別人のよう・・・ | 秒速5センチメートルのblog

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秒速5センチメートル それは桜の花びらの舞い落ちる速度 そんな風にひらりひらり優しく揺れながら書いていたいかな。

じじの病院の面会が毎週行ける様になりました。

今まで、ひと月に2回のみだったので体調も心配ですが

痴呆の進行が怖い。やはり病院ですから一人の患者に

時間を費やすわけにもいきません。

必要最低限の会話になるのは致し方ないのです。

かといって面会が限られているので本当に歯がゆい。

 

先日出向くと何故かベッドのまま面会室に居て

覗くと全くの別人の寝顔。

え? 違います、と思わず言いそうになりました。

「具合悪いのですか?」

恐る恐る確かめると

〇〇さん、寝てしまって何度も起こしたんだけど

起きなくて、との返事。

 

何度確認してもじじの顔じゃない(-_-;)

これがじじだと言うなら、じじの魂が抜けて違う魂が

入り込んでいる・・・そんな感じです。

○○さん、起きて!ご家族が面会に来てますよ、

そういってじじの肩をゆする。

その瞬間パット目を開いたじじの顔は瞬時にじじの顔に

戻っていました。

良かった・・・

〇〇さん、この人誰かわかる? 看護士さんが尋ねる。

「娘だよ」

じじが怪訝そうに答える。

 

その後は普通に会話が出来た。

その日その日で痴呆の具合も違うのだけれど今回は

本当にしっかりしていたので安心した。

リハビリサポーターの担当のかたが説明に来てくれて

ご家族様がいらっしゃると全然違いますね・・・と

言っていた。そりゃそうだよね、見知らぬ人となんの接点も

ない会話が弾むわけないし・・・

せめて週一の面会はありがたいと思う。

また、コロナ感染が増えているとの事なのでどうなるか

わからないけれど。

また来週来るね、と言うと手を握ってうん、と頷いた。

ベッドにねたまま私に手を振っている姿はやっぱり切ない。

 

魂が抜けないようにね、とついごちてしまった(;^ω^)