クラシック音楽ファンの私。先日3月23日、当代を代表する

ピアノの巨匠、M.ポリーニの訃報に驚き、今いくつかのCD/LP

を聴きながら悲しみを新たにしています。

 

彼のショパン、ポロネーズにまず驚きました。鋭く燃え上がる

タッチと和音によって私はあらためてショパンに目覚めた次第

です。

そして偶然FMで耳にしたブラームスの協奏曲、同郷、同世代の

指揮者アバドとウィーン.フィルとの共演、これほど熱く燃え上がる

ブラームスに驚き数年後発売のCDは貴重なドキュメントです。

 

また彼が生涯を賭けて録音したベートーベン、とりわけ最後の5曲

のソナタ演奏はすばらしく、昨年暮れにNHKでドイツでの演奏会

録画を視聴して感動したばかりでした。

 

私は90年代後半、東京.上野散策の折り偶然東京文化会館でポリーニ

の演奏会に出くわし2時開演の当日キャンセル券を入手して2F中央

のS席で聴くことができました。ほぼオールショパン、そのきらきら

と粒だった音と一分の隙もないあざやかなテクニック、緊張と興奮

で聴衆を魅了する稀有な演奏会が今も耳に残っています。

 

現代のピアニズムをその稀有な才能で開拓した彼の足跡を偲びながら

ここに哀悼の意を表したいと思います。