システム開発における下流工程は、上流の設計書を具現化する段階であり、プログラミングや各種テストなどの実作業が含まれます。この工程では実際に動作するプログラムを構築するため、プロジェクトの品質に直結する 重要なフェーズといえます。
下流工程の中心となる作業はプログラマによる実装ですが、SEも現場から離れるわけではありません。作成した詳細設計書の意図をプログラマへ正確に伝達し、認識の不一致が生じないように導くことがSEの大きな役割となります。
プログラマが実装を進める中で、仕様の曖昧な点や技術的な課題が発生することは珍しくありません。そうした際に迅速な相談窓口となって疑問を解消し、設計書の補正を行う対応力が求められます。円滑な対話を通じて開発の停滞を防ぐ配慮が大切です。
さらに下流工程では、単体テストや結合テストを通じてプログラムの不具合を洗い出す検証作業が続きます。想定通りの動作をするか確認する工程は、システムの信頼性を担保するうえで欠かせません。
SEはテストの進捗状況を把握しながら、発見された問題の原因を切り分け、プログラマへ迅速な指示を出します。スケジュールに遅延が生じそうな場合には、作業配分の見直しや優先順位の調整も行います。
このように、下流工程におけるSEは単に指示を出すだけでなく、プログラマと密接に連携して現場を支える伴走者です。双方が緊密に意思疎通を図りながら一体となって開発を進めることこそが、高品質なシステム完成への近道となります。
システムを製作する際のプロジェクトは、大きく分けて上流工程と下流工程に区分することができます。上流工程には要件定義と機能定義や、システム構成とプロジェクトの計画立案と進捗管理などがあり、以下にその具体的な内容を示します。
要件定義では、顧客からの要望を基にして要求仕様を整理し、要件定義書を作成します。顧客の要望は必ずしも整理されたものではなく漠然としたものもあり、システム開発に直接移行できません。そこでプログラムを作成するにあたり、必要な機能を明らかにするために顧客から更に詳細な聞き取りを行い、機能定義書を作成します。
システム開発においては、既存の業務をコンピュータプログラムに置き換える場合もありますが、業務を改善してプログラムによる自動化で効率化を図るのが目的の一つです。無駄な作業を減らしたり同じ機能はまとめて、構成管理で機能を整理して業務の再構築をします。
そして完成した各定義書の内容に沿ってプログラム開発するのに先立ち、プロジェクトとして実行可能な計画を立案します。
計画立案では、開発の規模から必要な人員と期間を算出して工数を明らかにし、それを基に予算を取りまとめます。顧客が要求する予算もあり、それとすり合わせて調整し具体的な実行計画を作ります。
SEの仕事は上流工程と下流工程を問わず全てに関係しますが、上流工程の作業がシステム全体の方向性と品質や総予算に絡むので、一番気をつかう部分でもあり、システム開発の成否に関わるSEの重要な仕事です。
そして実際にシステム開発が進み始めたら、その進捗管理や問題解決などのマネジメントも、上流工程の重要な仕事の一つであることは言うまでもないことです。
★上流工程についてもっと詳しく解説されているサイト>>>(システム開発の成功を左右する上流工程について)