昨日、牧阿佐美先生のお別れの会が新国立劇場にて執り行われました。
先生は昨年10月20日に88歳でお亡くなりになりました。
ギリギリまでスタジオにいらしてご指導してくださいました。
今でもまだ先生がいらっしゃらないことが信じられず、先生のヒールの音が聞こえてきそうな、困った時には「全く、有梨は…」とたくさんのアドバイスをくださる気がしてなりません。
小学生の頃に先生から初めてご指導をいただき、公私共にたくさんの時間を一緒に過ごさせていただきました。
先生は芸術にはとても厳しく、勉強熱心で、時間がある限りバレエのあり方、日本人が踊るにはどうしたら美しく見えるか、世界に発信する日本のバレエをも考えておられました。
お人柄はとてもかわいらしく、とてもあたたかく、いつもダンサーのことを考えて見守ってくださっていました。
バレエのことも、普段の過ごし方も、人をお迎えする礼儀も、たくさんの事を教えていただきました。
私は阿佐美先生と出会えなければ、阿佐美先生にご指導いただく事がなければプロのバレエダンサーにはなれていませんでした。
たくさんお話して、たくさんお世話になり、たくさん怒られて、たくさん笑って、たくさんなぐさめてもらって…一緒に過ごさせていただいた時間全てが宝物です。
本音は…まだまだ一緒に過ごさせていただきたかった…まだまだご指導いただきたかった…
甘えないのと怒られそうですが…そんな事を言いながらもずっと気にかけてくださる優しい先生でした。
これからも先生からいただいたたくさんの事を胸に、牧メソッドを叩き込んでもらったことを誇りと自信に、驕ることなく毎日コツコツ精進して参りたいと思います。
ご参列くださった皆様、ありがとうございました。