思い返すと、もう一年が経過したんだなあ、と。

しみじみと思いました。

現在妊娠7ヶ月に入ろうとしている私は、一年前の6月23日に、本来第一子となる赤ちゃんを流産しました。

(リアルな心境はこのブログの最初の頃の記事になります)


決して明るい話題にはならないので、気分を害されるような事になりましたら申し訳ありません。



去年の6月22日だったと思います。

元々生理不順ではあった私ですが、ずっと微妙な出血が続いており、でも生理ほどの出血でもない。

つわり?みたいな症状もあり、何かおかしいと思いながら市販の妊娠検査薬で検査してみたところうっすらと陽性反応が出ました。

その頃はまだ旦那様と入籍はしておらず、それでもずっと一緒にいる相手だったし、私は出来るだけ早く赤ちゃんが欲しかった、旦那様(当時の彼氏さん)との絶対的な繋がり、みたいなものが欲しかったんだと思います。

だから妊娠してるって解ったときは本当に、とても、とても嬉しかったです。

旦那様に陽性反応が出たことを伝え、翌日レディースクリニックへ。

初めての事にドキドキしながら、診察室に呼ばれて……。


そうして告げられたのが“流産”でした。


確かに妊娠した形跡はある。

お部屋はあるけれど、大事な赤ちゃんは、そこにはいませんでした。

微妙な出血が続いていたし、つわりもそんなに早くはないだろうって、自分で思っていた部分はあった、と言うのが本音です。


呆然とする私に、先生は淡々と「旦那さんになる人に連絡とれる?流産の手術の事とか、書いて貰う書類とかあるから、出来るだけ早くに伝えた方が良いよ」と言いました。


頭の中は真っ白状態でも、看護婦さんにも先生と同じような事を言われながら、個室へ連れて行かれて。

その日旦那様(当時の彼氏さん)はおやすみだったのですぐに電話をかけて。

震える声で、流産だったと言う事を告げました。


とりあえず書類とか受け取って、ふらふらしながらおうちまで帰って。

旦那様の顔を見ると、もう、もう、涙が止まりませんでした。


先生にね、言われたんです。


初期流産は気をつけていてもなってしまうもので。

元々卵子が健康な卵子じゃなかったから流産してしまったんだよ、って。



それって。

それって、やっぱり私が悪いんじゃないか、って。

そう思ったら涙が止まりませんでした。


私がわんわん泣いている間、旦那様も一緒に泣いてくれました。

それから少し落ち着いたときに、旦那様が言いました。


「初期流産って、約2割の確立でなるんだって。決して低い数字ではないよね」


って。


100%の中の20%。

10人に2人は、初期流産してもおかしくはない、って統計。


それでも。

それでも、だって、周りには沢山、たくさん、赤ちゃんいるじゃない。

元気に産まれてきて、泣いて、笑ってるじゃない。


どうして。

ねえ、どうして。

どうして、うちの子じゃないとダメだったの?


そんな風にしか思えなかったです。



そうして、ようやく落ち着いてきた、夜の事。


レディースクリニックから電話があって。




胞状奇胎の疑いがあります、と告げられました。

(胞状奇胎については、検索をかければ詳しい事が書かれているのでここでは割愛させて頂きますね)


胞状奇胎かも、と言われて。

旦那様と二人でそれについて色々調べて。

そんな病気もあるのか、と。

愕然としながらも、受け入れるしかない事実に言葉が出ませんでした。


それでも。

そんなときに旦那様が支えてくれたのです。


「もう二度と妊娠出来ないわけじゃないし、自分たちがこの事で離れるわけじゃない。ずっとずっと一緒にいるから、大丈夫だよ」


そう言って私をぎゅうっと抱きしめてくれて。

泣きながら、本当に、本当に、この人を好きになって良かったなあ、って。

改めて思ったのでした。



胞状奇胎になると、生理が来たからと言って、すぐに次の妊娠に移れるわけではなく。

完治する前に妊娠してしまうと、再度胞状奇胎になる可能性が非常に高くて。

早くて半年、長くて一年程度。

もし侵入性奇胎等になれば、治療の期間はもっとかかるかもしれない。

だからこそ、完治するまでは油断せずに、きちんと通院して。

そうして、半年が過ぎた頃には無事完治して。

お医者様からも、次の妊娠の許可がおり……。


今年の3月に、今、お腹にいる男の子を授かりました。



正直、怖かったです。

また、なんじゃないか、とか。

最初の赤ちゃんをみるまでは、待っている間でさえも震えて。

怖くて、怖くて、仕方が無かったです。

それでも、初めて赤ちゃんを見た瞬間には。


口から「よかったあ……」と言う言葉がするりと出てきて。

旦那様にその事を直接伝えると、また、泣けてきちゃって。


心拍が確認されるまでは、毎回、毎回、緊張しながら。

そして、無事に成長してくれている事に喜びを感じながら。


今日まで、きています。


今、妊婦でいる皆様。

それが当たり前、ではないんです。

2割の、もしくはそれ以上の人が、悲しい思いをしているかもしれないんです。

愛し合って、授かった赤ちゃんを、泣きながら諦める人も、いるんです。


だからこそ。

本当に、本当に。

無事に育ってくれている命を、大切にしてください。

産まれて、泣いて、泣いて、泣いて。

育児に疲れる事だってあるかもしれない。

だけど、そうやって疲れることができるのも、無事に産まれてきてくれたからで。


どうか、お願いです。

その尊い生命を。

大切に、大切に。


育ててあげて、下さい。




一目も会う事の出来なかった赤ちゃんは、私が大変な病気になる前に、命をかけて、私に病気の事を教えてくれたんだね、って。

旦那様は言ってくれました。

私が、抗がん剤治療とかまでいかなくてすんだのは、その子のお陰だね、って。

だから、次に生まれてくる子には、二人分の愛情を注いであげないとね、って。


そう言って、一年以上。

私の事を支えてくれた旦那様に。

どれだけ感謝してもし足りません。

本当に、この人が旦那様で良かった、と。

毎日、毎日思います。




今でも手元に残った、治療中の資料等を見ると涙が出ますが。

今、お腹の中にいてくれる、この大切な生命を。


無事に。

元気に。

産めるように。


日々、出来る限りの事をして。


母として。


がんばっていきたいと思います。