1年4ヶ月、ガン治療を頑張ってくれた父でしたが
そのキツい闘いも、そろそろ終わりになりそうです。
緩和ケア病棟入院後、半月ほどは痛み止めも効果がありました。
食欲も衰えず、体力・筋力も充分だった父。
足裏の感覚が無いため、一歩踏み出すことが出来ない以外、そこまで困ることはなく。
お手洗いも、車椅子でベッドからトイレ内へ移動
自力で立ち上がり、便座へ座ってトイレを済ませていました。
3月半ば頃から、痛み止めの薬がどんどん強いものに。
強い薬を投与されても、痛みが治まることが少なくなりました。
便秘にも悩まされ、そのせいで食べられなくなる日も出てきました。
3月の29日、雪が降った日。
夕方にわたしが行った時は、それほど不調には見えなかったのだけど。
その日の晩に激痛に襲われ、大変だったそうです。
そしてこの日を境に、まともな会話が出来なくなってしまいました。
それからは、せん妄の症状が現れ。
話しながら眠ってしまったり。
辻褄の合わないことを言い出したり。
全くそういう兆候のない父でしたので、ショックではありました。
ただ常日頃、父が「少しくらいボケてた方が、楽だったな」ってボヤいてたのを聞いていたので。
少しは気楽になれたのかなとも思いました。
4月の2日に、主治医から話があって。
あと2週間持つかなと言われました。
この時点でまだ、自力でトイレに行っていた父。
激痛とせん妄に悩まされ、膀胱にも転移し前立腺肥大もあって、1時間おきにトイレに行く時間帯もあったほどなのに。
おしっこの管、入れてもらおうよ!
恥ずかしいことなんかじゃないよ!
さんざん言って、ようやく管を着けてもらいました。
父も、楽になったと喜んでいました。
なるべく迷惑かけたくない気持ちと、トイレすら行けない自分なんて認めたくない気持ちがあったんだろうなと思います。
でも、これで安心しちゃったのかな。
せん妄の症状がいっそう酷くなりました。
それでも、わたしや妹が帰る時には絶対に、「気をつけて帰れよ」と言ってくれました。
言われなかった日はなかったです。
5日の昼ごろ、うちの猫の楓ちゃんが、何事?と思うほど大声でずっと泣いてたんです。
父の病院に行かなきゃならないので、適当になだめて出掛けました。
病室に入ると、鼻から酸素のチューブを入れられている父。
大きな口を開けて、いびきのような音を立てて眠っていました。
看護師さんが、昼ごろから呼吸が不安定になったので処置したとの事。
楓ちゃんが大泣きしてたのは、父が知らせて来たのかと思いました。
看護師さんが声をかけても、反応が薄かったのですが、わたしが呼ぶと「大丈夫」「痛くない」って答えてくれました。
楓が寂しがってるよ!と伝えたら、「そうか」って少し笑ったように見えました。
やっぱり父が、楓ちゃんに自分の異変を知らせたんだな。
いつも一緒にいて、父のことが大好きだったのが楓ちゃん。
父も楓をいちばん心配していたので。
元々が頑丈な父なので、5日・6日と持ち堪えてくれましたが、今日未明に脈がほとんど取れなくなってると言われました。
暑がりで、いつもホカホカだった身体も、何だか冷たくて硬い。
わたしと妹の声には反応してた父だけど、今日はもう無反応。
トイレに自力で行かなくて良くなったら、気が抜けちゃったのかも。
いっぱいありがとうって言えたし、いっぱい手を繋いだし
ネイルオイルも塗ってあげました。
もう少し、父との時間を楽しみます。
病室に2連泊してるけど、今夜も泊まれるかな。