小6の5月になるのに、志望校が決まらない。いろいろ考えなきゃいけない。


お腹も痛い…。
 


凝視「どうしたの?」
予防「パンにオリーブオイルをつけて食べたら、お腹が痛くなった…。」

凝視「ママ、家康がどうして死んだか知ってる?」
予防「知らない…。」

凝視「家康は健康オタクだったのに天ぷらを食べて、体調を崩したんだよ。」

ひらめき「天ぷら?油が悪かったの?」

凝視「うん。ママも、普段健康的な食生活をしてるでしょ?脂っこい食べ物はほとんど食べない。それなのにオリーブオイルを食べた。だからだよ。」

ひらめき ガーン 

にっこり「ママは死なないけどね。」




  ゆうくの決意



これまで、一応志望校は決まっていたのだけれど。ここにきて、考え直す必要がでてきた。



というのも…



もともと、就職や大学のことを考えて、それにつながる中学選びをしようと考えていた。そして、興味深い学科を見つけたので、そこに向けて、ゆうくもやる気になっていた。


でも、今ひとつ具体的にイメージができない。やりたい仕事も浮かんでこない。まだ、学んでいないのだから、当たり前といえば当たり前だけど。




凝視「ママは大学でどんな勉強をしたの?」


ニコニコ「大学で使った教科書、見てみる?」

にっこり「見せて!」


ニコニコ「これが工学部の教科書。これは情報学。これは経済学、統計学、確率論、経営学、金融論、商学…。それから、これはママのバイブル。」


凝視「バイブル?」


ひらめき「聖書のことなんだけど。ママが研究するときに指針となった本っていう意味。」


凝視「これ、面白いの?変な式がたくさん並んでるけど。」


ひらめき「うん。ママは楽しいと思えたけど。興味を持てなかったら、つまらないかも。」


真顔「…。」




ヤバっ。余計なことを言ってしまった。これで、大学に行きたくなくなってしまっては逆効果だ。




ひらめき「あ、医学部の教科書もあるよ。」

凝視「どうして持ってるの?」



ニコニコ「ゆうくが生まれる前、ママが病気になったときにね、原因が分からなくていろいろ検査されたんだけど。自分でも調べてみたくて、大きな書店で見つけた本なんだ。」


凝視「ふーん。」


ひらめき「入院中に読んでいたら、たまたま回診があって、研修医らしき先生が『この本を教科書で使いました』って年配の先生に言っていたの。」


凝視「それで教科書って分かったんだ。」

ニコニコ「うん。」



ゆうくに手渡したのはいいが…


最近、理科の勉強を嫌がっているし、捗っていない。こんなときに、専門用語だらけの教科書を見せてしまうとは、またもや、やぶ蛇か。



本をめくるゆうくをびくびくしながら見つめ、次に発せられる言葉を待っていた。



凝視「ママ…。」

ひらめき「何?どう?」


凝視「医学部に行ったら、一日中、この本を読んでいていいの?」


ひらめき「もちろん。」


凝視「算国理社はやらなくていいの?」


ひらめき「うん。大学1年生のときだけは一般教養で少しやるけど、2年からは医学ばかりやるんだよ。」




凝視「ママ、ぼく…、


医学部に行きたい。絶対、医学部にする!」




ひらめき「えー。ほんとうに?専門用語、たくさん覚えられる?」


凝視「うん。今の勉強と同時にはできないけど、算国理社がないならできる。」


ニコニコ「もちろんママは応援するよ。前にも言ったけど、ママは医学部に行ってほしかったから。」



凝視「ぼく、医学部にしか行かない!」




これ!この言葉。

ゆうくの口から聞きたかった言葉。


ママに言われて目指すのではなく、自身で考えて決めて欲しかった。



にっこり「ママが教科書を持っていてよかった。」

ニコニコ「ママの病気が原因不明でよかった。」



こうして、志望校を再検討するため、医学部に強い学校を調べなおすことになった。





  医学部に強い学校は?



すぐに思いつくのは、海城、駒東、暁星。共学だと、渋幕、東邦かな?


ランキングをまとめた記事やサイトがいくつもあるけど、だいたい合格実績って延べ人数だから、一人の優秀な生徒が、私立10大学ほど受ければ、それだけで結果がよく見えてしまう。


実際に狙うのは私立中堅だとしても、医学部に強い学校選びには、国公立大現役合格率を使うのがよいかもしれない。



たまたま見つけた、週刊ダイヤモンド「医学部&医者」。


閲読中




ちょっと数値を拾ってみよう。


国公立大現役合格率(国公立大現役合格者数、私立大+防衛大現役合格者数)


海城 11.9%(36、70)

開成 6.9%(27、47)

聖光学院 9.2%(21、57)

渋幕 6.0%(21、47)

駒東 7.9%(18、28)

麻布 4.4%(13、5)

筑駒 6.9%(11、12)

広尾 4.1%(11、30)

早稲田 3.2%(10、1)

芝 3.2%(9、22)

東邦 2.9%(9、50)

暁星 5.1%(8、52)



国公立大現役合格率でみれば、海城、聖光、駒東が上位となる。


それから、気になる私立大合格者数。海城、聖光に次いで、暁星、東邦、渋幕が多い。



ひらめき「聖光は学力的にも距離的にも厳しいから、海城か駒東かな?共学なら渋幕、東邦?」

凝視「えーっ。志望校変えるの?」


ひらめき「だって、医学部に行きたいんでしょ?」

凝視「まあそうだけど。」 

ニコニコ「医学部を狙うなら、情報が多い学校の方がいいんじゃない?対策をしてくれるところもあるし。仲間もいるし。」


真顔「ぼくは、海城と聞いただけでめまいがする…。」

ひらめき「え?」

真顔「生理的に受け付けない…。」


ひらめき「あ、あの社会の問題?」

真顔「うん。拒否反応が出る…。」


ひらめき「まあ確かに。数百字の記述が数問というのはちょっときついけど、練習すればできるよ。」

真顔「…。」


ひらめき「ダメ?」

真顔「…。」




こんな感じで、志望校が決まらないまま、サピックスオープンを迎えることに。




  サピックスオープンの結果



いつもと同じ時間に終了かと思いきや、14時30分まで。お弁当持参で、午前にB問題4教科、午後にA問題4教科。



驚き「午後もあるの?」

ニコニコ「うん。でも、この前早稲アカで午前と午後に受けたとき、慣れたから大丈夫って言ってたよ。」

凝視「そうだっけ?」


ひらめき「組分けと違って激ムズだから、覚悟しないとね。」

真顔「なんか、憂鬱だなあ。」



今回は、いつもと違う。緊張して、テンション低めで受けたサピックスオープン。





2024.4.14

SAPIX 第1回志望校判定サピックスオープン



4科目 480位/7260名 偏差値 64.7

3科目 659位/7280名 偏差値 63.3

2科目 594位/7283名 偏差値 63.9








ひらめき「あー。国語Bが大変なことに。」

真顔「ひどいな…。」


ニコニコ「他は…。ミスも多いけどまずまずかな?」

凝視「社会Aがよかった。一問間違いだ。」


ひらめき「緯度の問題、ママ当ててるじゃん。前日に、北緯35度が通る県、地図を見せて教えたのに。」


驚き「この問題を見たとき、ヤバいと思ったんだよね。ママに言われたのに、ちゃんと覚えなかったから。」



ひらめき「まあ仕方ない。今覚えればいいよ(と言っても覚えないよね…)。


上位は、社会A、国語A、算数Bだね。算数Bで頑張れたのが良かったね。理科は…もうちょっと学習時間を増やそう。国語の記述もね。」


凝視「うん。」




まだ志望校は決まっていないけれど、医学部に強そうな学校のシミュレーション結果。






にっこり「どの学校に行くことになるのか、未来のぼくに聞いてみたいな。」

ニコニコ「どの学校もそれぞれによさがあるよね。」




受験まで、残り9ヶ月ほど。

努力を欠かさないように。
でも、なるべく楽しく学ぶ。無理はしない。
どんな結果になろうとも、進むべき道は用意される。

そして、
中学校、高校。決して、そこはゴールではない。



ひらめき「どの学校になったとしても、
置かれた場所で精一杯美しく咲いてくれたら、それがいちばん嬉しいな。」

にっこり「ぼく、頑張るからね。」



おわり