明日か明後日退院しても良い!という許可ををもらった今日、母は歯科を受診した。
約1年近く前から母の舌に傷があり、それがなかなか治らないので、この際だから!と舌を見て貰った。
それがどうも腫瘍らしい?というので、別の病院に検査入院、つまり転院となった。
それが来週の月曜日の朝と決まった。
悪性でなければ良いが・・・
でもとにかく、今の病院からは出ることになった。
母にそのことを報告したら、母はこんなことを言った。
「この時に、この本を読まされるんだね~。」
「えっ?どういう意味?」
母は今、永遠の0を読んでいる。
「戦争中に焼夷弾が落ちて来ている時だって、もう死んでもいいから寝たい!って思ってたし、いつ死んでもいいといつも思って来たけど、そうじゃなかったんだね!この本の人は、人に臆病者と言われても絶対に死なないように頑張って、その上、仲間を救ったりして、本当に偉いよね~!人間って簡単に死んじゃいけないし、そう思ってもいけないんだね~。生きるって、本当に大事なことなんだね~。今、ここでそう思ったよ!」
「そうだよ。生きてる、生きるって、本当に大事な事だと思うよ。」
私は、それは小説の話だよ!とは言わなかった。百田さんが作った創造の人物だとも言わなかった。母の感じたことを大事にしたかった。
帰りの電車の中で、母の言葉を思い出すだけで泣けてきた。
母が死んでしまうような気持ちになった。
人は必要な事を学んだら、あちらの世界に逝ってしまう!!!ような気がしたからだ。
それがいつかは分からないけど、母の顔が可愛くなっているのが返って辛かった。
母が私にしがみついていた!と思ってきたけれど、もしかしたら、しがみついていたのは私だったのかもしれない!!!
そんな気がした。
でも、母も私もきっとここを乗り越える!!!改めて、そう決意した。