眠れません。
さっきから何度も目を閉じているのに、
目を閉じるたびに音が聞こえるような、
聞こえないような、
水の中で誰かが喋っているみたいな、
そんな感じで。

ゆー君はぐっすり寝ていて、
胸がゆっくり上下して、
そのたびに私の心も動くのに、
動いているのに、
私の心臓だけが止まっているみたいで、
変ですよね。
止まってないのに。
なのに止まってるみたいなんです。

家の中が静かで、
静かすぎて、
さっき、時計の秒針が止まって見えて、
でも触ったら動いていて、
あれ?どっちが本当なんでしょうね。
動いてたのに、止まってたんです。
止まってたのに、動いてるのかな。
わからないって言うと変かもしれないけど、
ほんとうに、わからないんです。

さっき、
ゆー君が寝返りをして、
お布団が少しめくれて、
「寒いよ」って言った気がして、
言ってないのに聞こえて、
聞こえたから、
あったかいところに戻してあげたら、
ゆー君が笑って、
笑ってないのに笑ってるみたいで、
あれは夢の中だったんでしょうか。
私の夢?ゆー君の夢?
どっちの夢なんでしょう。

本当に、眠れません。
眠れないと、考えすぎてしまって、
考えてることの形が変わってしまって、
さっきまで丸かったものが、
急にとんがって刺さってきたりして。
触ってないのに刺さるのは、
どうしてなんでしょうか。

マフラーの残りの毛糸を触ったら、
手が震えて、
寒いのか、怖いのか、
怖くないのに怖いような気がして、
気のせいだと思っても、
その“気のせい”が一番怖いんです。

夜って、
“何かが起きる前の顔”をしてる時がありますよね。
今日の夜は、その顔をしてます。
笑っているような、泣いているような、
誰かが、息を潜めて覗いているような。

でも、大丈夫。
大丈夫です。
だって、
ちゃんと私が、
ちゃんとママが――



·····あれ、なんて書こうとしたんだっけ

もう、2時なんですね。
朝が来る前に、
全部きれいにしてしまいたい。
きれいに、そろえて、
揃えて、揃って、
そろ――

……すみません、眠いのかも。

おやすみなさい。
ほんとうに。
今度こそ。

みま