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SADについて調べたり実践したりする人のブログ

SADについて調べたり実践したりする人のブログです。

 

 

 

 

左側のモルさんの虚無顔、たまらない。

 

 

 

 

 

各研究者の社交不安の自己注目の考え方の比較(クラーク&ウェルズ、ラペイ、ハイムバーグなど)と、自己注目のメタ認知尺度の論文。

超重要なことが書いてあると思います。ぷいぷい。

 

 

 

 

 

社交不安者は,不安な気分や動悸などの身体感覚を知覚し,他者の視点から自分自身を観察することに注意を割き,それらの歪んだ内的情報を用いて他者からどのように見えているかを推測している (Clark & McManus, 2002)。特に,自己注目の際には他者の視点を通して自分自身を見る「観察者視点 Observer perspective: O 視点)」という心的な視覚的イメージをとることが強調されており,観察者視点による自己 イメージはたいていネガティブなものとなるため,不安が増強するとされている。
このような自己注目の結果,他者からの頷きといった肯定的で重要な社会的手がかりを見逃して いると考えられている。
 
第二に,社交不安者は様々な認知的・行動的な戦略を用いて恐れ ている破局的な事態が生じるのを防ごうとする「安全確保行動」を行うと考えられている。 安全確保行動を行うことによって,通常は破局的な結果など起きないということを学習する機会を失うことや,安全確保行動に従事することで社会的場面に十分に参加できなくな る。最後に,社会的場面における他者の反応というものは,普通はほとんどが曖昧なものであるため,外的な社会的手がかりに対して注意を向けなくなることによって,ネガティ ブに解釈し得るような他者の反応を検出しやすくなると考えられている (Clark, 2001)。
 
Rapee & Heimberg (1997) のモデルにおいては,Clark & Wells (1995) と同様に,社交不安 者は否定的な信念を有しており,社会的場面で悪いことが起きると予測していると指摘さ れている。また,自己注目や安全確保行動についても,SAD の維持要因としてモデルに含められている。一方で,Clark & Wells (1995) と異なる点として,社交不安者は自己イメー ジや身体感覚など自己の情報にも注意を向けているが,否定的な他者の反応など外的な「脅威」を検出することにも同じように多くの注意を向けていると述べられている。社交不安者は,目の前にある課題と同時に自身の外見や行動にも注意を向け,さらには外的な脅威 を探してしまう「マルチタスク」の状態になっているため,特に注意を割かなければなら ない課題へのパフォーマンスが乏しくなると指摘されている。また,社交不安者は拒絶や 無関心を示すネガティブなしぐさを探しているが,現実には他者が何を考えているかを見分けるのは難しいことが多く,自分の振る舞いへの直接的なフィードバックを受けること もめったにない。したがって,社交場面における情報を自分が恐れていることと一致するように歪めやすいことも指摘されている (Antony & Rowa, 2008)。
 
本論文においては,内的な脅威刺激に注意が向きすぎることを「自己注目」とし,外的な脅威刺激に注意が向きすぎることを「注意バイアス」と説明することとする。
 
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社交不安においては、自己注目(自己の思考や身体感覚への過度な注意)と外部環境への注意バイアス(他者への過度な注意)という注意の問題が指摘されている。

高社交不安者は、目の前の課題と同時に自身の外見や行動にも注意を向け、さらには外的な脅威を探してしまう「マルチタスク」の状態になっているため、実際に注意を割かなければならない課題へのパフォーマンスが悪くなることが指摘されている2)。

 

 本研究では、高社交不安者における注意の向け方 に関するメタ認知的信念尺度を作成し、信頼性と妥 当性を検討することを目的とした。その結果、計16 項目の尺度が作成された。

 

SADにおいて、自己注目や注意バイアスが生 じる要因として、非機能的なメタ認知的信念が影響している場合と注意を柔軟にコントロールする注意制御の低下が影響している場合の両者が想定される。

 

心理教育に続くメタ認知的信念への介入においては、どのような結果になるかを予想した上で、自己注目や注意バイアスを行う場合と行わない場合の2通りの方法でパフォーマンスを行い、その様子をビデオに撮影するという方法が用いられる15)。ビデオを見ると、これまでの注意方略を行わずともパフォーマンスに失敗している様子は見受けられず、さらに、注意方略を用いない方が不安の程度もパフォーマンスの様子も良いように感じることが実際には多いため15)、注意の向け方に関するポジティブなメタ認知的信念が体験的に修正される。 そして、目の前の情報を偏りなく観察する練習を行う方法である「状況への再注意法」を通して、実際には注意はコントロール可能であることを体験的に理解し、ネガティブなメタ認知的信念を修正していく5)。 「状況への再注意法」を導入する際にも、予めメタ認知的信念について評価することで、教示の仕方について具体的な見通しを持つことができると考えられる。

 

 

 

 


 

 
 
ハリネズミミラーブログ(はてな)
ハリネズミ社会不安障害の認知行動療法の参考書

 

内気と不安を軽くする練習帳 (原書名:Overcoming shyness and social phobia)

社交不安の認知行動療法について、非常に丁寧に書かれている本。

「練習帳」の名の通り、社会不安を克服するためには地道なトレーニングが必要ですが、ひとつひとつ章立てて書かれているので、段階的にステップを登っていけます。自分の思考や行動を記録していくやり方の説明も明確でわかりやすく、具体的・実用的で、読むと励まされる本です。
 
 

社交不安障害 理解と改善のためのプログラム (幻冬舎新書)

人前で話すのが苦手、緊張して上がってしまう、自然に人付き合いができず、社交をつい避けてしまうという状態は「社交不安障害」と呼ばれる。もっとも頻度の高い精神的な困りごとの一つで、有病率は一割を超える。しかし、自分を縛る不安の正体を知って、有効なトレーニングを積めば、改善は十分可能だ。実際にカウンセリングセンターで使われるプログラムを紹介しながら、克服の方法を実践解説。

 

対人関係療法でなおす 社交不安障害 自分の中の「社会恐怖」とどう向き合うか

 

 

図解 やさしくわかる社会不安障害

具体的な治療法、不安にとらわれるメカニズムの解説などを解説した、SAD治療の入門書的な本。

わたしは数年前にこの本を読んだことがきっかけで治療につながれました。

 

 

 

ではではクマムシくん