青蔦の塔よりこぼるミサの鐘  斉藤ミツ子

 

 

 青蔦・・蔦青し・蔦青葉・蔦茂る。夏の季語です。

 夏になると、建物の壁や大木の幹などにからまり、やがて覆いつくす蔦。がんじがらめの様を暑苦しいと感じたりすると思いますが、季語の本意としては、どちらかにいうと涼しげな様です。

 蔦はどうして壁などに張り付くかというと、巻きひげの先端に吸盤のようなものがあって、それが壁や大木に張り付くからなのだそうです。逞しい蔦です。