僕の目の前に座る愛しの元カノ。










もう君とかれこれ5分ほど見つめ合ってるのは










僕が君から目を離すことができないからなのか










君が僕をじっと見るからなのか
















そして僕はその視線にキスをしたい衝動に駆られる










彼女は元カノだけど大好き










何故別れたかというと、










なんでだったかな。覚えてない。










なんとなく、遠距離をきっかけに自然消滅っぽくなって、突然君のLINEのアカウントが消えたんだ。










それが3年前の事。










そして久々に再会した君はすごく綺麗になっていた










ここでキスをすればどうなってしまうのだろうか










なんて考えてる時には身体は動いていて、君の顔に手を添えて自らの顔を近づけていた。










どうせ避けられる。って思ってキスをしようとすると










君は避けなかった。










軽やかなリップ音と共に驚いた顔をしたのは、君じゃなくて僕だった。










「今、どうせ避けられると思ってしたとでしょ?」










『え、うん。』










君はそう聞いて、やっぱりね〜と微笑んだ










「あっはは!てっちゃん顔!笑」










『いやだって、ビンタでもされると思ったから』










「しないよ〜。笑」










そう言って君が視線を外すから、また唇を寄せる










僕のことまた見て欲しくて










唇を寄せ、舌を絡ませる










もっと、もっと、そう言うように君の方に体重をかけ、君の座る椅子の背もたれに手をつく










実際僕はもっと君が欲しかった










まるで3年前に戻るように










この3年間を埋めようとするように君が欲しかった











「んっ、ちょっ、、、、てっ、、ちゃん、、、、、、てっちゃん!!!」










君に名前を呼ばれて、我に返る










「落ち着いて?」










『ごめん。ねる。でも、、、』










「てっちゃん、私の話を聞いて?」










『なに?』










「私ね、結婚するの。」










『えっ、、、』










その瞬間、急激に体温が上がる










ハッキリと聞こえた。でも、聞こえてないことにしたかった。










『今、、、なんて、、、』










「だからね。私、結婚するの。」










おそらく何度聞い返してもそうとしか返ってこない










『だ、誰と?』










「大学の時のサークルの先輩。」










僕の知らない人。










僕のねるだと思ってた君はどこにいるの?










僕の知らない間に僕の知らない人と結婚を決めたの?










「今日はお別れを言いに来たと。」










『お別れ?』










「3年前は自然消滅みたいになっちゃったから。ちゃんとお別れしたくて。」








   

『嫌だよ!お別れだなんて!!』










僕は君を繋ぎ止めたくて










僕の中に繋ぎとめていたくて










かなり強い力で君の腕を掴んだ










そしてもう一度、キスを迫る










でもどれだけキスをしても、どれだけ君を引っ張っても、僕の君はここに居ない










僕の愛した君はどこにも居ない










「てっちゃん。腕痛いよ。」










『、、、ごめん。』










「3年前に私のLINEが消えた時、なんで誰かから連絡先を教えてもらわなかったの?」










突然の質問に僕は答えられない。










「私も最初はわざと連絡しなかった。てっちゃんが誰かから聞いて必死に連絡してくると思ったから。」










「でも、どれだけ待ってもてっちゃんから連絡は来なかった。」










あの時のこと、今になって必死に思い出す。










『だって、ブロックされたと思って。嫌われたんだって。』










「だから、連絡しなかったの?」










『だって!突然LINEからねるの名前がなくなって。それで理佐とかに聞いてもわからないって。』










「そっか。」










『ごめん。ほんとに。だから、、、』










「無理だよ。てっちゃん。」










『でも、、、』










「私はもう結婚するの。決めたの。彼の隣で生きていくって。」










『、、、、、、辞めてよ。そんな言い方。』










彼の隣。君のその言い方は僕の隣じゃないことを強調しているかのよう。










だから尚更、この強く掴んだ君の腕を離すことが出来ない。










この手を離せば、もう二度と会えない気がする










「てっちゃん、手離して。」










『嫌だ。』










「彼が待ってる。」










『嫌だ!!なんで!!なんでなんだよ!!なんで僕の知らない人と一緒になるんだよ!』










「てっちゃんが、、、、、てっちゃんが遅いから。いつまでも来ないから。」










『、、、ねる、、、』










「もう、、、待ちくたびれちゃった。」




















僕の心が帰ってきた時には目の前に君は居なかった