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 今思えばささいな話であった。

 公園で遊んでいるときに一人の少年が「マイナスという数を知っているか」と突然きいてきた。6歳児ぐらいの幼い日の私は自分の心のうちを表す言葉を持っていなかったので「ない」と答えた。その私の回答を聞いたその公園にいた見知らぬ中学生ぐらいの男は私の回答をさんざん馬鹿にし、そしてそのとき私は私が思っていることを言葉にできなかったことを強く後悔し、誰よりも正しく、また、誰よりも言葉を上手く使えるようになることを望んだ。

 幼き日の私が何を考えていたか。

 たとえばセルシウス度にはマイナスがあるがケルビンにはマイナスが無い。現実の事象を抽象化した結果としてまず数はできた。しかし複雑な計算をする必要性が生まれ、その計算過程を正の整数だけで扱うには限界がある。そのような限界を克服するための方便として生まれたあまたある数の一つが負の数だと言えるはずである。よって全ての整数における計算はマイナスを使用せずに正の整数に換算して計算することができる。これは交換法則と結合法則によって、計算の過程および解に負の数が生じ得ない適切な数を足すことによって表現できる。

 すべての現象に該当させることができない数はある。そして、現象を表すことのできる便宜上複雑化した数は例外なく正の整数として定義、表現しなおすことができる。

 これが私が幼き日に思っていた発見である。今となってはこのように言葉にできるものの、幼き日には他者が私の言いたいことをまったく受け入れずに一方的に負の整数はあると強い語調で私を馬鹿にしてきてこれに反論することもできなかった。これをひどく不愉快に思って私は何もかもを知って二度とこのような不愉快な思いはしないと決意したわけである。