本当は、いいことも悪いことも半分なんですよ。それをちょっとでも運が良くなろうとして、49対51(悪いこと:いいこと)にしようとか、48対52にしようとするから嫌なことが降ってきて50対50に戻っちゃうの。
吉野敏明
引用元:人生、いい事も悪いこともちょうど半分ずつ。49:51でもない、50:50なんだ!
よしりん曰く、「人生はいいことも、悪いことも50:50」。いいことも悪いことも“ちょうど半分ずつ”巡ってくるとすれば、私たちは何を変え、どこに向かえばよいのでしょうか。仏教的な観点から、宿命としての「生・老・病・死」、そして「愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五蘊盛苦」を「受け身」ではなく「主体的」な行動へと昇華させるための動画です。
1. 人生の宿命としての「四つ+四つ」
よしりんはまず、仏教的用語である「生老病死」に加えて、「四苦八苦」について触れています。「生老病死」とは仏教の言葉で、人間に必ずやってくる四つの苦しみのことです。生まれ、老いて、病気になり、そして死ぬことを指します。
「四苦八苦」の構成要素は、「愛別離苦」「怨憎会苦」「求不得苦」「五蘊盛苦」の4つです。「愛別離苦」は愛する者と別れる苦しみ。「怨憎会苦」は嫌いな人と会う苦しみ。「求不得苦」は求めるものが得られない苦しみ。「五蘊盛苦」は身体や心が思い通りにならない苦しみのことです。これらは、人間が生きていく上で避けられない「苦しみ」の代表格です。
つまり、人生には「良い・悪い」の両側面があるものとして捉える。何か起こったらそれに反応するのではなく、その反対側にあるものを理解しなければなりません。
2. いいことも悪いことも“50:50”なのだから
動画の中盤でよしりんは、「人生は49対51とか48対52ではなく、50対50なんだ」と力強く言います。つまり、良いことが多ければ悪いことが少ない、そんな願望型の偏りを捨て、「半分・半分」という現実を真っ直ぐ受け入れる。ここでポイントになるのが「主体性」です。
「主体的に苦労を引き受けると、幸せの方が追いついてくる」という視点は、受け身で“運任せ”に生きるのではなく、自ら動き、鍛え、経験し、苦労を価値あるものに変える生き方のことです。
3. 体・精神・魂を鍛える実践
では主体的に生きるとは具体的にどんなことなのでしょうか。よしりんは「体」「精神」「魂」という3つのポイントをあげています。
「体」について。筋トレやランニングなどは、主体的に苦しみを選ぶ運動です。受け身で「病気にならないように」とだけ思っているのではなく「強くなろう」「育てよう」と自分から動くのが重要です。
次に「精神」。これは例えば早起きして読書をしたり、学び続ける姿勢を指します。自らの知を深め、自責的に振り返り、要約・俯瞰・遂行のスキルを高めることが、人生の“悪/苦”の側面を単なる受苦ではなく成長の機会に変えてくれます。
そして「魂」。これは「感動」や「心が震える体験」のことです。アニメや映画で涙を流す自分に気付いたことがありますか?それは、主体的に“魂を揺さぶられる”準備をしている証です。
このように、体・精神・魂の三軸を丁寧に育てることで、50:50の中で主体的に生きることができるのです。
4. 継続と遅延の報酬—“今”ではない“後”の変化
よしりんは「この方法の欠点は、すぐには結果が出ない」と言います。主体的に鍛え、選び、経験を重ねる行動は、すぐに結果が出るとは限りません。1年後、3年後、10年後に現れることがあるのです。
つまり今の“苦”を51対52にすることで、後から“幸せ”も51対52になる。50:50の構造がレベルアップし、「500対500」あるいは「5000対5000」という器の大きさに変わっていくのです。
「継続は力なり」「量ではなく質を積む」「遅効性の価値を知る」ことが重要で、覚悟と忍耐が不可欠です。人生も食も習慣も、すぐに“勝ち”や“成果”を求めるのではなく、“信じて続ける”ことこそが鍵だとよしりんは語ります。
まとめ
本動画を通じて、よしりんが伝えたいのは「人生はいいことも悪いことも半々。だから50:50で受け止め、主体的に動くこと」です。宿命や苦しみ、四毒といった“避け辛い現実”を恐れず、“体・精神・魂”を鍛え、食を通じて自分を育て、「今だけ」ではなく「長い目で見た愛」を選び続ける。結果として50:50だった人生は、深みと器を増し、真の豊かさへと繋がります。