今回紹介するのは、2019年公開の新海誠監督作品『天気の子』です。

 

『天気の子 Weathering with You

 

監督:新海 誠

制作会社:コミックス・ウェーブ・フィルム

出演:醍醐虎汰郎、森七奈、本田翼、平泉成、倍賞千恵子、小栗旬他

 

 今や世界が注目する、アニメーション監督・新海誠の最新作である『天気の子』は、美しい色彩と繊細な言葉で描かれる新海ワールドは、国内外を問わず多くの人に支持され生み出されてきた作品は高く評価されてきた。

 

新海誠監督 作品

『ほしのこえ』(2002年)

『雲のむこう、約束の場所』(2004年)

『秒速5センチメートル』(2007年)

『星を追う子ども』(2011年)

『言の葉の庭』(2013年)

『君の名は。』(2016年)

 

 「調和を取り戻せない世界で、新しい何かを生み出す世界を描きたい。」

 

 そんな思いから生まれたこの作品は、2016年社会現象まで引き起こした前作:『君の名は。』から、3年後の2019年夏に公開された。

 

 試飲会監督は、この作品を制作するにあたって、世界情勢・環境問題等現実世界において何かが狂ってきていると感じた新海誠監督は、今回の作品の構築を練るにあたってオーソドックスな手法をあえて取らなかった。

 

それは、調和が戻らない世界でむしろその中で新しい何かを、生み出す物語を描きたいというのが原動力だという。

 

そして、現代において社会と対立する若い世代と、その生活実感を反映する内容にもなっている。

 

またRADWIMPSの劇中曲も心優しい歌詞と、穏やかなメロディが劇中のイメージを大きく膨らませ、心に響く。

 

https://www.youtube.com/watch?v=neW8wqLIFTQ

 

この作品は単なるラブストーリーではなく、ごく普通の高校生の男子と特殊な能力を持ってしまった少女の〈ボーイミーツガール〉の王道の手法を取りつつ、SF・神話・サスペンス・リアルを複雑に織り込ませ、それらを2時間弱の美しい映像に仕上げたものである。

 

あらすじ

 雨の降り続く東京。数十年に一度の降水量を記録し続ける毎日。少女は解体寸前の廃ビルの屋上で不思議な能力を身に付ける。

 

 

 一方、家出し東京行のフェリーに乗っていた森嶋穂高(醍醐虎汰郎)は甲板にいたところ、船が大きく傾いたとき須賀圭介(小栗旬)に海に落ちそうになった時助けられた。

 

 東京に着き、居場所を求めてさまようが現実はそう甘くはなかった。須賀のところに転がり込んだ穂高は、須賀の仕事を手伝うことを条件に生活の場を得た。

 

 そんな中、穂高は街でしつようにキャッチにからまれている少女:天野陽菜(森七奈)を助ける。陽菜は不思議な能力を持った少女だった。それは陽菜が強く願うと短時間だが、降り続ける雨を止め太陽の光をもたらすことが出来る能力だった。

 

 

 

 小学生の弟と二人暮らしの陽菜は、毎日を懸命に生活していたが、経済的にはあまり恵まれていなかったようだ。

 

 陽菜の生活費を賄うために、穂高は一計を案じる。陽菜の晴れをよぶ不思議な力を、ネットでビジネスを始めようとするのだった。

 

 須賀の仕事を手伝いしつつ、穂高と陽菜の「晴れ女」の仕事はネットで評判を呼び、順調に波に乗っていく。

 

 しかし、自然の摂理と反する行為は何かの代償を求められるものだった。

 

 

 ここからは、是非劇場でご覧になってください。

 きっと、心がきれいな雨に洗われたように清々しい気持ちになり、劇場を後にするでしょう。

 

 ではまた、つぎの映画の紹介まで、お楽しみに。