フルさんの「女性の為の離婚戦略室」

フルさんの「女性の為の離婚戦略室」

探偵歴35年フルさんです。浮気問題や離婚問題に悩む女性のための離婚アドバイザーを始めました。

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私はカウンセラーでもなければ、法律相談をする資格もありません。
しかし、「浮気現場」とそれに直面する「依頼者様」、そして「その結末」を数千件見て来た経験から、貴女ならどんなパターンの結末が考えられるのかを一緒に考えます。

慰謝料や養育費、今後の仕事や行政の支援、そして貴女と子供の未来まで、様々なパターンを提示し共に考え、選択をするお手伝いをいたします。

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▶【はじめまして】探偵フルさんの離婚戦略室
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前回の続きの前にひとつ。

 

悪徳業者と詐欺会社には明確な違いがある。

 

悪徳業者は、一応のサービスや商品は提供するが、法外な高額請求、手抜き仕事、不要な不安を煽る強引な契約を行う「法すれすれのグレーな商売」をする業者。

 

詐欺会社は、最初から犯罪(詐欺)」を目的とした会社の事である。

 

探偵業界で圧倒的に多いのが、「悪徳業者」と呼ばれる輩なのだ。

 

前回書いた通り、俺が初めて探偵業界に踏み込んだ時の会社は、「探偵紹介所」と言う広告を載せ、問い合わせして来た相談者を全て自社であるB探偵社に誘導していた。

何故B探偵社かと言うと、本来のA探偵社はそれなりに名が知れており、当時すでに設立されていた「日本調査業協会」の会員であったのだ。

万が一、依頼者とトラブルが合った場合、責任はB探偵社という事になるのでA探偵社の名前に傷は付かないというわけらしい。

また、もしB探偵社で契約出来なかった場合、今度は改めてA探偵社を紹介するのだ。

 

さて、改めて前回の続きだが、何故今現在も悪徳業者が横行しているのか?

何故、30年以上に渡り、改善されて来なかったのか。

 

もちろん、長い年月の間、業界の健全化に向けて様々な改革があった。

その最たるものが、「探偵業務の適正化に関する法律」であろう。

 

社団法人日本調査業協会が音頭を取り、自民党の葉梨議員が立法した「議員立法」と言われるものだ。

これにより、反社の隠れ蓑の様な探偵社は営業許可が下りず、殆どが淘汰された。

また、探偵業全体が警察庁の傘下に収まったので、詐欺を行うような会社の多くが業界から撤退していった。

だが、いわゆる「悪徳業者」は、依然として経営を続けていたのだ。

 

 

 

令和8年現在、貴方がもし浮気調査などが必要となった場合、どうやって探偵社を選ぶだろうか。

知り合いに探偵がいたり、弁護士が紹介でもしてくれない限り、ほとんどの人がネットで調べるはずである。

 

そして、Google検索に「探偵」とか「浮気調査」とかを入れ、最初に上がって来たサイトを見て電話をしてみるのではないだろうか。

 

あるいは、「探偵紹介サイト」にアクセスして、感じの良さげな電話相談員に話を聞いてもらい、「貴方に合った探偵社を紹介します」と言われて安心してしまうのではないだろうか。

 

御存じだとは思うが、Google検索には「スポンサー広告」と言う欄がある。

任意のワードを登録して、クリックされた際の金額を設定するのだ。

そして、設定した金額が高い順に上位に表示される仕組みである。

 

例えば「探偵」と言うワードは、1500円から3000円と言われている。

貴方が「探偵」と検索して上位の探偵社のサイトのURLをクリックすると、その探偵社はGoogleに3000円支払う事になる。

 

スポンサーサイトの常連は、年間4000万円から6000万円の広告料を出しているとの事だ。

これらは全て、高額な調査料金として回収されているわけである。

 

また、「浮気調査口コミランキング」とかいうサイトもある。

当然ながら自作自演なので信用してはいけない。

 

さて。

難しいのはここからだ。

 

大手探偵社は莫大な広告費を掛け、相談の電話を独占している。

月に100件以上は契約しているのではないだろうか。

 

では、その月100件の浮気調査をどうやってこなしていくのかお分かりだろうか。

 

例えば、一つの現場には最低でも2人の調査員が必要と言われている。

大手探偵社などは、3人態勢だから成功率が高いと謳い、3人分の契約を取るとこが多い。

 

月100件の現場だとすると、単純計算1日3件。

9人の調査員が休みなく働けば回せる計算になるが、そんなわけにはいかない。

1日の現場に何時間掛かるか分からないし、調査員の休みも取らせなければいけない。

そもそも契約が100件でも、1件の調査が完遂するのに何日掛かるか分からない。

 

そう、自社の調査員が10人いようが20人いようが、とても手が足りないのである。

ただでさえ、相談員と言う名の営業マンの人件費や莫大な宣伝広告費が掛かっているのに、何十人も調査員を雇っていたら社会保険料だけでも大変な金額になってしまう。

 

ではどうするか。

 

下請である。

 

大手探偵社は下請け会社を複数抱えていて、調査の全て下請会社に流す。

大手の契約金は1時間27000円から30000円と言われているが、下請業者に払う金額は平均1時間6000円と言われている。

 

スポンサーサイトに掲載している探偵社のほとんどがこの体制で経営していると言っても過言ではない。

 

どうだろう。

これが現在の探偵業界の実態である。

 

商売として純粋に営利目的で探偵社を名乗る企業が繫栄し、純粋に探偵業を志し技術を磨いた職人達が下請として雇われる。

職人達の調査結果は元受けの手柄とされ、下請達は日の目を見る事は無い。

中には大手の営業マンからキックバックを請求される下請もいるらしい。

 

 

問題は、どこまでを「悪徳業者」と呼んで良いのか、という事である。

 

資本のある企業が宣伝を行い、客を集め、資本の無い下請け業者が低賃金で仕事をこなす。

資本主義の日本では当たり前の事だ。

 

ゼネコンを代表に、元受け会社と下請会社の関係性は昔から存在する。

IT関連やシステム開発、車の製造から広告・出版業界まで。

ありとあらゆるところで、元受け業者・下請業者の関係性は存在するのだ。

 

問題は、「探偵業」という特異性にあると考える。

 

探偵は、その仕事の性質上、依頼者が調査の良し悪しを世間に公表する事は無い。

他業種と違って、ユーザーが商品を直に見て評価したり、試運転してみたりする事は出来ない。

 

あくまでも、「大きい会社だから安心出来そう」という、ユーザーの「想像と期待」によって成立していて、ユーザーの契約の判断は「この相談員なら信用出来そう」という、人の心理の隙・浮気問題で苦しんでいる心の衰弱を利用したものによる事が多い。

 

霊感商法やスピ系に近しいものがあるのだ。

 

だからこそ、上辺だけの無知な相談員を使い、高額な契約をさせ、下請業者にやらせた調査をさも自社でおこなったように見せかける行為を「悪質な営業スタイル」である「悪徳業社」と言っているのだ。

 

 

俺が最初に入社したA探偵社も、考えようによっては「賢い営業方法を考えたね」なんて言えない事もない。

だが問題は、そうやって集めた依頼者と半ば強引に契約し、多額な契約金を支払わせ、粗悪な調査報告書を渡す事。

何も知らない依頼者に、さもそれが「探偵業界の常識ですよ」と言わんばかりに横柄な態度を取る事だ。

 

酷い探偵社だったが令和の今も存在しており、ネットに舞台を移した模倣犯も山ほどいる。

 

この業界全体の問題をどうするかという課題に取り組んでいた同志も、いまや諦めムードである。

 

日本国の性質そのものという面と、探偵の性質そのものに関わる面の両方で問題は重なっているため、一個人はもちろん、弱小企業が数社集まったところでどうにもならないといいうのが35年もこの業界にいて至った結論である。

 

では、どうすれば正常な業界になるのか。

 

答えは一つしか無い。

 

探偵業を「国家資格」にして、難関な試験や面接・講習など、弁護士並みにハードルの高い業種にしてしまうしかないのである。

国が運営する「探偵学校」を作り、尾行術や撮影術もそこで叩き込まれ、それをクリアして初めて探偵として営業活動が出来る様にすれば、現在の悪質な業者はほとんど淘汰されるだろう。

 

そんで、堺雅人主演で「TANTEI」というドラマを作れば、業界のイメージもうなぎ上りになるはずだ。

 

実際に、「探偵業者の適正化に関する法律」が施行される前に、国家資格への要望が出された事もあった。

だが、まずは届出制からという事になったらしく、現在に至る。

 

 

はたして、俺が現役でいられるうちに、業界に変化は見られるのか。

それとも、悪徳業者は廃れる事無く業界を牛耳っていくのか。

 

もはや老兵になりかけている俺には、若い世代に期待をするしかないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 


 

 

 

 

「探偵」という一般には馴染みのない仕事を長年行って来た。

35年というと当然長い経歴になるのだが、俺よりも長い経歴を持つ探偵だって何人もいる。

そんな俺を含め、現在まで明確な答えが出せない問題が「正しい探偵の選び方」である。

 

今回は、「正しい探偵社を選びにはどうすれば良いのか」という長年の疑問に終止符を打つべく、記事を書きながら答えを見つけ出したいと思う。

 

 

 

まず、話は俺が19歳の頃に遡る。

 

当時、職も無くふらふらしていた俺は、新聞の折り込み求人広告の中に「探偵・調査員募集」という欄を見つけた。

平成の初期の頃は、求人広告にも「探偵」などという怪しげな職種が乗っていたのだ。

 

場所は山手線某駅近くの古いマンションを事務所とするA探偵社

電話をすると即面接、即採用となる。

 

スタッフは5、6人はいたと思う。

最初は、社長の運転手ばかりやらされていた記憶しかない。

 

入社して半年くらいしたある日。

社長にあるところに連れていかれた。

場所がどこだったかも覚えていないが、タウンページの発行元なのでNTT東日本関連のビルだろう。

 

何をするのか聞いたところ、社長は「くじを引け」という。

全く持って理解不能だったが、かいつまんで言うとこうだ。

 

職業別電話帳「タウンページ」には、「探偵・興信所」という欄がある。

広告にも、見開き広告、1ページ広告、2分の一広告、4分の一広告、8分の一広告、16分の一広告まであり、カラーか白黒かの種類もある。

当然、見開きフルカラーが一番高い広告料のわけだが、会場に現れた各探偵社の10社以上が見開きフルカラーを購入していたらしい。

 

問題は、掲載の順番である。

「探偵・興信所」のページで1番最初にくる会社が、その年一番売り上げを上げる会社となるのだ。

その順番を決めるのが「くじ」なのである。

 

上位の数字を引いた会社は喚起の声をあげ、下位の数字を引いた会社は激しくうなだれていた。

まるでドラフトの様だった。

 

うちの会社では、副社長が1ページフルカラーで2番を引き、俺は1ページ白黒で3番を引いた。

同期のNは1ページ白黒で12番を引き、社長にケツを蹴られていた。

 

何故、同じ会社で3枚もタウンページに広告を載せるのか疑問だったのだが、数日後にその答えが判明する。

 

ある日、調査もなく事務所待機を命じられていたところ、1本の電話が鳴り副社長が対応する。

 

「探偵紹介所です」

 

初めて聞いた会社名を名乗ると、副社長は電話相手と会話しながらある電話番号を伝え、そこに掛けるように言って電話を切る。

 

数分後、今度は別の電話が鳴りまた副社長が出る。

 

「はい、B探偵事務所です」

 

またもや、副社長は聞き覚えの無い社名を名乗る。

 

さっきの「探偵紹介所」の時は甲高い声で話していたが、今回のB探偵社と名乗った時は野太く低い声で対応している。

 

 

ご理解頂けただろうか・・・

 

俺が就職したのはA探偵社。

だが、同じ会社で「B探偵社」、そして「探偵紹介所」という名称を使っていた。

 

タウンページを見ても、どこの探偵社が良い探偵社なのか誰にも分からない。

そこで目を引くのが、「優良な探偵社をご紹介します」と銘打った、如何にも善人ぶったNPO法人の様な団体。

迷った人がそこに電話すると、B社は素晴らしい会社ですよと紹介され、高額な契約で調査をする事になる。

六畳の和室の事務所内で、いい年したおっさんが一人二役の芝居をしている姿は何とも滑稽だった。

 

俺は、「あぁ、これが世に言う悪徳業者というやつか」と心の中で呟き、ほどなくして退職した。

 

 

あれから月日が流れ、タウンページは廃刊になり、時代はSNSとネット広告が主流となっている。

 

だが、である。

 

感の良い方はお気づきかも知れないが、昭和・平成と続いてきた悪行は令和になっても変わっていないのだ。

 

むしろ、より手口は洗礼され、一般人はもちろん警察も弁護士も気付かない。

同業者しかその実態を知らないと言ってもいいだろう。

 

そのくらい、探偵業界は腐っているのだ。

 

もし、皆さんが探偵社に相談してみようと思ったら、何で調べるだろうか。

おそらく、ほとんどの人がネットで検索するだろう。

 

そして、「スポンサー広告」と言われる、かつての「タウンページのフルカラー見開き広告」をクリックするのではないだろうか。

 

あるいは、「優良な探偵社を紹介するサイト」「浮気調査が得意な探偵社best5」みたいなサイトをクリックするのではないだろうか。

 

業界の中身を知っている俺が断言しよう。

電話帳からインターネットに形を変えただけで、『中身は何も変わっていない』という事を。

 

では、何故ゆえに業界内で正していかないのか。

俺を含めた業界内のベテランが何故何もしないのか。

 

当然、それにも理由がある。

 

次回はそれについても書いていこうと思う。

 

続く。

 

妻の異変から離婚の合意まで、約2か月。

気付けば9kg痩せていた俺。

 

ただ「転んでもただでは起きず、地面に落ちてるお金を探そう」を信条としている俺は、今後の勉強の為に自分自身で離婚調停を体験しておこうと考えた。

 

どんな手順で申し立てを起こすのか。

申立人待合室にはどんな人がいるのか。

調停委員はどんな人間なのか。

あらゆる事を観察し体験する事が、今後の探偵人生の糧になると考えたのだ。

 

最初に俺が呼ばれ、今までの経緯と自分の主張を話す。

次に妻が呼ばれるので、俺は待合室に戻る。

 

妻との段取りでは、親権の取り決めを合意し、調停は一回で成立させようという計画だった。

 

だが、2回目に呼ばれた時、調停委員のおばさんから意外な言葉を聞かされる。

 

「奥さんは、長女と離れたくないそうよ?」

 

またまた頭が真っ白。

 

妻曰く、長男は来年から社会人。

次女は俺の実子。

だから長女だけは手元に置いておきたい。

泣きながら調停委員に訴えかけたそうだ。

 

「奥さんは今のアパート(俺が金出した)もあるし、仕事も見つけたって言ってる。血縁関係が無い貴方と生活するよりも、その方が娘さんにとっても良い事なんじゃないの?」

 

さらに「娘さんや息子さんだけが貴方と生活を共にした時、彼らが貴方の親族から変な目で見られる事もあるのよ?」

 

それを言われた時、何かが俺の中で音を立てて崩れた。

 

頭のどこかで「本当はその方が子供たちに取っては幸せなのでは?」と、わずかながらに考えていた自分を知っていたから。

また「子供3人を父親1人で育てる事に自信が無い自分」と、「頑張るしか無いと虚勢を張って自分を奮い立たせている自分」が、心の中で綱引きしている事に気づいていたからだ。

 

調停委員の言葉は、当時の俺の心をへし折るのに十分だった。

フルマラソン、ゴールまで数メートルのところで足を引っかけられた感じ。

あの時の俺は、這いつくばってまでゴールテープを切る気力がもう無かった。

 

妻の要望通り、長女は妻の元へ。

小学生になっていた長女も、母親とは別れたくないと言っていたらしく、それを望んでいたようだった。

 

長男は家を出て行った。

東京に出て、1人暮らしを始める事にした。

 

俺は、残された次女と共に生活を始め、12年前に再婚し今日に至る。

 

以上、かいつまんで話した俺自身の離婚話である。

前後に分けて話をしたが、どうしようもなくダメな離婚例として覚えてもらうと幸いである。

 

失敗その①確たる証拠も無しに、浮気を問い詰めた事。

 

何度も言って来たが、まずは冷静になる事が最優先。

そして、もし本当に浮気だったらどう振舞うか。

真実を知りたいと逸る自分を押さえ、自分自身に問いかける。

1人で無理なら誰かに相談する事、これ大事。

 

俺の場合、浮気問題のプロを自称してたくせに、自分の妻の浮気も防げなかったという自己嫌悪と、自分の離婚問題を誰かに相談する事に対する抵抗があったのだ。

著名な離婚カウンセラーや有能な弁護士の知り合いも、山ほどいたというのに。

 

失敗その②たとえ非情と言われようとも、自分と周りの人間だけは必ず守る覚悟か必要

 

鬱病という単語に妙に納得してしまい、妻に慰謝料を支払うのは不可能と決めつけてしまった。

たとえ分割でも、きちんと支払わせる必要があった。

自分達の生活を維持するのはもちろん、妻側にも事の重大さをわかってもらい、人生の最後が来るまで荷物を背負ってもらわないと家庭を壊すという不貞行為という行動が軽いものになってしまうから。

 

俺は、当然相手の男にも慰謝料請求をするつもりだったが、長女が妻側に行くと決まった段階で、その意欲も消え失せてしまった。

双方に慰謝料請求した後の長女の生活を考えると、とてもその気にはなれなかったのだ。

 

ただ、あとから知ったのだが、相手の男は隣町の電気屋の息子で、それなりに裕福だったらしい。

小学校4年生で別れた長女は、大学は分からないが高校には通ってたようだ。

 

俺はというと、2歳の娘を抱えシングルファーザーとして奮闘する日々を送る事となるのだが、住んでたマンションの売却がスムーズに出来なかった。

 

2800万円で購入したマンションは、2200万円の値しかつかず、残金600万円は一括で払わなければならないとの事。

そんな大金が無かった俺は、しかたなく呪いのマンションに住み続けることになる。

 

例えば、離婚時に残金の分割を財産分与として決めていれば、俺の負担は300万円で済んだ。

そして、慰謝料を2人に対し300万円請求していれば、俺はゼロからやり直す事も出来た。

 

たとえ相手が精神病患者だったとしても、日常生活が普通に行われているのだから責任能力は当然あるはず。

問答無用で慰謝料を請求し、相手の親に肩代わりさせてでも支払わせるべきだった。

向こうに引き取られた長女が不憫と思うなら、強引にでも俺が引き取るか、いつか長女が俺と暮らしたいと言って来た時に備え、再スタート地点をゼロに戻すべきだった。

 

失敗その③シングルファザーとしての生活を軽んじていた

 

結果的に、実家に戻り両親の手を借りながら生活する事になる。

時間があまりにも不規則な仕事ゆえ、とてもじゃないが2人きりの生活など出来るはずもない。

 

当初は長男と長女の力を借りて生活するつもりだったので、家族がばらばらになった途端に自分1人の力の無さを思い知らされる事となる。

 

マンションはまだ売れない。

 

やがて父親が脳腫瘍で他界。

治療費に結構な金額が掛かったが、それでも残してくれた現金を家族で分ける。

 

問題は、実家の家と土地だったのだが、俺の知らない間に10分の3を俺名義にしてくれていた。

出来損ないの俺の為に、死んでからも見せてくれた父親の優しさだったのだが、これが裏目。

 

母親が2分の一で残りを兄弟3人で分けるわけだが、3割が俺名義なものだからどうしたら良いかわからない。

兄や姉にも生活はあるし、姉なんて直前で自分が離婚したものだから甘い事なんて言ってる余裕はない。

 

結果、実家を売却し現金にする。

俺の名義分も無かった事とされ(散々家族に迷惑を掛けて来たから何も逆らえなかったのだ)均等に分けた額が約600万円。

 

誰が母親と暮らすかという問題に関しては、俺か姉のどちらかとなったわけだが、2歳の娘がいる俺の力になりたいと言ってくれたので俺と暮らす事になる。

 

そうなると、住む場所が無くなったので、売却をする予定でいた呪いのマンションで暮らす他無かった。

 

朝夕は保育園の送迎。

調査の時だけ母親に面倒を見てもらい、その他の時間は全て娘と共に過ごした。

娘が寂しい思いをしない様に、スコティッシュフォールドのコニャンをペットのコジマで購入。

父子家庭の大変さを実感する事になる。

 

失敗その④結果、後悔し続ける時間を過ごす事になる

 

マンション売却を諦めた俺は、懸命に働いて全額返済しようと考えを切り替えた訳だが、世の中そんなに上手くいく訳がない。

 

母親と娘の3人暮らしが5年ほど続いた時に、母親が癌と診断される。

年が年なので、抗がん剤よる自宅療養をする事に。

時間が制限され仕事の対応がままならなくなると、調査現場は全てスタッフに任せる事となる。

 

しばらくして、俺の目が届かない中、新人スタッフが大手探偵社の下請業務で対象者にばれて、仕事を干される。

同じく別の新人スタッフが対象車両にGPSを装着したのが発覚し、賠償金100万円を請求される。

刑事事件にされると業務停止となるので、やむなく支払う事に。

 

人生の谷間を味わっていた頃、今の妻と知り合う。

彼女も色々苦労をして来た人間で、何故か俺と馬が合ってしまった。

 

やがて一緒に暮らすようになり、籍を入れる事になる。

娘と母親の面倒も見てくれて、とてもありがたかった。

 

現場に戻った俺は、新人スタッフの教育方針で、NO2のスタッフと意見がぶつかる事になる。

探偵は人の人生を左右する仕事だから、センスと覚悟を持った人間だけが携わるべきという俺の考えと、誰でも最初は素人なんだからゆっくり時間を掛けて育てるべきというNO2の考え。

 

その頃、NO3とNO4は名古屋で新規営業開拓中で、東京はNO2と新人軍団で構成されていたのだが、結果的に東京にいたスタッフはNO2と共に俺の元を去っていった。

 

残った俺は、他社スタッフの力を借りながら現場をこなす事になり、当然家に帰れる頻度も売上も下がっていく。

やがて、母親の介護も限界となり、介護付き老人ホームへ入って貰う事になる。

 

半年後、母親が死去。

母が残していたお金は、ほとんどが治療と入居代で消えた。

 

やがて、会社の運営もローンの返済もままならなくなり、弁護士に自己破産について相談。

その時、元嫁に連絡が行ったらしく数年ぶりに電話が来て「自己破産をされると私にも迷惑がかかる」的な事を言われる。

その一言で自己破産を決意する。

 

 

あれから随分と時間が経過した。

 

娘は、祖母が死んでから小学校高学年で不登校に。

度重なるリストカットをしていたが、今は成人し就職してくれた。

仕事の方も細々とやって来たが、3年前に俺自身が脳神経の病気を発症。

現在は30年来の友人が共同経営者となってくれて、会社を切り盛りしてくれている。

 

 

人生万事塞翁馬

座右の銘だが、いまだ好転する気配は見られない。

 

今となっては、「あの時ああしてれば良かったのか」とか「あんな選択をしていれば今の未来は変わっていたのか」と、意味のない後悔をする事が多い。

 

ただ、まだ少し人生は続きそうなので、やれる事はやっておこうと思う。

 

皆さんも、人生の岐路に立たされた時、10年20年先の未来を見据えて欲しい。

 

かつて、友人となった離婚カウンセラーが恋愛問題で自死をしてしまったように、「離婚関係のプロ」だとか「恋愛相談のエキスパート」なんて言わてる人でも、現在進行形で悩んでいる人達と変わらない経験と苦悩を味わって来ているのだ。

 

長々となってしまったが、いつのまにか自分の中の整理整頓をする記事になってしまった。

 

いつか笑える日が来るまで、皆さんも足掻いてみて欲しいもんだ。