今回紹介するのは、1984年公開の高橋留美子原作漫画「うる星やつら」の、劇場版『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』です。
『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』
監督:押井守
制作会社:キティ・フィルム、スタジオぴえろ
出演:声優・古川登志夫、平野文、神谷明、藤岡琢也他
この映画は、1980年代週刊少年サンデーで連載中だった漫画「うる星やつら」を映画化したものの第2作目の作品です。
テレビアニメシリーズのチーフディレクターだった押井守が監督と脚本を兼ね、押井守の出世作でもあり原点でもある。
当時の映画雑誌「キネマ旬報」での年間ランキングは7位と、アニメ映画にもかかわらず高い評価を受けた。
また、作曲家・星勝のBGMも大変印象深く、作品の世界観をより引き立てている。
当時、テレビアニメ化もされており中高生を中心に絶大な人気を誇っていた「うる星やつら」の劇場版第2作で、ほかに公開された「うる星やつら」劇場版の中でも異彩を放っていた。
基本的には原作通りラブコメがテーマだが、内容は主人公のラムの心の内面を具現化した異世界(ラムの思う理想の世界)を中心に、時にはギャグタッチに時にはサスペンス要素も盛り込んだものになっている。
本作のモチーフは故事「胡蝶の夢」の影響を受け、「生きることのすべては夢の世界のできごと」がテーマである。
こういった世界観や設定は、原作の範疇を逸脱し世間の評価が高いにもかかわらず、原作者である高橋留美子は否定的な態度を示し、「映画化された中でも一番嫌いな作品。」と語っている。
また、本作の製作前に押井守は宮崎駿と対談し、激励を受けている。
あらすじ
学園祭前夜の友引高校。生徒たちが泊まり込みで準備を行っている。
校内を生徒たちが右往左往する中、諸星あたるやラム達を中心に2年4組もごった返し。
そんな中、担任である温泉マークは体調を崩し、保険医であるサクラから薬をもらい帰宅する。
その後、誤った薬を温泉マークに渡したことに気づいたサクラは、温泉マークのアパートに赴くがその部屋の異様な様子に驚く。
温泉マークは時間の感覚がおかしくなっていることに気づき、学園祭前夜が延々と続いているという既視感を、サクラに訴える。
共感したサクラは現状に変化を与えるために生徒たちを強制的に帰宅させる...。
各々帰宅しようとした面倒やしのぶ達は不思議なループ現象により、再び学校に戻ってしまう。無事に帰宅できたのは、あたるとラムだけだった。
この異常な現象を調べるためサクラは奔走するが、途中怪異に襲われるが御幣をもってこれを撃退する。
結局帰宅できなかった一同は諸星家に一晩泊まることになり、翌朝再び登校しても繰り返される学園祭前夜。
はたして彼らは、このゆがんだ異世界の原因をつきとめ、無事元の世界に戻れるのか?
ここから先は、実際に本編をご覧になってほしいと思います。
アニメ映画ですが、その独特の世界観は観るものを引き付け魅了します。
いかがだったでしょうか。この作品も書店やCDショップや通販で販売しています。また、VODなどでも視聴可能です。
是非、視聴してほしい作品の一つです。
ではまた、次の映画の紹介までお楽しみに。