私が父を思うのにはワケがあって…


私の父と母は一度離婚をしている。


私が4〜5歳位の頃だったと思う。


父の酒癖が原因だったのだろうか…


母は私を連れ寮のある会社で働き出した。


私は朝早くから夜遅くまで古びた寮の部屋で1人母が帰って来るのを待っていた。

まだ幼い私は母が帰って来るまでの時間が長く心細く不安だった。


常につけていたTVも楽しむことなど出来ず、ただただ時間が経つのを待っていた。



離婚から2年程たった頃突然母が居なくなった。



そして父が私を迎えに来て父と2人の生活が始まった。


母は精神疾患のため病院に入院していた。


父は夜勤のある仕事をしていて朝まで1人でいなければならない事が度々あり母との生活と同様夜が長くて怖いものだった。

(今のアパートとは違い古い木造の長屋で雨や風の日は本当に怖かった…)


父の居ない夜は泣きながら眠っていた。

(いい大人になった今も夜が不安なのです)


母は1〜3年入退院を繰り返していたように記憶している。


父には何度か再婚話があったけれど私と身寄りのない病気の母のため再婚せずに母と復縁した。


私と母を見捨てず復縁をしてくれた父…どんな気持ちだったのか…

相当な覚悟があったに違いない。


母の病気に振り回され寡黙な父はアルコールに頼るしかなかったのかもしれない。

飲み過ぎて大暴れしていたのは父にとってはガス抜きだったのだろうと思う。


子供だけ引き取り育てる事はあったにせよ、精神疾患のある元妻も受け入れてくれた父には感謝しかない。



お父さんありがとう🍀