義務感に襲われるのが日本人というもの。私だけか?
しかも持ち合わせの小銭が1ユーロ以上からしかない。(大体20~30セントあたりが妥当らしいよ)
ないなら払わなきゃいいのに、やっぱり私は払ってしまった。無駄に1ユーロも。1ユーロあったらホテルのチップに出来たのに。


さて、複雑な心境のコーヒーブレイクもそこそこに、いろいろウィンドウショッピングなどを楽しむ。そして店も弊店準備をし始め、そろそろ暗くなってきたなと思い時計を見やると概ね8時。昼が長くて驚いた。
さっそくおっちゃん連絡し、連れてってもらったのは、シュナイダーのビアホール。



感想文提出します。-ビール
シュヴァルツ(黒ビール)。ピントが背景にあたっちゃった・・・。




感想文提出します。-よるごはん
ヴルスト盛り合わせ~♪



料理もうまくてビールもマジウマー!!!ほんっと幸せ。
ヴルストは勿論、名物ザワークラウトもさることながら、マッシュポテト的なヤツとフライドオニオン的なヤツがめっちゃウマー。
マッシュポテトは生クリームなのかミルク系が混ざっているらしく、やたら濃厚。これはしょっぱくなかったので素でもいける。フライドオニオンを混ぜつついただくのが私のお気に入り。
ビールはヴァイス(白ビール)とシュヴァルツ(黒ビール)を飲みまんた。



さて、当初の予定では明後日の遠出はローテンブルクと決めてあった。
なぜなら私はローテンブルクにある中世犯罪博物館というおどろおどろしいところを訪れてみたかったからだ。折角だからアイアンメイデン見てみたかったの。
だがしかし。
ミュンヘンからフリーで行くのであれば、恐ろしく時間的余裕がなくなるらしい。
それもそのはず。ローテンブルクまでは、乗り換え3回で片道だいたい4時間ほどなのです。まぁその辺は、日本で乗換駅から時間まで余すところなく調べて来たので、想定内だったんだけど、予想外だったのは、電車の発着時間が日本に比べて正確じゃないってこと。
おっちゃんの話では、ヘタすりゃ結構時間が延びることもあるらしく、乗り換えインターバルが5分前後しかない私の計画は、ここにきて暗雲が立ち込めてくる。
しかも田舎だからそれほど頻繁に次の電車が来るわけでもなく・・・。
だからと言ってミュンヘン3日間はさすがに結構しんどいものがある。ミュンヘンで見たいメジャーなものは2日間で大方見尽くす予定だし、さらに帰国日も夕方までミュンヘンに滞在することになっているのだ。
これは困ったことになった。
私がビールを呷りつつ悩んでいると、おっちゃんがいい提案をしてくれた。


「折角だからザルツブルグに行ってくりゃいいじゃん」


ザルツブルグ?

なにそれ、たべもの?


よく話を聞いてみると、オーストリアにある、ドイツの国境近くの街のことらしい。
ドイツからオーストリアへ行くにあたっては特に入国審査も必要ないし、更にミュンヘンからは直通電車が出てるし(←ここ大事!)、すごく素敵な場所らしい。
山の上の城塞もいいし、モーツァルトの生家もあるし、どうやらサウンドオブミュージックの舞台となった庭園もあるんだとか。
まぁ私はサウンドオブミュージックを観たことのない残念な女なんだが。
けど古城は好きだし、モーツァルトも好きだ。こうなりゃ行かない手はない。
そんなわけで、急遽ローテンブルク行きをとりやめ、予定外の2カ国訪問の旅と相成りました。



ご飯とビールで幸せいっぱいの中お店を後にし、帰りに駅でミネラルウォーター1.5Lを二つ買う。
ちなみに向こうのミネラルウォーターは、ガスありの品数も結構ありますが、私は基本ガス無しのものを買います。
どうしてかっていうと、粉末の緑茶を持ってきてるから。散策中は、500mlのペットボトルに緑茶粉末とミネラルウォーターを混ぜたものを常時持ち歩いてます。
なので勿論全くフレーバーのない水を買うのですが、今回お店で「ライム&ココ」なフレーバーのヴォルビックを発見!
ココナッツスキーとしては、どうしても手を出さぬわけには行かず、買ってしまった。(もう一本は普通のガス無し水を買いました)
ホテルには冷蔵庫もないのに。
飲んでみると、水のクセにやたらと甘い!砂糖水だ。
けどフレーバーはすごく良くて、甘さに目をつぶれば全然美味しい。
もともと私は甘党じゃないので、もしかするとそんなに甘くはないのかもしれないけど。



おっちゃんはまた明日、ビアホールに連れて行ってくれるというので、また昼に連絡を入れる約束をしながら別れた。

ほんとになんという人のいいおっちゃんなんだろう。

お腹いっぱいでホテルに戻り、旅行の計画を練り直す。
しかしよく考えてみると、私は今回の旅行でドイツ以外に行くつもりなど毛頭なかったので、オーストリアのガイドブックなど一つもなかった。
どうしよう。
しばらく考えたが、考えたところでもはやどうしようもないことを悟り、考えるのをやめた。
駅に着いたらきっと近くにインフォメーションがあるはずだ。そこで地図をもらえば、なんとなく行ける様な気がする。
海外旅行の前準備は、手抜かりないよう万全の下調べをする私だが、基本的に行き当たりばったりな性格であるため、計画が崩れると一気にケセラセラな旅となる。もし同行者がいたら一気に不安にさせること間違いなし。そういった意味でも、一人旅ってのは気楽でいい。
そんなこんなで、ドイツの2日目の夜は更けていく。
テンションがまだまだあがりっぱなしのためなのか、めちゃくちゃ歩き回って疲れているはずなのに、この夜も全く眠くなることはなかった。