イラショナル・ビリーフと対人不安との関係についての研究に目を向けると、Leary(1990)は対人不安に関する認知的アプローチを、否定的な自己評価、盲信:不合理な思い込み、過度に高い基準、の3つに分類している。否定的な自己評価とは、重要な対人場面において自分自身を好ましくないと評価した時に対人的な不安を感じるというものである。過度に高い基準とは、自分の対人的な振る舞いや成果に対してあまりにも高すぎる評価基準を持っており、そのために、いつまでたっても目標を達成することが出来ずに苦悩を味わい、対人不安がもたらされる場合を示す。そして、もう一つの盲信:不合理な思い込みがEllisの言うイラショナル・ビリーフに相当すると考えられる。つまり「他人から好かれることこそ大切であり、それが少しでも欠けると人間として失格であり無価値である」というイラショナル・ビリーフが対人不安を助長していると想定される。この観点に立つと、誰からも認められることを望みすぎる人は、自分が望むほどには十分に認められることは決してないために、他人と関わっている時にはいつも不安感や対人不安感を感じていることになるのである(Leary,1990)。
内的作業モデル(Internal Working Models)IWM尺度 質問項目
〈安定型〉
1)私は知り合いができやすい方だ。
2)私はすぐに人と親しくなる方だ。
3)私は人に好かれやすい性質だと思う。
4)たいていの人は私のことを好いてくれると思う。
5)気軽に頼ったり頼られたりすることがある。
6)はじめてあった人とでもうまくやっていける自信がある。
〈アンビバレント型〉
7)私は本当はいやいやながら私と親しくしてくれているのではないかと思うことがある。
8)時々友達が,本当は私のことを好いてくれていないのではないか,私と一緒にいたく
ないのではないかと心配になることがある。
9)自分を信用できないことがよくある。
10)あまり自分に自信が持てない方だ
11)私はいつも人と一緒にいたがるので,時々人から疎まれてしまう。
12)ちょっとしたことで,すぐに自信をなくしてしまう。
〈回避型〉
13)人に頼るのは好きでない。
14)私は人に頼らなくても,自分ひとりで十分にうまくやっていけると思う。
15)あまりにも人に親しくされたり,こちらが望む以上に親しくなることを求められた
りすると,イライラしてしまう。
16)あまり人と親しくなるのは好きでない。
17)人は全面的に信用できないと思う。
18)どんなに親しい間柄であろうと,あまりなれなれしい態度をとられると嫌になって
しまう。対人不安意識尺度 質問項目1.つきあいの長い友人と話をする時も緊張がとれない。
2.先のことを考えすぎる。
3.集団の中に溶け込めない。
4.大勢の人がいると自分が圧倒されてしまうような気がする。
5.根気がなく,何事も長続きしない。
6.感情的すぎる。
7.人と自然につきあえない。
8.小心である。
9.将来に自分には,あまり期待が持てない。
10.いつも頭が重い。
11.人の目を見るのがとてもつらい。
12.自分は,まわりから変な人に思われているようだ。
13.自分のことが皆に知られているような感じがして,思うようにふるまえない。
14.職場,学校のクラス,近所の人に自分がどのように思われているのか気になる。
15.グループでのつき合いが苦手である。
16.人がたくさんいるところでは気恥ずかしくて話せない。
17.ものごとに熱中できない。
18.二人きりでいると,相手を意識してしまって緊張してしまう。
19.知っている人を見かけても,顔を合わせないように道をさけてしまう。
20.気が弱い。
21.生きていることに価値が見いだせない。
22.いっも疲れているような感じがする。
23.顔をジーツと見られるのがつらい。
24.自分のおかしいことが人に知られて,家の者に迷惑をかけているのではないかと気になる。
25.自分のことが他の人に知られるのではないかとよく気にする。
26.人と会うときに,自分の顔つきや目つきがその人に悪い印象を与えているのではないかと不安になることがある。
27.人との交際が苦手である。
28.大勢の人の中で向かい合って話すのが苦手である。
29.計画をたてても実行が伴わない。
30.気分が落ち着かない。
31.友達と一緒にいるとき顔がこわばったり,赤くなったり,緊張したりする。
32.内気である
33.充実して,生きている感じがしない。
34.気分が沈んでしまって,やりきれなくなるときがある。
35.人と目を合わせていられない。
36.相手にイヤな感じを与えるような気がして,相手の顔色をうかがってしまう。
37.話をしている時に顔がこわばってイヤな表情になる。
38.人と会うとき自分の顔っきが気になる。
39.人が大勢いると,うまく会話の中に入っていけない。
40.大勢の人の前に行くと,足がふるえ胸がつまる。
41.意志が弱い
42.気分がすぐに変わる。
43.気分が安定していない。
44.引っ込み思案である。
45.何をやっても,うまくいかない気がする。
46.みじめな思いをすることが多い。
47.人と話をする時,目をどこへもっていっていいか,わからない。
48.知らない人からジロジロ見られていると感じたことがよくある。
49.友達が自分を避けているような気がする。
50.自分が相手の人にイヤな感じを与えているように思ってしまう。
51.対人関係がぎこちない。
52.会議などの発言が困難である。
53.決断力がない。
54.すぐに気持ちがくじける。
55.むかい合って仕事をしている時,相手に顔を見られるのがつらい。
56.他人が自分をどのように思っているのかとても不安になる。
57.大人数の雰囲気に,なかなか溶け込めない。
58.人の前に出るとオドオドしてしまう。
59.何をやるにも集中できない。
60.つまらないことをクヨクヨ考える。
61.知らない人より知っている人と会うときが緊張する。
62.自分が人に,どう思われているのかクヨクヨ考えてしまう。
63.仲間の中に溶け込めない。
64.人前でぎこちない自分をさらけ出すのがっらい。
65.ひとつのことに集中できない。
66.すぐまごついたりとまどったりする。悪循環から抜け出すためには,他者や外界に対しての不安を理論的に検証しなおし,自己の価値を見直して自己肯定感を高めることがどうしても必要であり,それが対人不安を軽減する第一歩であると考える。
虐待認知に関する項目1.乳幼児を戸外(ベランダ、外)に閉め出した。
2.子どもの高熱を座薬によって無理に下げ、次の日は保育園や学校に連れて行く。
3.自分の異性体験(性交の様子なども含む)を,あからさまに子どもに話す。
4.乳幼児が泣き始めても,無視してだっこしない。
5.カラオケなどで遊んでいて,家に帰らず,小さな子どもの世話をしない。
6.酔うと,子どもを叩いている。
7.乳幼児の世話を嫌がり,食事を与える回数が足りない。
8.子どもにポルノビデオを見せる。
9.子どもに「あんたなんか生まれてこなければよかった」と言う。
10.子どもを叩いたが,ケガやあざは生じなかった。
11.子どもに慢性の病気があり,生命に危険があるのに病院に連れて行かない。
12.容姿を気にしている子どもに,「お前はブサイクだね」などと欠点を言う。
13.就学前の子どもを押入れにいれておいた。
14.パチンコをしている間,乳幼児を車の中に残す。
15.思春期の異性の子どもとお風呂に入る。
16.子どもを頭ごなしに大声でどなる。
17.ギャンブルや酒にお金を使ったため、子どもの給食費が払えない。
18.思春期の娘の胸をさわる。
19.親の考え通りに行動するように,子どもに選択の余地を与えない。
20.洗濯をあまりせず、子どもに不衛生な服を着せている。
21.風呂から裸のまま出て,思春期の子の前を歩く。
22.親の帰りが遅いため,いつも就学前の子どもだけで夕食を食べている。
23.子どもが話しかけてきても,一切無視して答えない。
24.子どもが大切にしているおもちゃを捨てる。25.嫌がる就学前の子どもに,受験勉強を強要する。
26.他のきょうだいと比べて「お前はだめだ」と言う。
27.嫌がる子どもの髪を切る。
28.子どもを叩いたら,あざができた。
29.家出した子どもが帰ってきても,家に入れない。
30.子どもの性器をみだりに触る。
31.子どもの身体を蹴った。
32.子どもが興味を示していることに, 関心がないので, 話しかけてきても、聞き流す。
33.親の好みで子どもに露出度の高い服を着せる。
34.子どもが精神的に不安定なのに、専門的な診断や援助を受けに連れて行かない。
35.子どもが刃物で遊んでいるのに,止めない。
36.子どもを長時間,立たせておいた。
37.買い物をする間,乳幼児を車の中に残しておいた。
38.夜に就学前の子どもを寝かしつけて,子どもをおいて遊びに出かける。日本版Buss⊖Perry 攻撃性質問紙1.意見が対立したときは、議論しないと気がすまない。
2.どんな場合でも、暴力に正当な理由があるとは思えない。
3.誰かに不愉快なことをされたら、不愉快だとはっきりいう。
4.ちょっとした言い合いでも、声が大きくなる。
5.相手が先に手を出したとしても、やり返さない。
6.かっとなることを抑えるのが難しいときがある。
7.陰で人から笑われているように思うことがある。
8.ばかにされると、すぐ頭に血がのぼる。
9.友達の意見に賛成できないときには、はっきり言う。
10.私を苦しめようと思っている人はいない。
11.いらいらしていると、すぐ顔に出る。
12.でしゃばる人がいても、たしなめることができない。
13.たいした理由もなくかっとなることがある。
14.挑発されたら、相手を殴りたくなるかもしれない。
15.私を嫌っている人は結構いると思う。
16.人とよく意見が対立する。
17.人を殴りたいという気持ちになることがある。
18.人からばかにされたり、意地悪されたと感じたことはほとんどない。
19.権利を守るためには暴力のやむを得ないと思う。
20.嫌いな人に出会うことが多い。
21.殴られたら、殴り返すと思う。
22.自分の権利は遠慮しないで主張する。
23.友人の中には、私のことを陰であれこれ言っている人がいるかもしれない。
24.かっとなって、物を壊したくなることがある。状態
1.怒り狂っている。
2.いらいらしている。
3.怒りを感じている。
4.誰かを怒鳴りつけたい。
5.何かを壊してしまいたい。
6.逆上している。
7.机をばんばん叩きたい。
8.誰かを殴りたい。
9.精根つきてしまった。
10.口汚くののしりたい。
特性
1.気が短い。
2.怒りっぽい。
3.せっかちである。
4.他人の間違いで自分が遅れたりすると腹を立てる。
5.良いことをしたのに認められないといらいらする。
6.すぐかっとなる。
7.怒ると意地悪なことをいう。
8.人の前で非難されたりすると怒りを感じる。
9.自分のしたいことが出来ないと誰かを叩きたくなる。
10. 良いことしてもほめられないと腹が立つ。今回の調査で、「攻撃性の高い者は、自身が攻撃的であるために、他者が攻撃を加えている場面を見てもそれほど被害者の心が傷ついているとは思わず、その行為を虐待と認知する程度が低くなる可能性がある」という仮説は支持された。
内気と不安を軽くする練習帳 (原書名:Overcoming shyness and social phobia)
社交不安の認知行動療法について、非常に丁寧に書かれている本。
「練習帳」の名の通り、社会不安を克服するためには地道なトレーニングが必要ですが、ひとつひとつ章立てて書かれているので、段階的にステップを登っていけます。自分の思考や行動を記録していくやり方の説明も明確でわかりやすく、具体的・実用的で、読むと励まされる本です。
人前で話すのが苦手、緊張して上がってしまう、自然に人付き合いができず、社交をつい避けてしまうという状態は「社交不安障害」と呼ばれる。もっとも頻度の高い精神的な困りごとの一つで、有病率は一割を超える。しかし、自分を縛る不安の正体を知って、有効なトレーニングを積めば、改善は十分可能だ。実際にカウンセリングセンターで使われるプログラムを紹介しながら、克服の方法を実践解説。
対人関係療法でなおす 社交不安障害 自分の中の「社会恐怖」とどう向き合うか
具体的な治療法、不安にとらわれるメカニズムの解説などを解説した、SAD治療の入門書的な本。
わたしは数年前にこの本を読んだことがきっかけで治療につながれました。
ではでは![]()




