鎮痛剤を使えば使うほど痛みが激しくなる。これ「痛みの体質化」って言うんですよ。怖いんですよ。何でも痛がる体になっちゃう。
吉野敏明
引用元:薬でごまかす生理痛、その先にある“静かな炎症地獄” 鎮痛剤を使えば使う程、痛みが激しくなる” 痛みの体質化"と”月経炎症性体質"になり、これが不妊につながる
今回は、「薬でごまかす生理痛」の裏に潜む恐ろしいメカニズムについて解説します。多くの女性が「鎮痛剤を飲めば楽になる」と思い込んでいますが、実はその行為が「痛み体質」や「炎症体質」をつくり、不妊や慢性疾患へとつながっていくというのです。なぜ薬が痛みを悪化させてしまうのか、そしてどうすれば本来の健康な生理を取り戻せるのかを、よしりんが伝えます。
1. 生理痛は「病気のサイン」ではなく「体からのSOS」
よしりんによれば、本来、健康な女性の月経は「半日から1日程度で終わり、出血量もごくわずか」だといいます。江戸時代や縄文時代の女性たちは、生理用品を使う必要すらなかったほど軽かったそうです。それが現代では「生理痛は当たり前」「鎮痛剤で抑えればいい」という考えが常識になっています。しかし、この“当たり前”こそが、現代女性の体の異常を物語っているのです。
2. 鎮痛剤が「痛み体質」をつくるメカニズム
鎮痛剤の多くは「NSAIDs(非ステロイド系抗炎症薬)」という種類に分類されます。ロキソニン、イブ、ナロンエースなどがその代表です。
これらの薬は「COX(シクロオキシゲナーゼ)」という酵素をブロックし、痛みの原因物質である「プロスタグランディンE2」の生成を止めます。一時的には痛みが和らぎますが、実は体が「プロスタグランディンをもっと作れ!」と指令を出すようになります。
その結果、体は過剰反応を起こし、「薬が効かなくなるだけでなく、痛みに敏感になる“痛み体質”」に変化していくのです。
3. 鎮痛剤が「炎症体質」を悪化させる理由
プロスタグランディンE2は、単なる“悪者”ではありません。血流を保ち、子宮や卵巣の粘膜を修復するなど、女性の体に必要な役割も果たしています。
しかし、薬でこの働きを止めてしまうと、代わりに「ロイコトリエン」という物質が過剰に作られるようになります。
このロイコトリエンは「炎症を誘発し、TNFαやIL-6といった炎症性サイトカインを増やす」ため、結果として全身が慢性的に炎症状態になるのです。
こうして「月経炎症性体質」と呼ばれる状態が生まれ、子宮筋腫や子宮内膜症、不妊のリスクを高めてしまうのです。
4. 「痛みの感度が上がる」現代女性のからだ
よしりんは、手術の現場でも「鎮痛剤を常用している人ほど、痛みに過敏になる」と語ります。糸を抜くだけで「痛い」と叫ぶ人もいるほどだそうです。
これは、痛みの神経が“学習”してしまい、少しの刺激でも「痛い」と反応するようになってしまうためです。
つまり、「鎮痛剤の多用は痛みに対する耐性を失わせ、体の警報装置を壊してしまう」のです。
5. 「炎症の連鎖」は歯や腸からも始まる
動画の中で特に印象的なのは、「歯周病や親知らずの炎症が、生理痛を悪化させる」という話です。
歯周病菌が出す毒素は、プロスタグランディンE2を増やし、全身の炎症を引き起こします。その結果、四毒抜きを行っても生理痛が改善しない人の多くが、実は口の中に炎症を抱えているというのです。
この“静かな炎症”は体の奥深くに広がり、子宮や卵巣にも悪影響を及ぼします。
6. 「月経炎症性体質」が不妊を生むメカニズム
ロイコトリエンやTNFαが慢性的に高い状態が続くと、「子宮筋層の血流障害」や「子宮内膜の硬化」が起こり、着床しにくい体になります。
また、卵巣にも炎症が広がり、「卵がうまく育たない」「排卵が乱れる」といった不妊体質を招きます。
つまり、「痛みを抑えるために飲んだ鎮痛剤」が、実は将来の妊娠力を奪っている可能性があるのです。
7. 「四毒抜き」で変わる女性のからだ
四毒抜きを実践した女性たちの中には、「長年の生理痛がゼロになった」「排卵痛がなくなった」「出血が半日で終わるようになった」といった体験を語る人が多数います。
これこそが本来の「自然な体の状態」であり、鎮痛剤でごまかす必要のない健康なリズムなのです。
まとめ
よしりんは最後にこう語ります。
鎮痛剤は一時しのぎです。本当に健康を取り戻すには、体の中の炎症を鎮めるしかないんです。
生理痛は、体が「何かがおかしい」と訴えるサインです。
それを薬で押さえ込むのではなく、原因を探り、整えることが何より大切なのです。
鎮痛剤を手放す勇気が結果として、最高の鎮痛効果となるのでしょう。