☆ Night Rainbow ☆

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骨髄バンクドナー体験記「提供しちゃいました(仮)。」



≪Vol.8 明日のために : 最終同意、の前に職場で公表≫




どうにか、最終同意面談まで段取りをつける事が出来ました。父も、当日午前中は仕事。面談を行う病院(=私の職場)は、父の職場から実家へ帰る途中の方向にある事もあり、「〇時に我が職場の最寄駅で」と簡単に待ち合わせを約束しただけで済みました。結構時間が空くので、どこかで時間をつぶすそうな・・・。


母の時は、来たことのないエリアだったのもあって迎えに行く想定もしてました。・・・・・・正直に言うと、実家の最寄駅からは遠いながらも直通なので、駅で待ち合わせれば済むはずなのですが、当日になって「やっぱ今日ちょっと行きたくない・・・」とかいう事態になるのを恐れて、実家まで出向いて連れて行こう、という作戦でしたが。(タイミング早く、心変わりの予感は的中してしまいました。)



正式に提供が決まる目処がたったことで、次にやらなければならないことがありました。それは、職場での公表。



先日のSさんとの連絡あたりで、すでに移植日(=手術日)と採取施設が内定しつつある、という情報をいただいていました。なので、職場を休むスケジュールも何となく見当がつく状態だから、ならばさっさと言ってしまった方がよろしい訳で。



調整医師の先生には「面談が終わったら部署の皆に話します」と伝えていて、面談日の翌週にある週イチの定例ミーティングで話すつもりでした。


なんだけど、事はそう思うようにならなくて……



面談日前日、いつも通り勤務していました。そんな時にアクシデントが。


実は(ってこの展開多すぎるなぁ・・・)、骨髄バンクと調整医師の先生が書類などの連絡をFAXでやりとりしているのが、私のいる部署にある機械。コピー機でありFAXの送受信も出来るため、私もそうだし他のスタッフも多く使うのですが、たまに受信FAXが溜まっていると、都度気づいた人が各先生のメールボックスに移すんです。


その日も溜まっていたFAXがあって、同僚がたまたま取り上げたのですが、その時にふいに声をかけられました。



同僚:「ねぇ、○○さんって骨髄バンクに登録している??」



私:「10年以上前に登録しましたけど~」



同僚:「何かこれ、○○さんっぽい名前だよ~。もしかしたら、連絡来るんじゃない?」



私:「(内心ギクッ) そうなんですかねぇ~」



どうやら、明日の最終同意面談の日程確認FAXが届いていたようで、ドナー氏名を一部伏字で載せていたのが目に入ってしまったようです。

ただ、文書の内容まではちゃんと把握はしていないみたいで、すでにコーディネートが進んだ状態とは思わなかったらしく、これから連絡が~なんて思った様でした。


そして、私の名前は苗字が珍しいのもあって、一部伏字にしても知ってる人にはすぐ見当がついてしまう字並びみたいです。実際、調整医師の先生も、最初に依頼が来た時点で「この字面でウチの職員だと、ひとり(=私)しか思い当たらなかった」とおっしゃっていました。


調整医師宛てのFAXが自分の部署に来る事は当然熟知していたので、公表するまでは他の皆にバレたくないなぁと思い、FAX受信には敏感に反応してました。一枚でも「来た!」と思えばさりげなく確認して、さっさと先生のメールボックスに突っ込んでいたのです。



またしても予想外の展開です。



そのままシラを切って、来週のミーティングで公表すれば良いんだろうけど、「最終同意が終わるまでは」と、それまでヒヤヒヤしながらも懸命に隠し通してきたのが、一気に動揺してしまいました。しかも、翌日が面談。


もう、隠せないなぁと思いました。といっても、何気に皆が作業などをしている合間に「実は・・・」と話す様軽い事ではないので、その場ではとりあえず流しておきました。

幸か不幸か、その日がちょうど週イチの定例ミーティングの日だったので、もう面談は明日だし、言っちゃえ!と腹をくくりました。

調整医師の先生も参加するミーティングなので、「今日のミーティングで皆に言います」とこっそり伝えておきました。



で、ミーティング。最後になってお開きになりかけた時、思い切って声をかけました。



ですが……急な事で全く心の準備が出来ていなかったこと、そして同僚が医療従事者でも、提供についてどういう反応をするのかが心配で仕方なかった事など、いろいろと頭をめぐってしまい、なかなか言い出せなく「あの・・・」とか繰り返すばかり。しまいには、あまりの緊張にひとり勝手に涙がボロボロとこぼれてしまい、それ以上話すことが出来なくなる始末。

泣きながら「すみません~」というばかりで話が進まないのを見かねて、調整医師の先生が代わりに話してくれました。11月からコーディネートをしていた事、そして今回ドナーに選ばれた事。


先生が代弁してくれたおかげで涙も止まり、落ち着きを取り戻しました。先生も、取り乱した私をフォローしてくれました。今までいた医療従事者のドナーさんでも、職場に言うときは相当緊張したみたい、と。


すでに日程等が内定しているので、休みのスケジュールを伝えました。採取日がいつで、入院予定が〇月〇日~〇月▲日なので、退院後の休養も含めてこの日~この日までは休むのと、術前検診や自己血採血などで事前に3回くらい休む事。ついでに、何回か電話を掛けてきたSさんという人は、骨髄バンクのコーディネーターであることも。


どうぞ行ってらっしゃい!!と大盛り上がりになる事はなかったけれど、提供や休むことに関してはすんなり理解してもらえた様でした。


シフトで人員がある程度いる日なら、2日程度の連休までは問題ないのですが、それ以上となるとちょっと大変です。しかも、入院中&後は、すでに何人かが休みの状態で組まれているので、あとから私が気軽にポンっと休める状況でなく。結局、同僚に休みをずらしてもらうことになりました。シフト担当が自動的に割り振った休みとはいえ、本当に申し訳ないです。皆さんに感謝感謝。



初回のコーディネート時みたいに、「提供まで行かない可能性もある」としたうえで、誰か1人にでも話しておいた方が気が楽になったのかもなぁ・・・。