徳洲新聞 2011(平成23)年8月29日 月曜日 789号3面に『「骨粗しょう症特集」講師:大和徳洲会病院(神奈川県)放射線科技師長 田嶋康宏/理学療法士(PT)津谷佳子/管理栄養士 関みどり』が掲載されました!
聞く・見る・実践
医療講座参加ルポ
定期的な検査と運動、食生活の
工夫で骨粗しょう症の予防を
講師:大和徳洲会病院(神奈川県)
放射線科技師長 田嶋康宏/理学療法士(PT)津谷佳子/管理栄養士 関みどり
「骨粗しょう症特集」
骨がもろくなって折れやすくなる「骨粗しょう症」。自覚症状がほとんどないだけに、早期発見のための検査や予防策が大切になる。検査法や運動法、食生活について、大和徳洲会病院の放射線技師らが講演を行った。
骨粗しょう症は、骨密度が低下し、骨がスカスカになって骨折しやすくなった状態を指す。加齢によって、骨を作るのに必要なカルシウムやマグネシウムなどのミネラルの吸収力が衰えることが大きく影響している。それ以外にも、閉経によるホルモンバランスの崩れや過度のダイエット、極端な偏食が原因で生じることもある。
骨粗しょう症の高齢者の方が転倒すると、大腿骨頸部骨折を起こして、それをきっかけに寝たきりになってしまうことも珍しくない。
8月11日に大和徳洲会病院で開かれた、骨粗しょう症の検査と予防を呼びかける健康講座には、60~70代の方が多数参加した。
70代以降では特に
注意することが必要
当日はまず、放射線科の田嶋康宏技師長が骨粗しょう症の代表的な検査法を解説した。
現在行われている骨密度検査には、X線(DXA法やMD法)や超音波(QUS法)、CT(QCT法)による骨密度測定と、血液検査や尿検査で測定する骨代謝マーカーの2種類がある。実施している検査法は医療機関によりさまざまで、それぞれ測る部位も異なる。
参加者の「検査は誰でも受けられますか」という質問に田嶋技師長は、「もちろん、希望すれば受けられます。何かしらの症状があり、整形外科や婦人科などを受診して検査を受ければ保険が適用されます。自費による人間ドックや定期健診の場合、2000円ほどかかります」と答えた。
一般的に、40歳を過ぎると骨量は徐々に減少し始め、女性は60代、男性では70代で骨折しやすくなる。これについて田嶋技師長は、「70代以降の方の場合、骨密度検査で『同世代の平均』という結果が出ても安心しないでください。この世代の大半が骨粗しょう症になっているので、骨折に注意を払い定期的な検査が大切です」と訴えた。
骨粗しょう症で最も重要なのが、予防。低下した骨密度を元に戻すより、低下を防ぐことのほうが容易だからだ。その予防策として有効なのが、「運動」。津谷佳子PTは、「骨粗しょう症、それと関連の深い腰痛の予防には足腰の筋肉をつけることが大事です」と、トレーニング法を紹介した。
さらに予防の観点から欠かせないのが、食生活の改善。
骨粗しょう症を防ぐ食生活について講演した関みどり管理栄養士は、「骨は、日々新陳代謝を繰り返しながら作られます。新しい骨を作るには、毎日カルシウムを取ることと、その吸収を助けるビタミンDの摂取が不可欠です」と説明。ビタミンDは、紫外線を浴びることで作られる。
「熱中症が気になるこの時期に日光浴をするなら、日陰でもいいでしょう」と、関管理栄養士はアドバイスした。
加えて、「カフェイン、スナック菓子や加工食品などに使われているリン酸塩はカルシウムの吸収を妨げることを覚えておきましょう」と指導した。
成人が一日に摂取したいカルシウム量は、600~800mg。「常に心がけなければ、取るのが難しい量」と関管理栄養士。カルシウムを多く含む食品として、乳製品、生揚げやがんもどきの大豆製品、ひじき、ししゃも、小松菜、大根の葉などをあげた。
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