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一部コピーしました

 

 「健康的に痩せる」という言葉をよく耳にします。一体、どういうことでしょうか?

中島先生

「痩せる」と聞くと、「体重を減らす」ということだけを目的に頑張る人が多いのですが、それだけでは健康的に痩せたことにはなりません。健康的に痩せるとは、太ってしまった原因を見つけて改善したり、食事や運動など生活習慣を改めたり、筋肉をつけて代謝を高めたりして、再び太らない体を作ることを指します。

編集部

なぜ、体重を減らすだけではダメなのですか?

中島先生

一度痩せたとしても、すぐにリバウンドしてしまうからです。例えば、食事量を極端に減らせばすぐに体重は落ちてきます。しかし、それはただ体内の筋肉量や水分量が減っているだけであり、本当に痩せたわけではありません。筋肉量が落ちれば代謝も落ち、少し食べただけでも太りやすくなってしまいます。その結果、以前と同じ食事量に戻せばたちまちリバウンドしてしまいますし、以前よりも体重が増えてしまう場合もあります。

編集部

代謝を高めるには、食事や運動などが大事なのですね。

中島先生

筋肉量を増やしたり、体温を上げたり、血流を良くしたりなど、代謝を高める手段はいくつかありますが、これらの多くは食事や運動で改善できるものです。代謝が上がれば、日常生活で何をしていなくても勝手にエネルギーが消費され、痩せやすい体質になっていきます。そのため、ダイエットには食事や運動が大事なのです。

編集部

「食べないダイエットがダメ」と言われるのは、それが原因なのですね。

中島先生

そのとおりです。食事量が減れば逆に代謝が落ち、少し食べただけでも体重が増えてしまいます。特に、炭水化物、脂質、タンパク質の3大栄養素が不足すると筋肉量は減少し、代謝が落ちて太りやすくなってしまいます。そのため、ダイエットでは「どれだけ食べる量を減らすか」よりも、むしろ「何をどれだけ食べるか」が重要なのです。正しい知識を身につけ、理性的に判断しながらダイエットをすることが成功の秘訣です。

編集部

正しいダイエットをおこなうためには秘訣があるのですね。

中島先生

それに加えて、ダイエットで大事なのは「意識」です。人間は、自分のイメージを無意識のうちに現実化するという傾向があるため、「自分はこうした体型を目指したい!」という強い気持ちを持たないと、ダイエットを継続するのはなかなか難しいと思います。そのために必要なのは、強い動機づけです。しかし、個人でダイエットをするとモチベーションを高めることが難しく、途中で挫折してしまいがちです。その点、医療機関でのダイエット外来を利用すれば、医師らによる二人三脚でサポートを受けることができ、効率よくダイエットを進めることができます。


編集部

どのようなプログラムがあるのですか?


中島先生

その人がなぜ肥満になったのかという原因にもよりますが、多くの場合は食事指導と運動指導が中心になります。なぜなら、誤った食生活と運動不足で肥満に至った人が圧倒的に多いからです。そうした生活習慣は無意識に蓄積されたものですが、本当は自分でも「食べ過ぎている」「食生活が偏っている」「運動が不足している」と気づいていると思いますが、どう改善したらいいのかわからない人がとても多いのです。そこで、医師や管理栄養士などのプロと一緒に、「なぜ太ってしまったのか」という原因を探り、その人に適した改善策を見つけるのです。


編集部

食事指導では、どんなことをおこなうのですか?

中島先生

例えば当院では、治療をはじめるにあたってまず血液検査や尿検査、心電図検査をおこないます。それから「インボディ(InBody)」という機器を使って脂肪や筋肉の量を測定します。これらのメディカルデータを参考にしながら、その人に不足している栄養素はないか、皮下脂肪や内臓脂肪はどれくらい蓄積されているかなど現在の状況をしっかり確認します。それをもとに、その人に最適な食事プログラムを提案します。


編集部

食事の制限が多いのですか?

中島先生

これまであまりに食べ過ぎていた人はある程度、適正な食事量に戻すために制限が科されるかもしれません。しかし、食事は毎日続けるべきものなので、あまりストレスに感じられると継続することが難しくなってしまいます。そのため、一人ひとりのライフスタイルや嗜好に合わせ、無理なく継続できる食事指導をおこなうことが大切だと考えています。


編集部

運動が苦手なのですが、やらなければならないのでしょうか?

中島先生

運動は体内のエネルギーを消費したり、筋肉量を増やしたりする上では欠かせません。しかし、運動をすること自体がストレスになるとかえって肥満の原因にあることもあるため、無理をするのは禁物です。運動が苦手な場合には、自分にもできそうなものを探してみることが大切です。「駅まで自転車を使わずに歩いてみる」「毎朝10分だけ散歩をしてみる」など、日常に運動を取り入れる工夫をすると無理なく続けることができます。また、ヨガやダンスなどの運動の趣味を見つけることも、運動不足の解消に役立つでしょう。


中島先生

もともと私がダイエット外来を始めたのは以前、大学病院で内科部長を務めていたとき、ある患者さんと出会ったことがきっかけです。私はその患者さんを20年間ほど診察しており、症状が改善しないことにずっと頭を悩ませていました。しかし、あるとき突然、症状が軽快したのです。どうしたのかと尋ねると、「大金を払って、銀座のダイエット外来に行き始めた」とのことでした。私はそのとき「日本は充実した健康保険制度があるので健康は無料だと思っている人が多いけれど、本当は、身銭を切らなければ健康を手にいれることはできないのだ」と実感しました。人はある程度大きなお金を支払うことで、初めて治療に対して真剣に取り組むことができるのです。ダイエット外来は一部の方を除き、基本的に自由診療です。保険診療と比べてお金はかかりますが、その分、本気度の高い患者さんが多いように思います。心が体を作り、体が心を作ります。心も体も健康に、豊かな人生を送りましょう。もし肥満に悩んでいる場合は、ぜひダイエット外来を受診してご相談いただければと思います。


中島内科クリニック 
所在地〒238-0011 神奈川県横須賀市米が浜通り1-17YMビル2階

 

 

 

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