私の想い

新しい人と出逢った時

「私 失恋したばかりなの」
「彼じゃなきゃダメなんだよね」
そう言っていた
本当にそう思ってた

2軒目の支払いをその人が
してくれてたと知り
お礼の電話を翌日した
食事に誘われる
翌日お礼の電話を入れる
また誘われる
行けない時もある
その先の予定は?と聞かれる
その日ならと…
でも考えちゃう
お礼の電話しない方がいいのかな?


ある日
交際を申し込まれた

私の心の中は
元彼が忘れられなくて
今日死のうか
明日死のうか
そんな私でもいいですか?
そんなこと聞けなくて
この人と付き合った後でも
別にいつでもいいのかな
生きたいと
気が変わるかも知れないし
私といたいって言ってくれる人と
一緒にいてみるのもいいかなとそう思った


彼は付き合ってみると
好きとか大好きとか
言葉にするタイプの人だった
なんだか
たくみくんが大好きな
自分を見てるみたいだった
(私はたくみくんには
そんなに言葉に出来なかったけど)
彼は私…みたい…だから
その想いに応えていこうと思った




新しい彼が出来たから

たくみくんに報告してもいい
そう思った
なんの用事もない過去の人からの
電話は困るだろうけど
報告ならいいでしょう
彼の声を聞けるチャンス
そう思ってかけてみた
彼女の声の留守電話…
あぁ居ないかな…メッセージは入れられない…
彼女にもしつこい女だと思われたくないから
あきらめかけた時
受話器を取る音

「はい…」

たくみくんの声!!
懐かしい…
「たくみくん…私……わかる?」 

「うん」

「元気?
 彼女は今そこに居るの?居るなら切るね…」

「大丈夫いないよ」

「私 彼氏ができたから一応報告
心配させたままかもと思ったからね」

「たくみくんは彼女と順調?」

「それが すぐ別れたんだよ…」

「どうして?私の分まで幸せにしてあげてねって言ったのに…」

「付き合ってみたら
    ・ 
              ・
              ・
      で  別れたよ」

付き合うなら最初に言ってくれたら
良かったってことが別れた理由のようだった


「なんか大変だったね
私は…今、そんな〜って感じだよ
ずっと一緒にいたかった
電話するのも我慢してた
偶然逢いたくて
銀座とか六本木に行ったり
でも全然会えなかったね
まだまだ一緒に行きたいところもたくさんあった
もっと早く電話してれば良かった
もう付き合うって言っちゃったから
私みたい人なの
たくみくんのこと
好きな自分を見てるみたいで
邪険にできない」

「うん
六本木?
全然気づかなかった
どの辺?」

「防衛省の方かな」

「こっちも防衛省の方だよ」

「全然合わなかったね
すれ違ってたかも知れないけど
私まわり見てたんだけどね
行くお店と
時間帯が違ったかな」

「そうかもね…
そういえばさ話変わるけど
キッチンに
パスタとパスタソース
置いといてくれたでしょう?」

「あぁ
キッチンがIHひとつだから
それならいいかと思ってね」

「やっぱりそうだったんだ
全部食べたよ
ひとりで作って全部食べたから
ありがとう」

「それは良かった」


   ・
           ・
           ・
           
        
「選ぶ人を間違ったよ」

「えぇ〜そんな…
私たくみくんのこと
忘れたことはなかったよ
今だって新しい彼に返事する前に
電話すれば良かったと思ってる
何もないまま電話かけられないと
思っていたから」

「そうなんだ」

「そうだよ
電話するにも勇気がいたよ
今更何?って言われたらどうしようってね

彼はモテる人みたいだし
私すぐ振られるかも知れない

私たち
友達ってことで会えないかな?


たくみくんと
一緒に行きたかったところあった
年に4回季節ごと友達として
一緒に出かけられないかな?」

「いいよ」

「本当に
生きてて良かった
じゃあ
すれ違ってたかも知れない
六本木で行ってたお店に連れてて欲しいな」

「じゃアマンドの前待ち合わせね」

「うん」




今思っていることで
未来ができているって
知らなかった

ただ
たくみくんに会いたい
たくみくんのこころに
私がいたらいいなと
生きていた

自分が本当は
どうしたいのか
自分に聞いてから
やるってことが
大切だって
知らなかった

自分が言ったことに
責任があると思っていた
約束が大切なんだと
思っていた

自分に聞いて行動するって
思ってもなかった

それでも
あの頃は
あの頃なりに
がんばっていたな




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