便秘を解消するためには、どうしたらいいかって言ったら、一番最初にやんなきゃいけないことは、よく噛むことです。よく噛むことが大事なんです。で、次は意識して、ごっくんと嚥下すること。

吉野敏明

引用元:あなたの便秘の原因は四毒だけではない、16時間断食や朝食を食べないことで○○が失われているのが原因だった

 

 

 

 

 

 

 

腸活を行っているにもかかわらず、便秘で苦しんでいる人が増えています。「なぜ出ない」のでしょうか?実は、16時間断食や朝食をとらないことによって「○○反射」が失われていることが原因です。特に「忙しくて朝食を抜いてしまう」「断食を実践している人」は、知るべき内容になっています。

 

 

1. 便秘対策として語られてきた“四毒”観

よしりんはまず、「便秘の原因=四毒を抜こう」という考えが広まっていることを指摘します。よしりんの動画を観ている方であれば、すでに理解していることですが、四毒抜きが便秘解消の第一歩となります。

 

しかしよしりんは「便秘が改善しない方を見ていると、四毒だけでは説明できない壁がある」と述べています。例えば、きちんと食生活を整えているつもりでも便通が滞るというケースが少なくないのです。

 

なぜ「食べるものだけ」を変えても改善しないのか。その理由として、朝食を抜く習慣や16時間断食によって、体の反射機能が低下してしまっているのです。

つまり、食の質の問題だけでなく、“食べるタイミング”と“身体のリズム”に対する考えが欠けているのです。

 

2.「胃結腸反射」とは何か、なぜ重要か

動画の中でよしりんが繰り返しているフレーズがあります。それが「胃結腸反射」という言葉です。これは、食事をして“よく噛んで飲み込む”という行為が引き金となって、胃腸の蠕動(ぜんどう)運動や大腸の蠕動運動が刺激され、自然な排便を促す身体の反射のことを指します。

 

よしりん曰く、①よく噛む②意識して飲み込む、という2つがきちんと働いていないと、この胃結腸反射は起こりません。実際に、「噛まずに流し込んだ」「朝コーヒーだけ」「16時間断食で朝を抜いている」という人に便秘が多いといいます。

 

好例として、「朝ご飯を食べてすぐにトイレに行きたくなる飛行機の中の光景」があげられます。つまり、朝食をきちんと噛んで飲み込むことで、身体は“排便準備モード”に入るわけです。特に便秘に悩む方は、この反射を自ら阻害してしまっているケースが多いのです。

 

3. 朝食を抜く・16時間断食が便秘を招くメカニズム

よしりんは、現代人に多い「朝食を食べない」「16時間断食」などの習慣が、実は便秘を起こす大きな要因になっていると説明します。

 

まず、朝食を抜くと「胃結腸反射」が十分に働かず、胃腸の運動が鈍くなります。特に、朝起きてから何も噛まない、飲み物だけ、という状態が続くと、胃・腸への刺激が弱く、便を出す動きが起こりにくくなるのです。

 

次に、16時間断食をして「朝は食べない」「昼から食べ始める」というスタイルを取っている方の場合、胃腸・腸内環境を休ませるという趣旨ではあるものの、逆に“反射を呼び起こすタイミング”を失ってしまうのです。よしりんは「便が出ない」と悩んでいる人の中には、まさにこのパターンが多いと指摘しています。

 

さらに、動画では日本人の伝統的な朝食(味噌汁+海藻・きのこ・山菜など)が、腸内細菌の餌となる“不溶性食物繊維”を含んでいたこと、現代のキャベツ・レタス中心のサラダ型朝食ではそれが不足して「腸内細菌の餌がない」状態になっているという話も出ています。

このように、「いつ食べるか」「何を噛んで飲み込んだか」「腸内に何を届けたか」の3つが必須であり、四毒抜きと併せて行うことで便秘解消へと向かうのです。

 

4. 腸内環境と“不溶性食物繊維”が反射に与える影響

よしりんはさらに、腸内細菌の観点から便秘と反射、食習慣の関係を掘り下げます。動画では、海藻・きのこ・山菜などに豊富な「不溶性食物繊維」が、腸内細菌の餌となり、腸の運動性や大腸蠕動運動を促す働きがあると説明しています。

 

例えば、きのこ類は100gあたり食物繊維がキャベツの数倍もあったり、キクラゲ100gあたりで数十gの食物繊維があったりします。よしりんは、「ここが重要。レタスやキャベツばかり食べていると、腸内細菌にとっての餌が不足してしまう」と述べています。

 

この腸内細菌の餌が少ないと、腸の運動がスムーズに行われず、例え「四毒」を気にして食事を整えても、便が出にくい状況を作ってしまうのです。さらに、この腸内環境の低下が「胃結腸反射」の発動を弱める要因ともなります。

 

つまり、便秘の改善には「食事の内容を変える」だけでなく、「食事を噛んで飲み込む反射を活かす」「腸内細菌が活性化できる食物繊維を朝から届ける」ということが不可欠だったのです。

 

5. 実践編:よしりん流 朝の便通リセット習慣

では、便秘を自分でリセットするために、よしりんが推奨する “朝の習慣” を紹介します。

 

 (1) 朝食は必ず摂る

まず、16時間断食や朝食を抜く習慣がある方は、便通改善のためには「朝食をとること」が第一歩です。

 

(2) よく噛んで、意識して飲み込む

「噛まない」「流し込む」食事では、胃結腸反射が起きません。「30回ぐらい噛んで、しっかりごくんと飲むこと」。これにより胃の噴門(ふんもん)が反射で開き、胃腸運動が活発になり、便意が促されます。

 

(3) 朝食には海藻・きのこ・山菜をプラス

朝の味噌汁に海藻、きのこ、山菜を入れて、不溶性食物繊維とミネラル(特にマグネシウム)を摂りましょう。こうした食材は腸内細菌の餌になり、腸の運動を助けてくれます。現代の「サラダだけ朝食」では足りません。

 

(4) 食事スタートの時間帯を固定する

毎日バラバラの時間に朝食を摂るより、ある程度「決めた時間」に食べることが反射を整えるうえで有効です。断食スタイルから移行する際も、まずは「起きてから1時間以内に軽めの朝食をとる」という習慣をつけることが推奨されます。

 

 (5) ストレス・姿勢・水分も見直し

ストレスが腸の動きを妨げること、トイレ環境・姿勢(足を高くして便座に座ると出やすい)も改善のポイントとしています。水分補給も忘れずに。

 

まとめ

近年、「腸活」の重要性が説かれていますが、これは他でもない、古来の日本人がやってきたことです。毎朝、朝食をきちんと摂り、よく噛んで飲み込み、腸内細菌の餌となる海藻・きのこ・山菜などを食べる。こうした日常は、便通が改善するだけでなく、腸から始まる健康全体に好影響をもたらすのです。